昨夜の中秋の名月は見ましたか?
私は見れませんでした。残念でなりません。
まだまだ暑さが残りますが、暦上は秋に突入しました。
秋といえば、芸術の秋にスポーツの秋、食欲の秋に紅葉の秋ですね!
果物が美味しい秋は大好きです。
さて、今回は読書の秋に注目していきましょう。
秋の夜長には恋愛小説もいいものです。
哀愁の秋とも言いますし、切ない恋もよろしいですが、燃えるような恋もいいでしょう。
日本のしっとりした小説から海外のラブコメディーまで、「恋をしたいなあ」という本を紹介していきたいと思います。
青い春的甘酸っぱい恋愛
青春とはいいものです。若いっていいですね。私には青春というものがあったのは疑問ですが。
私のピュアさはいつの間になくなったのやら……。
『ウラナリ』 板橋雅弘
中学三年生のマイナー主人公がだんだんとイケメンになっていく物語。突如やってきやサクラという少女に殴られるところから物語りは始まっていきます。2人の複雑な家庭が絡み合いながらも成長する姿は見ていて清清しいものです。2人が恋に落ちたり、恋路を邪魔するものが表れたりと、落ち着く暇がありません。
草食男子が男前になっていく物語です。
『恋するアメリカン・ガール』 メグ・キャボット
クールで絵を描くのが好きなサムはある日、大統領狙撃犯を撃退して「世界で一番勇敢な女の子」にされてしまいます。若干反抗期気味でありながらも、素直なサムは同じ絵画教室に通っていた、格好いい男の子が大統領の息子だと知り、彼の独特な雰囲気に惚れていく。
恋に迷い、本当の自分とは何なのかを探す青春の物語です。
『おいしいコーヒーの入れ方』 村山由佳
「高校3年生になる春、父の転勤のため、いとこ姉弟と同居するはめになった勝利。そんな彼を驚かせたのは、久しぶりに会う5歳年上のかれんの美しい変貌ぶりだった。しかも彼女は、彼の高校の新任美術教師。同じ屋根の下で暮らすうち、勝利はかれんの秘密を知り、その哀しい想いに気づいてしまう。守ってあげたい!いつしかひとりの女性としてかれんを意識しはじめる勝利。ピュアで真摯な恋の行方は。」 (引用:Amazon)
ファンタジーが織り成す恋物語
ファンタジーの世界でも恋愛はあります。ちょっと不思議なお話からがっつりファンタジーまでご紹介。
日常とは違う世界に迷い込んでみませんか?
『アヴァロン-《恋の伝説学園》へようこそ!-』 メグ・キャボット
大学教授の両親を持つ主人公は、2人の研究休暇のために一年だけ転校することに。どうせ一年後にはまた転校しなくてはいけないのだからと若干嫌になりながらも、休暇中に滞在する家にはプールがあり、気に入ります。ある日、父親とジョギングに行った主人公は、小さな谷で綺麗な青年に会います。それはこれから主人公が通う学園の有名なイケメン生徒でした。どこかで彼を見たことがあるような気がする主人公は気になってしまいます。
アーサー王伝説を元にしたちょっぴり不思議なファンタジーラブストーリーです。
『ファンム・アレース』 香月日輪
革命により転覆した国の王女であったララと、騙された形で護衛の契約をしてしまったバビロンの旅物語。幼い少女と青年の恋愛はちょっとよろしくないように思えますが大丈夫です。だってバビロンは人ではありませんから。半分だけですが。
バビロンとララのコミカルな掛け合いもお楽しみあれ。
『英国パラソル奇譚 アレクシア女史、倫敦で吸血鬼と戦う』 ゲイル・ギャリガー
舞踏会に招待された、オールドミスの英国貴婦人アレクシアはつまらない舞踏会を抜け出し、図書館へ向かいます。そこで吸血鬼に襲われた彼女は、はずみで殺してしまう。悲鳴を上げて気絶したふりをした彼女のもとにきたのは、捜査官であり、人狼団のボスである仲の悪いマコン卿でした。
犬猿の仲ながらも、魅かれ合う2人は胸がきゅんきゅんします。
2人っきりの激しい愛
嫉妬に欲望、狂気にも似た愛情。人には理解されないけれど、愛し合っている2人は何故か羨ましいと思います。恋したくなるとは言いがたいでしょうが。
現実世界では滅多にお目にかかれないであろう危うい恋愛を楽しめます。
『春琴抄』 谷崎潤一郎
幼い頃、眼病により失明した春琴は三味線を習い、春琴の身の回りの世話をしていた丁稚の佐助も、三味線を春琴から習うようになりました。春琴は佐助が泣き出すほど激しい稽古をしました。そのうち、春琴の妊娠が発覚しましたが、相手であろう佐助との結婚を春琴も佐助も拒否します。佐助そっくりの子が産まれましたが、すぐに里子にだしてしまいました。一人前になった春琴のもとには、その美貌を目的とした弟子がいました。春琴はそんな彼を袖にします。ある夜、何者かが屋敷に侵入し、熱湯を春琴の顔にかけました。焼け爛れた顔を見せたくないという春琴に、佐助は針で自分の目を潰し、その後も春琴の世話を続けました。
マゾヒズムを超越し、不思議な愛の物語です。
『浪漫的恋愛』 小池真理子
「禁断の恋の果てに自殺した母。その記憶に因われる46歳の編集者・千津は、編纂中のアンソロジーに「月狂ひ」という幻想短編を収録する許可を得るため、作者の遺族である倉田柊介のもとを訪れる。その日から、身も心も灼きつくすような恋に堕ちていくとも知らずに…。作中小説の世界をなぞるかのように、狂気にも似た恋へと誘われていく男女の、静謐なる激情の物語。」(引用:Amazon)
『嗤う伊右門』 京極夏彦
「疱瘡を病み、姿崩れても、なお凛として正しさを失わぬ女、岩。娘・岩を不憫に思うと共に、お家断絶を憂う父・民谷又左衛門。そして、その民谷家へ婿入りすることになった、ついぞ笑ったことなぞない生真面目な浪人・伊右衛門―。渦巻く数々の陰惨な事件の果てに明らかになる、全てを飲み込むほどの情念とは―!?愛と憎、美と醜、正気と狂気、此岸と彼岸の間に滲む江戸の闇を切り取り、お岩と伊右衛門の物語を、怪しく美しく蘇らせる。四世鶴屋南北『東海道四谷怪談』に並ぶ、著者渾身の傑作怪談。」(引用:Amazon)
妖怪系ミステリー作家として有名な京極夏彦による、四谷怪談の新解釈。伊右門が嗤うシーンはぞくぞくします。
さて、いかがだったでしょうか。
秋の夜長の相棒として読みたいなと思える作品が見つかると幸いです。
さっくりとしたラブストーリーを求める方にはメグ・キャボットの作品はオススメです。読みやすいので、普段小説を読まない人でも楽しめると思いますよ。海外ドラマを見ている気分になります。
秋になると、京極夏彦の作品が読みたくなります。
それでは、良い読書の秋を!
参考サイト