傷官星で見るあなたの波乱運

傷官星で見るあなたの波乱運

傷官星で見るあなたの波乱運
前回の「相性占いにも応用!職業運を占う良好な相剋関係について3」では、吉星である官星を傷つける「傷官」という星について説明しました。

前回、傷官星について、「感受性やインスピレーションの星であり、良く出れば表現活動や創作活動、独創性に結びつきますが、アーティストやミュージシャンに精神的に不安定な人が多いのと同じように、悪く出ると焦燥、破壊、闘争、怪我、事故などに繋がります。」と説明しましたが、そんな傷官とは、どの干に当たるのかを、以下にまとめています。

特に月柱の干が正官や偏官等の官星の人は、自分にとっての傷官の年がいつになるのかを把握して、心の荒波に備えるようにすると良いでしょう。

日干が甲の人にとっての傷官の干……丁
日干が乙の人にとっての傷官の干……丙
日干が丙の人にとっての傷官の干……己
日干が丁の人にとっての傷官の干……戊
日干が戊の人にとっての傷官の干……辛
日干が己の人にとっての傷官の干……庚
日干が庚の人にとっての傷官の干……癸
日干が辛の人にとっての傷官の干……壬
日干が壬の人にとっての傷官の干……乙
日干が癸の人にとっての傷官の干……甲

自分の日干が何にあたるかは、「マニアック運命式作成」や、「歴と占いの部屋」などで、自分の命式を出し、「日柱」の天干を見ることで割り出すことができます。

ここで特に注意してほしいのは、上記のサイトで自分の命式を出した時に、傷官星と正官や偏官などの官星が並んで出ている人です。(縦並び、横並び、どちらでも適用されます。)
このように、傷官が官星と出会うことを傷官見官と言って、四柱推命では大凶運とされています。
特に月柱が正官や偏官などの官星の人がその隣の柱に傷官を持っていたり、大運や歳運で傷官の年回りになった場合、社会的によくない影響が多々表れることが多いのです。

■「傷官見官」の悪影響について

■「傷官見官」の悪影響について
傷官見官は、具体的には、傷官星の持つナイーブさと、官星の持つ几帳面さや真面目さが良くない方向性で出て、いわゆる「口うるさい」タイプになってしまいます。
また、傷官星はその名が「傷」を示す通り、手術や怪我に繋がる病気や事故にあいやすい星周りでもあります。

イライラしがちな性格であってりそういう時期ということになるので、ストレスからの病気になったり、判断ミスで事故に遭ったりしやすい運気ということでしょうね。
交通事故などには、特に注意が必要になります。

私自身、月柱に上下に並んだ正官を持っています。
私の場合自分自身を示す日柱の五行が強すぎるので、月柱の正官は自制心をもたらし自我を抑えてくれる非常に大切な要素となっています。

 

傷官はこの官星を傷つける干なので、傷官年には自我を抑えるのに非常に苦労を要します。
傷官はデリケートな星であり、精神的な不安定さや悪い妄想、ネガティブな思考をもたらします。
それによって精神的に余裕がなくなり、周囲を傷付けてしまうことが多々あります。

また、普段であれば我慢できるようなことが我慢できなくなったり、不安に振り回されて突飛な行動を取ったりすることになり、社会的評価が下がったり、仕事を辞めることになったりします。
私の場合、具体的には口調がとても辛辣になります。傷官星が回ってきていないときであればオブラートに包んだり、言わずにおくようなことが、傷官星が回ってきているときには非常に攻撃的な気分になって我慢できなくなります。

また、女性にとって官とは男性を示すものでもあるので、傷官は女性にとっては男性を傷つける星でもあります。
命式中の傷官が強い人や傷官見官の女性は、男性のプライドを傷付けるような行動をしやすい面があります。
他者を傷付けてしまうのは自分が傷付きやすいからです。
神経質で口うるさい女性は傷官の影響を疑った方がいいと言われるくらい、この星は精神的な余裕のなさや不安定さと縁があります。

 

私も誰かを占ったときに傷官年が荒れることが分かりきっている人には、積極的な精神科の受診やリラックスに努めることを勧めています。
傷官の凶意は西洋占星術では海王星と深い関わりがあります。
海王星はホロスコープにおいて薬や病気と関わりのある星です。特に女性の場合、ホルモンバランスが崩れる時期に傷官年がめぐってきている場合が多いので、そういったパターンであれば現代医学は有効な解決策となります。

こうして書くと、傷官星は悪いことばかりをもたらす星のようですが、そういった要素ばかりでもありません。
傷官星はナイーブな星である分、イマジネーションも強く働きます。
芸術方面を目指す人やアーティスティックな分野で活躍したい人にはなくてはならない星です。
この星が回ってきている人や、命式で良好に働いている人は、芸術分野や創作分野で素晴らしい才能を発揮することができるでしょう。
そういう意味でも、この星はやはり海王星とのかかわりが非常に強いことが考えられます。
海王星もイマジネーションの星であり、ナイーブで、精神的な不安定さをもたらす星です。

 

次回は、再びホロスコープに立ち返り、西洋占星術における海王星の働きについて見ていきましょう。