【愛の代償(第7話)】「スルときはラブホいかないんだ?」
第6話へ⇐ けれど、次第にはっきりとしてくる増田くんの言葉。 自信に満ちたように、言っていた。 私が納得するような証拠を用意すると……。 「やめてっ!」 増田くんを振り払うようにカッと目を見開けば、そこには驚いた顔の浜本…
第6話へ⇐ けれど、次第にはっきりとしてくる増田くんの言葉。 自信に満ちたように、言っていた。 私が納得するような証拠を用意すると……。 「やめてっ!」 増田くんを振り払うようにカッと目を見開けば、そこには驚いた顔の浜本…
第5話へ⇐ 考えがまとまらないままに、浜本さんと会ってしまった。 彼は昨日と同じ笑顔を見せて……その笑顔が余計に私を混乱させる。 いつものバーカウンターで、他愛の無い会話。 そうして、絡まる指先。 何も考えられなくて、私…
第4話へ⇐ 浜本さんの言葉。 私はすぐに答えられずに黙りこんでしまった。 もちろん、会いたい。 何も知らずにいたままの私なら無条件に会う約束を受け入れていた。 けれど、今は……。 (今日会ったら……増田くんの言葉を確認し…
昨夜の中秋の名月は見ましたか? 私は見れませんでした。残念でなりません。 まだまだ暑さが残りますが、暦上は秋に突入しました。 秋といえば、芸術の秋にスポーツの秋、食欲の秋に紅葉の秋ですね! 果物が美味しい秋は大好きです。…
第3話へ⇐ 翌朝―― 自分のデスクにつくなり、増田くんが声をかけてきた。 なんでも、今日からしばらくこの部署の手伝いだと言っていたけれど……。 「寝不足?」 (……誰かさんのせいでね) 家に帰って一睡も出来なかった。 も…
第2話へ⇐ 「今、帰り?」 「え?」 隣から落とされた声に思わず顔を上げれば、そこには見覚えのある顔。 「ま、増田くん!?」 「さっき改札で見かけて、もしかしてって思ったんだけど」 私の隣で、涼し気な目元をしながら増田く…
第1話へ⇐ 「はぁ……」 バーからの帰り道、私は駅で浜本さんと別れた。 終電までまだ時間はあるというのに、今日のデートが終わってしまったから。 (結婚の話なんて……しなければよかったのかも) 後悔のため息が、止まらない。…
愛の代償の重さなんて、私は知らなかった。 知ろうとも、しなかった。 もし、知っていたら……私は幸せな恋が出来たのかな? 夜景の見えるレストラン、おしゃれなジャズが流れるバー。 彼とのデートはいつも、仕事が終わって終電まで…
私はもともと恋愛への興味が薄くて男性と二人で会うよりもみんなでわいわいして楽しく過ごすことが大好きだったので、好きな人や恋人はできないと思っていました。 男勝りで学生時代も社会人になってからも会社では「お前たくましいな」…
第12話へ⇐ 「ごめんなさい、遅くなっちゃった」 レストランのドアをカランと鳴らしながら入ってきた彩さんは困ったような笑顔を見 せた。 「私から誘ったのにね」 「いえ、大丈夫ですよ」 「それにしても、真央ちゃんが居てくれ…