前回の「あなたの本質を占う！四柱推命の十干で見る基本的な性格傾向４」までは、十干ごとの基本的な性格について見ていきました。
人間の性格は、六十種類の干支の組み合わせによって決定します。中でも日干支は影響が強く、その人の運勢を見る上でも非常に重要な意味を持っています。性格と一口に言いますが、要はこれは心の在り方を示しています。どういうことか、少しお話ししましょう。
あなたは、こんな言葉を聞いた、もしくは自分で思ったことはありませんか？
「あの子は将来大物になるよ」
「ああいう子は可愛がられるよねえ」
「あんなことしてると友達なくすよね」
「そういうところが悪い男につけこまれるんだよ」
いかがでしょうか。どれも、日常生活で他人に対して抱きうる感想です。そしてこの感想は何を判断基準にしているかと言えば、これを言われる人の性格や言動を根拠にしているはずです。
こういう言葉はこういう状況や人に対して人はこうするといった行動学を経験則的なレベルで言っているものです。
なぜこんな言葉が存在しうるかといえば、人間は行動によってその後の人生が方向付けられやすいということを誰もが何となく意識しているからです。
行動が人生に何の影響も及ぼさないのであれば「こうすることが良いこと」「こうすることは悪いこと」といった性格付けを個々の行動に対して行うはずもありません。
良い行い、悪い行い、良い判断、悪い判断といった行動に対する評価がされるのは、行動が人生や社会に与える影響が大きいからに他なりません。
性格はその人の行動を決定します。行動の結果が人生なのですから、当然、性格は人生に影響します。
そしてそれに精神力や体力、健康さなどの体の状態が組み合わさることで、その人の一生は方向付けられます。
四柱推命は統計学です。どういう性格でどういう行動をするどういう心身の健康状態の人がどんな人生を歩みやすいのか、それを示したものが四柱推命による命式なのです。
例えば、強い運勢を持つと言われる丙午や壬子は、王様のように独立独歩で、他者に対する面倒見がよく、反面人の言うことを聞かない、一言で言えば社長タイプです。
企業の経営者や学者など、成功者と言われる人たちはそれぞれの分野で似た人が多いと思いませんか？
人間には、社長向きの人、研究者向きの人、人の手足となって言われたことだけをやることに向いている人、芸術家向きの人など、様々な特性がありますが、これは要は性格の特性と心身の状態によって決定付けられた傾向です。
似たような心の在り方の人は同じ状況に接したときに似たような選択肢を選びます。すると何千、何万と試行回数が生じれば、その結果も似通ったものになってきます。
そしてその性格傾向には、生まれた時期による偏りがあるのです。
生まれた時期によって性格や職業に傾向があることの科学的研究結果
2014年10月、European College of CNP Congress（欧州神経精神薬理学会）で、生まれた季節と感情の在り方に相関性があることをまとめたハンガリーの研究結果が発表されました。
この研究によると、生まれた季節が感情の障害になるリスクに影響することが述べられています。他にも、生まれた時期によって性格や健康の傾向が変わることを、以下のように様々な研究機関が科学的にまとめています。
生まれた季節が気質に及ぼす影響は年を取っても残っている(欧州神経性新薬理学会でのハンガリーの研究チーム発表)
科学的根拠アリ！自分の誕生月だけでわかる「健康リスク」とは？(コロンビア大学メディカル・センター准教授ニコラス・タトネッティ博士の研究チーム発表)
「誕生月でその人が決まる？英国勢調査から」(イギリスの国勢調査による分析結果)
このように、近年では生まれ月によって性格や健康の状況が異なることは科学界でも常識になりつつあります。生まれた季節が性格や健康に影響を及ぼすことは推命学では何千年も前から言われていたことです。それが近年、科学の発展によってようやく科学的に証明されつつあるのです。
みなさん、占いを非科学的なものだと思っていらっしゃいませんか？
確かに非科学的な占いもあると思いますし、歴史の浅い占いは特にその傾向が強いでしょう。しかし、四柱推命は何千年と支持され続けてきた占いです。
今でも研究者が大勢います。何かしらの裏付けがなければこんなに長く研究され続けるはずもありません。
占いは確かに科学的な扱いはされていませんが、こと生年月日によって性格や運勢を見る占い、それも歴史の古いものについては、単に「解明されていないだけの科学」であると考えた方が良いでしょう。事実、近年は上記で触れた通り、少なくとも生まれ月が性格や健康に影響を及ぼすということについては証明されつつあります。
そういった研究結果を分類し分かりやすくしたものが、六十干支による分類です。次回はいよいよ、六十干支による性格分類について見ていくこととしましょう。
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