運勢の強弱を知る「12運」について1(ページ3)

前回の「四柱推命とホロスコープの合わせ技で運勢を占う!3」では、四柱推命における60干支と、60干支に対する傷官の運廻りについてご説明しました。

傷官は十干のうちのひとつです。日干から見た別の干が示す運気を「変通星」と呼び、傷官はこの変通星のうちのひとつですが、四柱推命には更に、日干から見たある十二支の強さを示した「十二運」というものがあります。

ここで、前回お話しした六十干支について思い出してみましょう。


運勢の強弱を知る「12運」について1
六十干支は年、月、日、時間、すべてに当てはめられているものであり、年干支は60年、月干支は60か月、日干支は60日かけて一巡します。

四柱推命では、この組み合わせで年月日を表します。
例えば、2018年は戊戌年であり、2018年の4月は丙辰月、2018年の4月10日は壬申日になります。

十干の「干」とは、木で言えば幹にあたります。地上にあって目に見える事象として現れるエネルギーです。
干には、陽の木である甲(こう)、陰の木である乙(おつ)、陽の火である丙(へい)、陰の丁(てい)、陽の土である戊(ぼ)、陰の土である己(き)、陽の金である庚(こう)、陰の金である辛(しん)、陽の水である壬(じん)、陰の水である癸(き)の十種類があります。

つぎに、十二支の「支」は、木で言えば根の部分に当たります。
元々は、古代中国で天空の方角を12に分け、それぞれの方角を示す記号として用いられたものであり、この点は西洋占星術の12星座と全く同じと考えて良いでしょう。
子(ね)、丑(うし)、寅(とら)、卯(う)、辰(たつ)、巳(み)、午(うま)、未(ひつじ)、申(さる)、酉(とり)、戌(いぬ)、亥(い)の十二種類があり、この「十二支」と「十干」を組み合わせた60通りのパターンを「六十干支」といいます。

六十干支は甲子(きのえね)から始まり、乙丑(きのとうし)、丙寅(ひのえとら)、と、天の十干と地の十二支をそれぞれ順に進んでいき、最後に壬戌(みずのえいぬ)、癸亥(みずのとい)までで一巡して最初の甲子にもどります。

つまり、あらゆる年、あらゆる月、あらゆる日、あらゆる時間にはそれぞれ干支があてはめられます。
人の運勢は、十干と十二支の組合わせと、命式の四つの柱、流運の四つの柱の組合わせによって変わって来るのです。

■自分の十二運を知りましょう!

■自分の十二運を知りましょう!
十干は日干にとってのある干が示す運気の質を示すものです。
実際にどのような事象が現れるかを表します。
それに対して「十二運」は、日干から見た十二支の強弱を表したものです。
事象としては干の事象が起こり、十二支はその出方の強弱を示すことになりますので、干基本的には干で運勢を見て、支は補助的に見ていく形を取ることになります。

十二運は、干のポテンシャルやエネルギー量を示します。
その流れは以下のように人の一生に例えられます。

胎…母の胎内にいる状態。
養…誕生し、両親に養われている状態。
長生…すくすくと育っている状態。
沐浴…思春期。過敏な時期。反抗期の状態。
冠帯…成人して冠を戴く(昔の元服の儀式)時期。社会的名誉を得やすい状態。ただし二十前後の背伸びしやすい状態でもある。
建禄…3、40代の働き盛りの時期。財産を成し、安定している状態。
帝旺…4、50代の社会的に頂点に達する時期。運気としては強いが、頂点なのでこの後は衰していく状態。
衰…60代のように、頂点を過ぎて衰え始める状態。
病…70代のように、衰えとともに体を壊しやすくなる時期。力は弱いが心は豊かでもある。
死…80代。やがて死を迎える状態。
墓…死んでお墓に入る状態。
絶…肉体は絶え、魂が転生しようとしている状態。

ここでの例えばあくまでも十二運を人の一生に例えたものであり、この年代の時期にこの運気になる、という意味ではありません。
この十二運が来るときに、上記のような運勢が来る、という意味です。
また、これは支のエネルギー量を文字で示しているだけですので、命式に死・墓・絶が出たからといって不吉なわけではありません。

さてここで、自分日干から見た十二運が、それぞれ何になるかを見てみましょう。
十二運には出し方もありますが、出し方自体は重要ではないので、簡単に以下の表から自分の十二運を把握できれば十分です。
日干を縦軸に、十二支を横軸にしていますので、自分にとってどの十二支がどの十二運になるかを見てみましょう。

|胎養長沐冠建帝衰病死墓絶
────────────
甲|酉戌亥子丑寅卯辰巳午未申
乙|申未午巳辰卯寅丑子亥戌酉
丙|子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥
丁|亥戌酉申未午巳辰卯寅丑子
戊|子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥
己|亥戌酉申未 午巳辰卯寅丑子
庚|卯辰巳午未 申酉戌亥子丑寅
辛|寅丑子亥戌酉申未午巳辰卯
壬|午未申酉戌 亥子丑寅卯辰巳
癸|巳辰卯寅丑子亥戌酉申未午

※上部横軸の、「長」は長生、「沐」は沐浴、「冠」は冠帯、「建」は建禄、「帝」は帝旺です。

それではいよいよ、各十二運の性質について詳しく見ていきます。
以前から言っていた、傷官星と組合わさったときの性質についてもご紹介していきます。