自分の運勢の強弱を知る「12運」について~死・絶~

自分の運勢の強弱を知る「12運」について~死・絶~

前回の「自分の運勢の強弱を知る「12運」について~衰・病~」では、十二運の「衰」と「病」について説明しました。
今回は、「死」と「絶」についてお話しします。

 

<死>

地支としての力の強さ…弱

死はまさしく死です。
実際の生死には関係ありませんが、地支としての力はほぼありません。
運気が停止している状態です。
停止しているので、変わらずにひとつのことをこつこつとやるのには向いています。
本人としてはその生き方が向いているだけなのですが、周囲からは勤勉な努力家として見られます。

内向気質で神経質で、自分自身が停止しているため他人のちょっとした変化にも敏感に気がつきます。
また、変化に対して柔軟に対応することができないため、融通のきかない頑固一徹なタイプでもあります。
臨機応変な対応が求められる仕事には向きませんが、規則正しく決められたことを決められた通りにこなすことが求められるような仕事には向いています。
専門的な分野で活躍している人が多い星です。
ただ、器用なタイプではないため、サラリーマンとしての出世は遅い方でしょう。
正直であることは美徳ですが、処世術を身につけることが課題です。

他人に対してかなり気を使う方で、自分のことは二の次で両親や兄弟の世話を焼くなど面倒見のよいタイプでもありますが、独断傾向があり、融通がきかないぶん他人(特にルーズさや不誠実さ)に対して厳しい態度を取る面もあります。
また観察力があるため、他人の嘘はすぐに気付き、さらにそれを許しません。
逆に自分が嘘をつくこともできず、お世辞やおべっかを使うことができないため、そういった意味でも厳格な面の強い人です。

また、死は魂が現実世界から離れ、精神の世界へと向かう入り口ですから、哲学や宗教、スピリチュアル系に親和性が高い人でもあります。
親や配偶者と死別するなど家族との縁が薄い人が多く、理想と現実のギャップに苦労します。
ただし、趣味が豊富で幅広い分野で人生を楽しむことができ、保守的なぶん無理をしないため楽観的に人生を歩んでいける人でもあります。

傷官・死は、傷官の悪さが出にくい組み合わせです。
ただ、全く力がなくなったわけではないので夫婦運には注意が必要です。
体力的、体質的に無理がきかない人が多いので、体調管理には気を付けましょう。

<墓>

地支としての力の強さ…弱

死の後はお墓に入ります。エネルギーは完全に停止し、死よりもさらに融通のきかない性格として現れます。
非常に保守的な反面、忍耐力があり根気よくコツコツと物事を継続します。
それがうまくいけば中年期以降に経済観念に優れた堅実な事業家として成功しますが、ほとんどの場合は消極的で内向的、質素倹約でそういう生き方しか知らないように悩みや憂いに耐え忍びながら日々を生きていく人になります。
浪費家ではないためお金はたまる傾向にありますが、こだわりの強さが蓄財にも表れるため使うべきお金まで貯めこむことになり、守銭奴的になることもあります。
しかし、中年期まではなかなかお金自体が入ってこない生活になりがちです。

伝統や規律を重んじ、持続的な行動が得意なので、ルーチンワークに向いています。
工場の軽作業や仕分けのような同じ作業を同じ手順でひたすら続けるような仕事、公務員的な仕事に向いていますが、死と同じく臨機応変さがないため出世はなかなか難しいでしょう。
家族運や結婚運もあまりよくはありません。

傷官・墓は、傷官の悪さがなくなり、それなりに安定した人生を過ごすことができます。
傷官のイマジネーション要素に墓の「動かないこと」という要素が加わり、少々マニアックなところがでてきます。
宗教、哲学、スピリチュアルなこと、古典的な習い事など、普遍的な要素の強い分野に興味を示します。

<絶>

地支としての力の強さ…弱

絶は肉体が絶え、魂だけになった状態です。
運勢的な力も弱く、じっとしていても何も始まりませんが、この段階は転生する前段階なので、意外と明るいエネルギーを秘めています。
ゼロの状態であり、失うものが何も無いという意識が強いのでかえって捨て身でチャレンジして人生を切り開いていける強さを持っています。
仕事としては芸能界など特殊な世界との親和性が高く、ぬきんでた感性や人にない才能に秀でた人が多い印象があります。

これから芽が出て成長していく、その前段階の星であり、かなり意外性と浮き沈みのある運気です。底辺から急成長したかと思えば栄華の頂点から急転下に落ちるなど、ジェットコースターのようになりがちです。
本人も、一つのことをコツコツと続けるということが苦手で、いろいろなことに挑戦したがります。

しかし、持続力が無いので続かないのも特徴です。
平凡な仕事、コツコツとした地味な仕事を与えていると、つまらなくなって投げ出してしまいます。
タロットカードの「魔術師」のカードに近いかもしれませんね。
策略や陰謀には無縁のタイプで、素直で人から騙されやすく、逆に騙すということもできません。

傷官・絶は、傷官の中では最も凶害が少ないと言われています。
傷官は手術や事故に遭いやすい星ですが、絶が付くと逆に事故運が減るとも言われています。
聡明で頭の回転が良く、創作活動にも向きますが、遺産相続の問題が起こるなど、自分自身の問題というよりも周囲から災難を持ちこまれやすい傾向にあります。