あなたの人生がシビアになる時期~ハウスごとのサターンリターンの出方~1

あなたの人生がシビアになる時期~ハウスごとのサターンリターンの出方~1

前回の「あなたの人生がシビアになる時期~サターンリターンについて~」においては、サターンリターンが一概に悪い時期ではないということについてお話ししました。

サターンリターンは良くも悪くも「シビア」という意味で現れます。
シビアとは「非常に厳しい」という意味です。
厳しさとはなんでしょうか。もちろん、辛さや過酷さという意味もありますが、そこには厳格さや毅然という意味も含まれます。

サターンリターンは、その人の人生において、土星が入室しているハウスの事象についてなあなあにしておけない問題を白日の下に晒し、いやでも意識させ、その点について努力を促します。

あなたの人生がシビアになる時期~ハウスごとのサターンリターンの出方~1

例として私自身の話をしますと、私自身の土星は、労働や奉仕を司る6ハウスに位置しています。
そんな私にとって、サターンリターンの時期は、「とにかく働かなきゃ!」と、焦りにも似た感覚を抱く時期でした。
無理矢理に仕事を増やしたり、新しいことに着手したりと、将来のことをこれまで以上に真剣に考え、気持ちに余裕がなくなっていた感覚でした。

私自身は、ネイタルのホロスコープにおいて土星が幸運星の木星とコンジャンクションしているため、仕事については「地道に発展する」運を持っています。実直な真面目さにより運を開いていくタイプです。自分自身その自覚はありますし、当時の職においても、勤続年数ではその会社で最も長い立場にありました。反面、同じく6ハウスに冥王星が入室しているため、ワーカーホリックのような状態でもあり、会社のヌシのような存在になっていたように思います。

そんな状態でしたから、今思えば別にそれ以上あくせく働く必要性はなかったように思います。けれどもそんな状態の6ハウスに、トランジットの土星が入室し、サターンリターンが生じたことにより、私の中にはそれまでにない焦りが生まれました。それまでは木星の楽観主義も手伝って、今のままの状態を続けていればいいような感覚だったのに、本当にその時期には突然、将来のことについて焦りを感じ、仕事に対してさらにシビアに考えるようになったのです。

「焦り」という形で出たのには、その時期の月の位置なども関係していたかもしれません。しかし、焦りの原因であった将来に対する義務感や責任感は、月ではなくまぎれもなく土星の働きによるものです。

このように、サターンリターンは、その入室したハウスの事象に対してプレッシャーを与えてきます。プレッシャーを感じるきっかけ自体は、ほんのささいなものであるかもしれません。それでもその時期のその人にとっては、真剣に考えなければいけないと思えるようなものなのです。

あなたの人生がシビアになる時期~ハウスごとのサターンリターンの出方~1

これから、土星が入室している各ハウスによって、サターンリターンがどのような形で発現するかを例示していきます。

まずは、自分自身の土星が、どのハウスにあるかを知る必要がありますから、「あなたの人生の大幸運期~ジュピターリターンを人生に生かしましょう~2」のホロスコープの出し方を参考に、「無料ホロスコープ作成サイトMyAstroChart®」の左側メニューからあなた自身のネイタルチャートを表示してみてください。
リンク先で説明しているのは木星についてですが、土星のマークは、ひらがなの「ち」に似たマークになりますので、すぐに見つけられると思います。

■土星が入室したハウスとサターンリターンの現れ方~1ハウスから2ハウス~

<土星が第1ハウスに位置している場合>

■土星が入室したハウスとサターンリターンの現れ方~1ハウスから2ハウス~

1ハウスに土星がある人は、元々非常にまじめな性格で、常識家で品行方正な性格です。
絵にかいたような委員長タイプ、と言えばいいでしょうか。
とにかく規律を重んじ、ルールに対して厳格に考える、ストイックなタイプです。
自分自身が定めた目標に対して真面目に実直に努力をすることが当たり前の、他人にも自分にも甘くない面を持っています。

そんな1ハウスでサターンリターンが起こると、このストイックさに拍車がかかります。
良く出れば理想通りの自分や周囲の環境に満足することができますが、目標設定が非常に高かったりと、目標に到達することができなかった場合は、普段と比べて信じられないくらい自分を責めることになるかもしれません。

また、自己に対する関心が強まるあまり他者との関係性が悪くなりやすい時期でもありますので、注意が必要となります。

 

<土星が第2ハウスに位置している場合>

■土星が入室したハウスとサターンリターンの現れ方~1ハウスから2ハウス~-2

2ハウスに土星がある人は、あまり多くを望まない傾向にあります。
自我や自分の才能を表に出すことに消極的で、一般的に言う内向的なイメージの人物です。
刺激的な非日常な状態ではかえって落ち着かず、単調に毎日同じことが繰り返されるような日々を好みます。

また、2ハウスが支配する欲求や楽しみに対して制限がかかるため、自分に必要な人間関係や金銭、物品に対して執着がありません。それどころか、そういったものを手に入れるための努力を嫌う傾向すらあります。
子供のころから物欲に乏しい、仙人のような雰囲気のある人、というとイメージが湧きやすいでしょうか。

そんな2ハウスでサターンリターンが起こった場合、そんな傾向に拍車がかかりますから、人によっては断捨離や、人間関係の清算に走る可能性が高くなります。

 

次回は、第3ハウス以降の意味にについて見ていきましょう。