ホロスコープと四柱推命のW効果であなたにもプロ級の占いが可能!2(ページ3)

前回の「ホロスコープと四柱推命のW効果であなたにもプロ級の占いが可能!1」においては、傷官が重なる時期のホロスコープにおける具体的なアスペクトについて見ていきました。

それでは、以下のある人の傷官年、傷官月、傷官日のチャートについて西洋占星術の見地から具体的に見ていきましょう。

ホロスコープと四柱推命のW効果であなたにもプロ級の占いが可能!2

このチャートを見る際に、一つポイントとして押さえておくべきことがあります。
それは、このサンプルとなる人にとって傷官運は忌運であるということです。

元々この人は、傷官が天敵である正官が強い命式です。命式中に正官がない人ですら、傷官ばかりが重なる時期は決していいとは言えないことが多いのに、正官が多いこの人にとっては、傷官が重なるこのような時期は忌運中の忌運です。

四柱推命は、明確に運気の喜忌が決まっています。その喜忌に基づいてホロスコープを読み解いていくと、単にホロスコープを見るだけでは得られない占断結果を得ることができるのです。

今回は、一般に良い影響があるとされるソフトアスペクトについてまとめていますので、特にその面が分かりやすいかと思います。

 

■傷官の重なる時期のホロスコープについて

<月と土星のセクスタイルについて>

土星は義務、責任、重圧を示す星です。月はその人の精神活動や内面、安らげる場所、家庭、などを示します。月と土星がセクスタイルを取っている場合、責任感が強くなり、小さなことを気にしたり、神経質になりやすくなります。心理的にプレッシャーを受けやすい時期です。

土星は四柱推命で言えば官星を表します。官星が精神活動を示す月にプレッシャーをかけてくる構図です。この二つだけであれば傷官的な要素はそこまで高くありませんが、「職業運・男性運を傷つける「傷官運」をホロスコープで見る方法3」で示した通り、この月はコミュニケーションを司る水星や精神的な不安定さを示す海王星と緊張関係にあります。

結果的に、精神(月)に対して土星がプレッシャーを与え、コミュニケーション(水星)が緊張感を帯び、精神的に不安定(海王星)になる構図です。土星がスクエアやオポジションであったらもっと大変だったでしょう。

このように、アスペクトは一組の天体同士だけではなく、その天体が他にどのような天体とどのようなアスペクトを取っているかについても見ていく必要があります。

 

<土星と木星、木星と木星のセクスタイルについて>

義務、責任、重圧を示す土星が物事を発展・拡大させる木星と絡むと、抑圧や抑制、ルールの下での発展という形になります。計画性と地道さが成功に繋がる、制約の中でコツコツと物事に取り組むことで、目上の人や周囲から認められ、信用と地位、財力が増し、発展していく公務員的な星並びです。

ただし、発展の木星に縮小の土星が働きかけるので、大きな飛躍はできません。あくまでコツコツと発展していく形になります。これだけ見ると、傷官には特に関係がない星並びのようですが、ここで次のホロスコープチャートを見てみましょう。


■傷官の重なる時期のホロスコープについて

ここで、出生の土星(6室)とセクスタイルを形成している外円の木星は、8室の木星になります。8室は遺産を示すハウスであり、親から受け継いだものという意味合いがあります。実はこの人の親御さんは、芸術関係の仕事をしており、この人自身その才能を受け継いでいるという特性があります。ですからこの人にとって8室の木星は、親から受け継いだ才能、芸術面での才能が発展する時期であるということになります。

このことを考えると、幸運の象徴である木星同士のセクスタイルが介在していることにも納得がいきます。この人の場合、傷官が重なるこの時期は、確かに神経質になり精神的に不安定になる時期でもありますが、同時に親から受け継いだ才能を発展させ、芸術方面で成功する可能性を秘めた時期なのです。

傷官が創造的活動にうってつけの星であることを考えると、その象意はホロスコープにもきちんと現れているわけです。ハウスの持つ特性までをきちんと踏まえて、かつハウスや惑星の持つ意味を正確に解釈することができればこのようにしっくりくる占断ができますが、四柱推命の結果を踏まえてホロスコープを見たのでなければ、この土星と木星、木星と木星のセクスタイルが何を現しているのかは読み取れなかったと思われます。

 

<金星と太陽のトラインについて>

芸能、芸術、娯楽分野、ファッション、美容、女性や子供に関すること、美的センスに対する感度が高まり、またそれらが社会的成功をもたらしてくれる時期です。

美しさに対して感度が上がるので、自然と美しさに磨きがかかり、異性からモテる時期になります。また、傷官は子供を示す星でもあるので、妊娠に結びつく可能性もあるでしょう。他人からの愛情や好意を、うまく自分のために使うことができる、甘え上手になれる時期です。ただ、傷官運であることを考えると、この甘え上手という面は出にくいかもしれません。

 

このように、四柱推命とホロスコープを合わせて見ると、一般的なアスペクトの解釈ももっと深化した形で解釈することができます。皆さんも是非、二つの占いの合わせ技で占ってみてくださいね。