前回の「土星でわかるあなたのストレス耐性と困難時期１」では、土星がどのような天体であるかについてお話してきました。
さてそれでは、土星が精神性を示す月に関わってくるときには、どのような影響が出てくるのでしょうか。
まずは、ハードアスペクトを形成している場合について見ていきましょう。
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■出生時の月と土星がハードアスペクトの場合
土星と月が９０度や１８０度のハードアスペクトを取っているときは、精神的にプレッシャーや重圧、抑圧を感じることになります。
出生のホロスコープがその状態の場合、常に精神的抑圧を感じ続けて育つことになるので、石橋を叩いて渡らないような慎重すぎる性格になりがちです。
自分の考えに自信が持てないため、自分の感情的な主張をすることに消極的で、劣等感や後ろ向きな考えを持ちやすい性格です。
真面目すぎるくらい真面目で、忍耐力もありますが、それは自分の能力に対する悲観的な感覚をずっと持ち続けているからこそでもあります。
自分に自信が持てないから、認めてもらうために人並み以上に必死に努力をし、他人に奉仕しようとする人もいるでしょう。
また、自分だけでなく他人の感情面での主張に対しても抑圧的、否定的な考えを持つので、人から好かれにくい性格になってしまいます。
堅苦しくて楽しいことや嬉しいことを否定的に考える、極端に厳しい生徒指導の先生のようなイメージです。
この星並びの人は、他人に批判されたくなくて極度に頑張ってしまう性格にも関わらず、他人に対して批判的になりがちな傾向があります。
逆に言えば、自分自身が他人に対して批判的だからこそ、自分もそのように見られるのだという感覚が抜けずに、自分自身を批判的な目で見てしまうのです。
そしてそれは、幼少期に自分にとっての権威を持っていた存在、親（特に父親）や祖父母、教師など、権力のある存在が上から常にプレッシャーをかけてくるような環境で育ったがために出来上がった感覚とも言えます。
そして、自分自身もそういった家庭を作りがちですので、結婚生活はあまり楽しいものにはなりにくい傾向があります。
特に女性は、自分が受けてきたのと同じような抑圧や束縛を与えてくる男性を夫に選んでしまう面があります。
そして自分自身も、そんな夫によく尽くす、貞淑で引っ込み思案な妻になりがちです。
また、女性的な側面を示す月に重圧がかかっているため、子供に恵まれにくいというマイナス面もあります。
月は女性の星です。
その月に土星の重圧が干渉している方々は、多くの場合、孤独感や経済的な辛さ、女性ホルモン由来の体調不良や病気を抱えています。
そしてそのようなよくない自分の状況や感情の理由を、自分の置かれている状況が悪いせいだというある種の責任転嫁をしてしまっています。
まさに周囲に対して、批判的になってしまっているのです。
土星と月がハードアスペクトを取っている人が幸福になるためには、自分が憶病であること、人目を気にしすぎることを認め、素直な感情を表に出すことは悪いことではないということを知る必要があります。
また、自分が抑圧を感じやすい傾向にあるということを自覚することが大切です。
別方向に目を向ければ、この星並びの方は義務や事務的な管理といったことには非常に高いポテンシャルを発揮するため、家庭を作ることは最初からあきらめるか、専業主婦になるような夢を持つことはやめて、管理職的なキャリアウーマンを目指して仕事に心血を注ぐというのも一つの道であると言えます。
責任感の強さから、会社の中では成功しやすい一面を持っているからです。
ただし、上司と折り合いが悪くなりうやすいので、営業や専門職など、なるべく自分の権限で仕事を進めていける仕事に就いた方が良いでしょう。
また、男性がこの星並びを持っている場合は、やはり引っ込み思案で、結婚生活に対して非常に強い義務感と束縛を感じてしまい、なかなか結婚に踏み切れない性格となるでしょう。
また、年長者との相性があまりよくないため、妻の実家と折り合いが悪くなる可能性もあります。
このタイプの男性を夫に選ぶ場合は、女性側が楽天的な性格でないと結婚生活は難しいものになるでしょう。
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こんなふうに書くと、土星とのハードアスペクトを持つ人の人生は「いいとこなし」のように見えるかもしれません。
しかし、土星は試練の星であると同時に、成長を促す星でもあります。
土星とのアスペクトがなく、木星などのまったりした星ばかりとソフトアスペクトを持っている人は、ハングリー精神も危機感もないので、それはそれで幸せな人生ではありますが社会において頭角を現すということが難しい傾向にあります。
責任ある仕事を任されること自体を嫌うのですね。
一方、土星が効いている人は、そういった重責をこなすことができるため、管理職にはもってこいの性格です。
重圧を乗りきる訓練を小さい頃から本人も意識せずに行っているため、中年期以降、年齢にともなってどうしても生じてくるプレッシャーとも上手に付き合える傾向にあります。
とはいえ、やはりスクエアやオポジションを持っていると悲観主義が表に出て慎重になりすぎる部分がありますので、思いきって飛び込んでみる意識は大切です。
次回は、出生時の土星が月とソフトアスペクトを形成している場合について見ていきましょう。
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