あなたの本質を占う!干合による命式の変化について(ページ2)

前回の「あなたの本質を占う!日干による性格分類の精度について」では、自分自身の日干の出し方と、日干による性格診断に関する注意事項について述べていきました。

前回、診断の精度としては日干だけならば2~3割と書きましたが、それはその日干自体のエネルギーの強弱が関わってくること、隣り合った柱との関係性によって、日干が生かされも殺されもすること、また、四柱推命においては干合という考え方があることが主な理由です。

今回は、この干合について少しお話することにしましょう。

四柱推命において、干合とはとても重要なテーマです。流派によって考え方が違いますが、基本的には、特定の干同士の組み合わせにより、その干が別の干に変化してしまうという考え方になります。言ってみれば干同士の化学変化ですね。
ちなみに干だけでなく、支でもこの化学変化は起こります。このことについては、また別の機会にお話ししましょう。

干合とは、化学の言葉を借りればプラスの気を持つ陽干とマイナスの気を持つ陰干がくっついて、別の五行になることを言います。学校で習った化学を思い出してもらえると分かりやすいのですが、H+にOH-がくっついてH2O、つまりは水になるようなものです。これはつまり、命式中に干合があることによって命式そのものが変化してしまう可能性があるということです。こういうことがありますから、日干のみで性格分類をするのは2、3割程度の精度であるということが言えるわけです。ですから、日干による性格分類を見る前に、まずは自分の命式を見て、干合がないかどうかを調べてみることが大切です。

■干合によって基本的な性格自体が変化する

干合となる干の組み合わせは、下記のとおり五つの関係があります。

甲と己が干合して「土」に変化する=甲は戊に、己はそのまま己という組み合わせになる。
乙と庚が干合して「金」に変化する=乙は辛に、庚はそのまま庚という組み合わせになる。
丙と辛が干合して「水」に変化する=丙は壬に、辛は癸になる。
丁と壬が干合して「木」に変化する=丁は乙に、壬は甲になる。
戊と癸が干合して「火」に変化する=戊は丙に、癸は己になるなる。

いかがでしょうか?干合は隣り合った柱同士でなりますから、日干の隣の干が日干と干合する組み合わせの場合は要注意です。干合は無条件に起こるものではなく、例えば干合したあとの五行を剋する五行が命式にないことや、干合したあとの五行が月齢令得ている(その五行が強い季節に生まれている)ことなど色々と条件を挙げる流派も多くありますが、私自身の実感としては先程述べた条件に当てはまっていなくても干合自体は一部していて、「少し干合後の気を帯びる」ような感じになるという感覚がありますので、自分の日干と干合する干を時干か月干に持っている方は参考程度に干合後の干の性格についても見てみると良いでしょう。

さて、干合の性質が分かったところで、そろそろ話を戻して、十干の性質を引き続き見ていきましょう。

今回は、己の性質について説明していきたいと思います。

■日干が己の人の基本的性格

己(つちのと/き/陰の土)は畑や水田、干潟に例えられます。
方位は中央、色はベージュ。土の気は土用の時期に強くなる気であり、土用とは季節と季節の間のことを指します。土気は中央、中間を示すのです。

ですから日干が土の人は、戊にしろ己にしろ、バランスを大切にします。周囲の人間関係が偏っていればそれを改善するために尽力します。

極端なことを嫌い、中庸と中道を愛し、細かいところまで気を配ろうとする穏やかで人当たりの良い人です。愛情豊かで寂しがりな部分もあるので、社交的で友人と遊ぶことが大好きです。

また、己の人は、非常に粘り強い性質を持っています。表面的には柔和で何でも人に合わせることができる人ですが、内面は非常に剛直で、自分の考えを曲げるということをしません。自分がこだわっていることについては全く妥協せず、また臨機応変に対応する器用さもないため、それが原因で人間関係に問題が起こることもあります。

己の人は、さみしがりやなのに何故か集団の中で浮いてしまいがちな面があります。大抵のことは他人に合わせることができるのに、感性が独特で変なところでこだわりが強いせいか、融通のきかない人として位置付けられてしまいがちなのです。素直で嘘が言えない性格なのも災いしているのかもしれません。しかし、意外と鈍感なので本人はそれに気がついていない場合も多々あります。
一度目標を定めると真面目にコツコツとやり遂げる初志貫徹型の忍耐強い人で、恋愛についても非常に真面目で本気の恋に落ちるとかなりのめり込みます。

ですが、独特の感性のせいか、異性運がよくない人が多いようです。一生独身だったり、ろくでもない相手にのめり込んだり、結婚したとしても普通であればしなくてもいいような苦労をしたりと、なかなか幸福なパートナーシップが築けません。しかし、前述の通り忍耐強い干ですので、何だかんだ言ってそれなりに楽しく人生を歩んでいけるようです。

次回は、十干のうち残りの庚、辛、癸について見ていくことといたしましょう。