相性占いにも応用!職業運を占う良好な相剋関係について1(ページ3)

相性占いにも応用!職業運を占う良好な相剋関係について1

前回の「四柱推命における五行のバランスの見方について」までは、四柱推命で命式の五行のバランスが取れているかどうかについてお話ししました。
ここで、五行のバランスについて整理してみましょう。

1.五行は偏っておらず、天干と地支を合わせて1個か2個同じ五行があるという状態が望ましい。
2.月柱の地支の季節が日柱の天干と同じ五行を含んでいる場合は「月令を得る」ことになり、日干の五行の力が倍増する。
3.ある柱に隣り合った柱の干が「相生」の関係である柱の五行を生む関係の場合、ある柱の五行の力は強まる。
4.ある柱に隣り合った柱の干が「相剋」の関係である柱の五行を剋す関係の場合、ある柱の五行の力は破壊的に弱まる。
5.ある柱に隣り合った柱の干がある柱の五行を漏らす関係の場合、ある柱の五行の力は穏やかに弱まる。
6.特に相剋において干同士で悪い相性のものがある。逆に良い相性の場合、相剋であっても悪い影響はないこともある。

さて、この「6」についてですが、相剋の干同士の悪い相性については前回の「四柱推命における五行のバランスの見方について」で説明しました。

 

それでは、良い相性にはどういったのもがあるかについて見ていきましょう。

この相性は、特に人と人との相性を見るのに良いですよ。
四柱推命では、相性占いをするときに日干同士が相生の関係ならば相性がよく、相剋の関係であれば相性が悪いという見方をしますが、一概に相剋だから悪いというわけではないので注意が必要です。
四柱推命の相性占いについては、また別の機会にお話ししましょう。

 

さて、話を戻して、相剋同士でも良い相性がある、ということについてです。
以下、干同士が剋になる場合の良い相性について見ていきましょう。

なおこの場合、日干に対して時干や月干、大運や年運が何にあたるかということで見ることになります。
年柱も見なくはありませんが、かなり象意としては薄れることになるでしょう。

■良好な相剋関係について~甲・乙・丙・丁の場合~

■良好な相剋関係について~甲・乙・丙・丁の場合~

日干が甲である場合の庚との相剋、伏宮採残(フッキュウサイザン)
これは、庚を斧、甲を木として考える関係性です。
庚の斧は甲の木を伐採して材木にします。これにより、甲のかたくなな部分やプライド意識が消え、社会に役立つものになります。自分を抑え、我慢することができ、自分の立場をわきまえて行動することができるようになります。正官の良い面が出て上司の命令をよく聞く、部下の信頼も得られる良き組織人となるでしょう。
ただし、寅月生まれの場合、甲が非常に強くなっているため、庚の斧がきちんと切り倒すことができません。組織人としての特性を持ちつつも、プライドが高く扱いにくいタイプになる場合があります。

 

日干が乙である場合の庚との相剋、日奇被刑(ニッキヒケイ)
これは、乙の草花が庚の鎌で刈り取られて、剪定される様子を示しています。
正官らしく、几帳面で礼儀正しい、優等生タイプです。ただし、きちんとしすぎていて周囲が息苦しく感じることもあるかもしれません。
野心家で、出世のために努力し目上に忠実で目下の面倒もよくみます。しかしあくまでも仕事のため、出世のためで、仕事に関係のない人や、肩書きのない人にはドライに接する側面もあります。


■良好な相剋関係について~甲・乙・丙・丁の場合~-2

日干が丙である場合の壬との相剋、江輝相映(コウキソウエイ)
これは太陽が湖や海を照らし、水面が反射して輝いている情景を示します。
丙の太陽は壬の海を干からびさせることはできず、壬の海が丙の太陽の火を消すことはありません。相剋であるものの、お互いに相手の存在を喜ぶ良い関係性と言えます。
お互いの持つ良い面を生かし合い、補い合いながら上昇して行ける良い間柄です。

 

日干が丁である場合の壬との相剋、干合星奇(カンゴウセイキ)
この二つの組み合わせは、水面に漁火が映し出された状態のようなきれいな風景が出来上がります。
きちんとしていて、だらしないところがない優等生タイプで、目上や上司に対しては忠実で礼儀正しく、上司の引き立てなども受けやすいタイプです。
与えられた環境の中で努力し、知性を持ってビジネスを大きくしてゆく力があります。
しかし、正官の欠点である肩書重視の面が強く出る場合は、人の意見を無視し、ワンマンになってしまったり、肩書を気にしすぎて人を見る目がない人になってしまいます。

 

日干が戊である場合の乙との相剋、鮮花名瓶(センカメイビン)
山の岩肌に草花が生えて、山を美しく彩っている状態や、戊が花瓶などの器として、華やかな乙の花が美しく活けられている様子を表します。
この剋関係を持つ人は、所属している組織や団体のために、一生懸命奉仕し、自分を認めてもらおうと努力するタイプです。野心家というよりは、単純に努力家タイプと言えます。組織を運営する上では、我慢もきくし無理を言ってもどうにかこなそうと努力してくれるので重宝する人材になります。

以上、甲、乙、丙、丁、戊の5干について、良い組み合わせとなる剋関係について見てきました。
次回は、己、庚、辛、壬、癸について見ていくこととしましょう。