怪しいお告げ(1)【芦屋道顕】神仏からと騙り耳元で囁く声には要注意【霊的護身術】

怪しいお告げ(1)【芦屋道顕】神仏からと騙り耳元で囁く声には要注意【霊的護身術】

怪しいお告げ(1)神仏からと騙り耳元で囁く声には要注意【霊的護身術】

※こちらの記事はオカルト・スピリチュアルに興味がある方向けの娯楽を目的としておりますこと予めご了承ください。

**. **. **. **. **. **. **.

昨今のオカルトやスピリチュアル事情に詳しい人にとっては聞き飽きた話やもしれぬが、近年は古(いにしえ)の世に張り巡らされた『結界』が消えつつある。

■結界の消滅は一般市民にも影響が出る

古の時代に結界を張った、非常に強力な霊力を持った術者が死ねば、年月を経て自然にその術も効力が薄れるのは当たり前ではある。しかし、一度ある意図で張られた結界はそれを必要とする人々のために、後進に引き継がれ、少しでも元の結界が弱まれば新たな術により補強されてきた。老舗の鰻屋の創業時より継ぎ足しされている秘伝のタレのようなものじゃな。

しかし時は経ち、結界により恩恵を受けていた権力者の子孫が視えぬ力を馬鹿にして術者を追い払うてしまったゆえに、それらの多くが自然崩壊を始めている。結界の存在を知り意図的に壊す活動をしている者達が増えたのも結界の消滅を早めている。

結果の消滅

結界には様々な種類があるが、権力者でなくともその恩恵を受けていた結界……人間界と魔界や幽界とを隔てていた結界の消滅や弱体化は他人事ではない。人間社会にたとえるならば、犯罪者や詐欺師だらけの刑務所の塀が崩壊し、彼らが脱走してくるようなもの。

脱走

結界の崩壊が進む近年、スピリチュアルに興味を持つ人々が増えたのはわしのような職種の者には有難いことじゃ。しかし、そのきっかけには喜ばしきものもあれば「そのような理由で、こちらの世界に足を踏み込んでは危険」と言わざるおえないものもある。

その一つが「高次の存在」を「名乗る誰か」から突然話しかけられた、メッセージを受けたというものじゃ。

■安心の声、危険な声……。危険な存在の可能性があるのはどんな声?

視えざる存在からのメッセージは多くの場合は住む世界が異なり、情報の伝達手段として「肉声」など使わないゆえ、分かりやすい日本語で語りかけてくれることなどほとんどない。高次の存在となると、肉体を持ったことがない意識体がほとんど。万能な存在ではあるが、肉声を作り人間の耳に直接届けるのはとても難しいゆえ、人間からすれば回りくどく思えるような代替手段で伝えようとする。数字やら夢のモチーフやら日々の出来事での気づきやら、蝶やら白い蛇やら、そういったものから「読み取れる相手にだけ」届けるのじゃな。これには、どこで魔物がそのやりとりを聞いているか分からないゆえの、暗号化の意味もあるようじゃ。(別記事で詳しく話すぞよ)

しかし、故人であれば夢の中で姿を持って現れはっきり分かる言葉を掛けてくれることもある。その場合は「20年前に亡くなったおじいちゃん」「数年前に死んだ大好きだった教授」などで、その姿も声色もそのもので「疑いようがなく、あの懐かしい人」であろう。

また、守護霊の場合は見知らぬ姿であっても「どこか懐かしい・安心する」感覚があり、なおかつ声として受け止めたとしても、思い返すと「はっきり、耳で聞いたわけじゃない。頭の中……心に直接、語りかけてきた」となる場合がほとんどじゃ。(例外はいくらでもあるゆえ、ここではややこしくなるので割愛しておくぞよ)

しかし、それらとは逆に、

危険な存在は「耳元で」「はっきりと意味が分かる言葉を」伝えてくるものじゃ。

幻聴

なぜ、危険な存在ほど分かりやすく、肉声と思える声で伝えてくるのか。それは、彼ら危険な存在の多くは、肉体を持たずとも人間界と隣接する低次元に長く留まっているからこそ。悪想念を抱き、人間界をずっと観察し付け入る機会を伺っているゆえ、人間の声真似をするのも得意なのじゃ。

また、そのメッセージにはほかにも共通点がある。

それは、


・声の主が神や仏、天使などの高次の存在であることを自称する。特に、宗教を問わず多くの人が知る有名な神仏や天使の名を名乗る

・突然やってきて、何かの行動を促す・強いる・思想を植え付けるものである

・メッセージを受け止めた本人が「選ばれた特別な存在」と舞い上がる内容である

これらに当てはまるメッセージを受け取り、スピリチュアルな世界で役目があると思い込みこちらの世界に足を踏み入れて、数年も経たずに生活が破綻してしまう人々がおるのじゃ。

周囲の必死の努力でなんとか現代の精神医学による診断で病名がつき、適切な治療を受けて社会生活を取り戻せた人もいるが、残念ながらそういった人間関係も失われ孤立して、戻る道を無くす人も非常に多いのじゃ。

続く。

芦屋道顕の霊的な過去記事一覧

『現代の呪(芦屋道顕)』電子書籍はこちら