前回は、四柱推命における相性の悪い組み合わせとして、「相剋」、「七冲」、「空亡」のうち、「相剋」についてお話ししました。
今回は、凶相性の中でも特に相性が悪いとされる、「空亡」「七冲」のうち、空亡について見ていくこととしましょう。
■空亡とは
空亡（くうぼう）は、訓読みすれば「空しく亡くなる、亡ぶ」という意味になります。
すでに字面から不穏ですが、空亡の関係性というのは、基本的に日柱の干支に対して特定の地支が空亡の関係にあたることになります。別の占いでは天中殺や大殺界とも言います。どの占いでも随分な言われ方ですね。
空亡の関係性にあたる地支は、日柱の働きを無効化してしまいます。日柱を「空」しく「亡」くしてしまうのです。日柱は飾らないその人自身を示すものですから、その日柱が空しく亡くなってしまうことで、さまざまな良くないことが起こる可能性があります。
ただし空亡だからといって、必ずしも凶作用ばかりが起こるわけではありません。
以前もお話ししましたが、命式の五行はバランスが非常に大切です。もともと日柱の持つエネルギーが強すぎて害になっているような場合は、空亡によってとてつもなく良い運気が訪れるような場合もあります。
これまで泣かず飛ばずだったアーティストが一躍時の人となったのに、次の年にはそんな人もいたねーくらいの存在になっしまったような場合には、空亡が働いているような場合も多くあります。
いわゆる一発屋なんかは、空亡の年に大ヒットするようなパターンが多いですね。「その人がその人でなくなったかのような大きな成功を掴む」のもまた、日柱を「空しく亡くす」空亡ならではの働きです。
実際、私自身、日柱が強すぎて凶になってしまっている命式なので、空亡の年なんかは逆に調子が良かったりします。実力以上に評価され、お金も瞬間最大風速的に入ってきたり。
ただ、空亡の年に成したことというのは、継続性がありません。それから先、成功したことの延長線上で稼いでいけるかというと、たとえ日本一になったとしてもそれはできない訳です。たとえ全国一位、世界一位になったとしてもです。これが空亡の怖いところであり、面白いところでもあります。
これが人間関係の中での相性だとどうなるか？
■人間関係における空亡の影響
空亡の相手とお付き合いした場合、やはり別れた後にきれいさっぱり未練が残らないと言うことは少なくありません。
日柱が空亡の相手によって脅かされることで、自分が自分ではなくなってしまうように感じることもありますし、五行のバランス的に日柱の天干の五行のエネルギーが弱まった方がいい場合でも、「空亡」の相手とは「なんとなーくうまくいかないな…自分のペースをつかめないな…」という感覚を抱くことが多いというのが私の実感でもあります。
相手のことをなんとなくいいなと思って付き合い始めたとしても（空亡の相手というのは、なぜか不思議となんとなくいいなと惹かれやすいと言われています）、なんとなく合わないなと思って別れることが多くあります。空亡の地支とものすごく相性がいい人ですらそうなので、空亡が凶にあたる人はなおさらです。
逆に、なんとなく合わない人に惹かれてしまうというのは、人間が理解できないものは気にかかってしまう生き物だからということもあるかもしれませんね。
それでは、自分にとっての「空亡」は何にあたるのか？
それを知るには、まずは自分自身の命式を出す必要があります。
■自分と相手の空亡を占ってみましょう
まずは、下記のサイトにアクセスして、自分の命式を出してみましょう。出生時刻が分からない場合は昼の12時に設定します。普通は四柱推命は出生時刻と出生地が厳密にわかる必要がありますが、今回はわからなくても大丈夫です。
そして、先程出した自分の命式の「日柱」を利用して、以下の表で自分にとってどの十二支が空亡にあたるのかを見てみると良いでしょう。
相性を見る場合には、相手の日柱の地支が自分にとっての空亡であるかどうか、または自分の日柱の地支が相手にとっての空亡かどうかを見ることになります。
また、日柱の地支でなくても、相手の命式に自分にとっての空亡の地支が多い場合は、やはりなんとなく合わないと感じることが多いかもしれません。
日柱の干支が
甲子・乙丑・丙寅・丁卯・戊辰・己巳・庚午・辛未・壬申・癸酉
の人の空亡は、「戌または亥」です
日柱の干支が
甲戌・乙亥・丙子・丁丑・戊寅・己卯・庚辰・辛巳・壬午・癸未
の人の空亡は、「申または酉」です
日柱の干支が
甲申・乙酉・丙戌・丁亥・戊子・己丑・庚寅・辛卯・壬辰・癸巳
の人の空亡は、「午または未」です
日柱の干支が
甲午・乙未・丙申・丁酉・戊戌・己亥・庚子・辛丑・壬寅・癸卯
の人の空亡は、「辰または巳」です
日柱の干支が
甲辰・乙巳・丙午・丁未・戊申・己酉・庚戌・辛亥・壬子・癸丑
の人の空亡は、「寅または卯」です
日柱の干支が
甲寅・乙卯・丙辰・丁巳・戊午・己未・庚申・辛酉・壬戌・癸亥
の人の空亡は、「子または丑」です
ちなみに、自分と相手との空亡が同じ「同一空亡」の相手とは、前世から通じるような深い縁があると言われています。
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