闇の手口(4)死者を騙る闇側のメッセージ【芦屋道顕】

闇の手口(4)死者を騙る闇側のメッセージ【芦屋道顕】

闇の手口(4)死者を騙る闇側のメッセージ

闇側の人間達は勢力を拡大するために現実世界の政治経済や情報を操作しているが、肉体を持たぬ闇側の存在は古来より悪魔や悪霊と呼ばれ彼らなりのやり方で生者の世界に干渉してきた。

闇の手口(4)死者を騙る闇側のメッセージ【芦屋道顕】

これだけ科学であらゆることが解明された時代にも、その時代の利器を彼らもまた活用して巧みに生者を惑わし闇に引き込む。生者の心の隙間に入り込むために、その人間の身内や大切な人の死を利用して、死者になりすまし、死者の声を真似て偽のメッセージを送る。(1)から(3)までは偽物ではない本物のメッセージの具体例を挙げたが、今回はそれらに当てはまらない、つまりはこれぞ闇の手口というメッセージが送られる内容からの見分け方じゃ。

(1)(2)(3)を先に読んでくだされ↓
芦屋道顕の霊界異談バックナンバー

■メッセージが大切な人ではなく闇の存在によるものと見分けるには?

闇の存在は、標的となる人間の心に不安や罪悪感を植え付け死後の世界への恐怖心を煽るために、すでにこの世にいない大切な人の声を真似て、そのように誘導するメッセージを送ってくる。

★夫の出張中に息を引き取った妻からの電話は実は

妻が重病のいよいよ末期となり入院してしばらく。その夫は元々あまり看病などを積極的にするほうではなく、会社にも家庭事情をあえて話さずにいたので2週間程度の出張を命じられ、病気の妻から逃げるように出張に旅立った。妻には「会社の命令で、断れない。断ったら、君の闘病の費用すらなくなる」などと言い訳をしていた。妻はそれを信じ、夫を快く送り出したそうじゃ。

明日には出張が終わり、病院にも顔を出せるとなった日の夜、出張先のホテルで寛いでいると、夫の携帯電話が鳴った。妻の携帯からだった。電話に出ると、妻のゼイゼイと苦しそうな息が聞こえた。「おい。大丈夫か?明日には帰るぞ」夫がそう言うと、妻はこんなことを返してきた。「苦しい。苦しい。どうしていてくれないの。嘘をついて私から離れたかったんでしょう。許せない。苦しい。ここは暗くて寂しい」

とても責められていることは感じ取れたものの、妻の様子がおかしいこと、なぜ出張が義務なのが嘘だとバレたのかはもともと鈍感なので疑問に思わなかった。そして「暗くて寂しいってどういうことだ。差額払って立派な個室に入れてやってるだろう?」と答えた。すると妻は……。妻の声の主はこんな返事をした。「おまえもすぐここに来る。すぐだ。待っているぞ」それから電話は切れた。

妻の口ぶりと、一方的に電話を切ったことに腹を立てた夫はすぐにかけ直した。何コールがして、電話は繋がった。しかし相手は妻ではなく妻の母、義母だった。「娘は今朝、息を引き取った。貴方に伝えようと思っていたけど、手続きやいろいろ大変で。娘もあなたはとても大切な商談があるから邪魔するなと言っていたから、戻ってから知らせようと思っていたの」

その夫が、妻だと思って会話した相手が妻ではなかったと気付いたかは定かではない。彼は帰郷して妻の葬儀を終えて数日後に突然倒れてそのまま帰らぬ人となったそうじゃ。

★留守電に残された恨み言

これはまだスマホはおろかガラケーもなかった頃の話ではあるが、ある女性の家の留守電に気味の悪いメッセージが残されていたという。それは、音質が悪かったが彼女の中学の同級生の声で「許さない」と、さらに同級生が知るはずのない彼女の隠し事について「もうすぐバレる」「私みたいになる」「楽しみにしてる」などと言っていた。彼女はそのときすでに大学生で中学時代のことなど忘れていたけれど、確かに虐めて無視をした相手だったそうじゃ。

「今頃になって仕返しに嫌がらせの伝言を入れたのか!」と思った彼女は、中学時代のアルバムから同級生の連絡先を探して電話をかけた。電話には誰も出なかった。翌日、中学を卒業してからも交流のある友人から彼女に連絡があった。留守電に声が入っていた同級生が一昨日、自殺していたのだと知らされた。留守電が入っていたのは、同級生の死亡日時より後だった。

その後、彼女はその留守電が原因かは定かではないものの、精神を病んでしまったという。

恐ろしいことではあるが、このようなことがあると知っているだけでも、彼らのターゲットから外されるはずじゃ。手品の種と仕掛けを知ってしまった人間にはもう、その手口は通用しないと彼らも分かっているのであろう。

彼らは霊的世界の知識が何もない、現実主義の人間を狙う。そのほうが心を支配しやすいからじゃ。霊的なことをそれまで信じていないからこそ、不可思議な出来事に免疫がなく、受け取ったメッセージを無意識のうちに強く心に刻みつけてしまうというわけじゃな。これを読んでいるおぬしらは、彼らにとっては鴨どころか鴨のフリをした漁師。うっかり関わって自分達の素性や手口を知られ多くの人に注意喚起されてはたまらぬと、今後も避けてくれるであろう。

そして、霊的な世界に詳しくこのような手口に引っかからぬ人々でも、注意が必要なのが「肉体を持ち、人間として暮らしている闇側」の輩じゃ。

続く。

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