相性占いにも応用!職業運を占う良好な相剋関係について3

相性占いにも応用!職業運を占う良好な相剋関係について3

相性占いにも応用!職業運を占う良好な相剋関係について3
前回の「相性占いにも応用!職業運を占う良好な相剋関係について2」では、己、庚の相剋のうち良い相性のものについて説明していきました。
今回は、残った壬と癸について説明すると共に、官星と相性の悪い星について説明していきましょう。

■良好な相剋関係について~辛・壬・癸の場合~

■良好な相剋関係について~辛・壬・癸の場合~

日干が辛である場合の丙との相剋、日月相会(ニチゲツソウカイ)
宝石が太陽の光に照らされて、きらきらと輝いている状態です。夕方の太陽と月が一緒に空にあるような美しい情景を示します。
この並びを持つ人は、太陽によって輝きを得る月のように、上司や組織に対して尊敬の念を抱き忠実であろうとする人です。夜の闇を照らす月のように、与えられた環境の中で、一身に組織のために働き、環境を良くしようと尽くします。その姿が周囲からは好ましいものとして映り、また美的センスもあるため、ナンバー2以下の役目を負ったときに真価を発揮するでしょう。陰日向なく働く傾向が強く、また忍耐力が異様に強いため、働きすぎになりやすい面もあります。

 

日干が壬である場合の戊との相剋、山明水秀(サンメイスイシュウ)
戊が堤防になり、荒れ狂いがちな大河の流れを穏やかにし、美しい湖を形成している状態を示します。
強い剋、つまりは強い自制心を持っていることになり、例えば会社の上司に対して臆することなく堂々と自分の意見を述べることができつつも、相手を上手く立て、度を過ぎた意見を言わないだけの自制心とバランス感覚を持っている人です。
部下の育成にも熱心で、また目上の顔を立てつつも目下の者を守ろうとする意識も強いため、頼れる管理職としてリーダーシップを発揮していくタイプです。十分な評価と満足できる地位や仕事を得られる能力を持っています。


■良好な相剋関係について~辛・壬・癸の場合~-2

日干が癸である場合の戊との相剋、 天乙干合(テンオツカンゴウ)
雨が山に降り注いでいる、水墨画のような美しい風景を現します。
無理なく制される間柄であり、正官らしい気品と、組織や上司に対する非常に強い忠誠心を備えています。封建時代の武士のように、尽くした分目上から重用され、それなりの地位を得ることができます。
強い水の根を持たない限りそれほど目立つタイプではありませんが、与えられた環境の中で常に努力し、上から認められて相応の快適な立場を得られるでしょう。

 

日干が癸である場合の己との相剋、 地刑玄武(チケイゲンブ)
田畑に恵みの雨が降り注いでいる静かな田園風景を示します。
戊は山なので雨雲に干渉することもできますが、己は田畑の土であり、空を覆う雨雲である癸を剋すことはできず、剋の関係としては弱いものになります。
そのぶん干星らしさも弱めになりますが、優しく無理のない制する力が及び、穏やかな人から好かれやすい人格の人が多いでしょう。
ただし、癸は冷えやすく、己も冬には凍ってしまう土なので、冬生まれの場合は体が弱かったり精神的に不安定な可能性もあります。

さてここまで、相剋関係であっても良い影響を及ぼす干関係についてお話ししてきました。
ただし、この干関係が良い方向で働くのは、あくまで命式が良好な形に保たれていてこそです。
例えば夏生まれの壬癸や冬生まれの丙丁など日柱の五行の力があまりにも弱い人の日干が、更に隣の柱から剋されていた場合、いくら良い関係の剋と言ってもそれは悪い影響を及ぼします。逆に、日柱の五行があまりにも強い場合、悪いと言われる干関係の剋であってもあった方が良い場合があります。
これまで説明してきたように、四柱推命は何よりも五行の安定を第一とします。その相剋関係が命式の五行をどのように弱めどのように強めるかに注意して見ていく必要があります。
また、前回お話ししたようにサラリーマンとしての出世成功のためにはなくてはならない干星ですが、これを壊してしまう干関係があることにも注意が必要です。それが「傷官」と呼ばれる関係性です。

■傷官星とはどのようなものか?

■傷官星とはどのようなものか?

傷官とは、日干の五行が生じる五行のうち、日干とは陰陽を異にする天干を指します。自分自身である日柱から生まれるものであり、また自分自身の五行を弱める(漏らす)働きを持っています。傷官は、一般に、感受性やインスピレーションの星であり、良く出れば表現活動や創作活動、独創性に結びつきますが、アーティストやミュージシャンに精神的に不安定な人が多いのと同じように、悪く出ると焦燥、破壊、闘争、怪我、事故などに繋がります。
読んで字の如く吉星である官星を傷つける星なので、扱いの難しい星だと言えます。特に日支や月柱に官星がある人は、傷官が悪い働きをすることが多いので注意が必要となります。
吉凶の割合としては、男性の場合吉凶半々、女性の場合吉面が40%程度、凶面が60%程度と、女性の方が悪い出方をする場合が多いと言われています。

そんな傷官とは、日干にとってどの干に当たるのか、具体的にどのような凶意が出るのか。
次回は、この傷官について、もう少し詳しくお話ししましょう。