人生のあり方と適職を決定するカルミネート天体1(ページ2)

前回までの「最高の転職ができる時期を教えてくれる星とは?3」では、その人にとって転職しやすい、最も良い転職ができる時期について見ていきました。

今回は、話をそれより前に戻し、その人の人生の指針となるカルミネート天体についてお話ししましょう。

カルミネート天体は、その人が人生において役立つ方向性を示してくれるものです。社会的適正を示しますから、適職を見るのにも使われます。

ただ、適職とやりたい仕事が同じとは限らないのが玉にキズでしょうか。実際の鑑定では、その人のやりたい方向性と向いている方向性を見た上で、あなたにはこういう仕事が向いていますよとおすすめしていく形になります。

例えば、創造的活動が好きでデザイナー志望の方の向いている職業が事務的な仕事だった場合、会社の広報物のデザインに関わることもある小さな会社の総務や、会社全体の庶務的な業務をやらされがちな(やらされがちなんです…)企画部をおすすめするなどですね。

私を例としますと、私自身のカルミネート天体は月です。月は母性や精神を司る天体で、これがカルミネートしているということは仕事にも母性や精神性を生かしていくことが向いているということになります。保育士さんやカウンセラー、他人の身の回りの世話をする仕事ということで秘書や事務員などですね。

しかし、自分自身で秘書や事務に向いている気は全くしません笑
でも、実際にやると評価される、そういった自分の意識とは関係ない部分でその人にとっての社会的適正を示してくれるのがカルミネート天体なのです。
やりたいことと評価されることのバランスの取れた仕事をすると、社会的な成功をおさめやすいですから。

さて、今回は、そんなその人の人生の指針となるカルミネート天体が、冥王星だった場合の特徴や適職について見ていきましょう。

■カルミネート天体が冥王星の人の特徴

カルミネート天体は、ホロスコープ上で一番高い場所にある天体、多くはMCの一番近くにある天体を示します。MCは、その人にとっての成熟した社会的な顔を示します。その人が社会の中で大人として振る舞うとき、どういう形であるのが最もふさわしいかを示してくれるのがカルミネート天体です。

冥王星は、破壊と再生、転じて極限状態を示す天体です。

冥王星がカルミネートするということはそんな冥王星がその人にとっての社会的な到達点であるMCに近い状態であるということですから、こういう方は、冥王星が入室しているハウスの司る事項を極めることで社会的に成功しようとして信じられないほどの集中力を発揮します。

冥王星がある位置がホロスコープ上で高い位置にあればあるほど、その分野で頭角を現し、領域内で権力、支配力を持つことを強く望みます。当然プライドが高く、自分のやり方で人生を突き進んでいくため人に指図されることを嫌う傾向にあります。ただ、天体がホロスコープ下部に集中しており冥王星もどうにかその中では上の方にあるという程度のホロスコープの場合は、その傾向はあまり表には出ないでしょう。

めげない不屈さを持ち、とことんまで突き詰めるエネルギーを持った人ですから、時としてカリスマ性を見せ、権力を持った人たちから一目置かれる存在になります。
冥王星がホロスコープの下半分よりも上にあるようなカルミネートの形の場合、社会的な成功をおさめるためにプライベートや家庭を犠牲にすることもいとわない面があります。特に9ハウスは身近な人間関係を示す3ハウス、10ハウスは家庭を示す4ハウスとオポジションの関係にある部屋ですから、これらのハウスに冥王星が入室している場合、その傾向が際立って強くなることでしょう。

それほどに打ち込む対象となるだけに、それによって得た地位、得ようとしているものはこの人にとって、時として負担にすらなります。冥王星は0か100かの極端な星なので、自分の満足のいくラインに到達できなければすべてが意味がないと考えがちだからです、無理をしがちですし、手段を選ばないが故に陰謀やタブーに関わることもあるかもしれません。

しかしそれだけに、自分にとって天職と言えるような仕事や使命感を持って臨めるものに出会えたときは、いかなる困難にも立ち向かい、驚異的なパワーでその分野を上り詰めていけるような実力を発揮できるでしょう。
というより、カルミネート冥王星の人は、自分の前の壁を壁と思っていないところがありますね。登山家が高い山を見てはりきるようなところがあります。

しかし逆に、そういった自分を高めていけるものに出会えなかった場合は、冥王星の逆の意味での極端さが出てしまい、全く何もしようとしない人になることもあります。

カルミネート冥王星の人は、このように0か100かの極端な人なのです。もしもカルミネート冥王星の人が無気力な生活を送っていたら、本当にやりたいことに出会えていない人なので、積極的に適性のある分野にアプローチしていくと良いでしょう。

次回は、カルミネート天体が冥王星の方の適職について見ていきましょう。