恋叶う待ち受け!恋愛成就のためのタロットカード~「恋人」2~(ページ2)

■「恋人」のカードの意味と効果について

「恋人」はその名の通り、タロットの中でも特に恋愛と密接な関係のあるカードです。
今では恋人という名前のカードですが、古い時代には「結婚」と呼ばれるカードでもありました。ただし、これは現在最も一般的なライダーウェイト版よりも、更に古いマルセイユ版の絵柄についてのことになります。ライダーウェイト版にも「結婚」の意味はありますが、マルセイユ版の方がその意味は強まります。

■「恋人」のカードの意味と効果について
ライダーウェイト版の「恋人」のカードには、エデンの園の守り手である大天使ミカエルの姿が描かれています。ミカエルは最後の審判を示した「復活」のカードにも登場している天使であり、人生における重要な分岐点を示すカードとなっています。
その下に描かれているのは、アダムとイブ、「生命の木」、イブの後ろの「善悪の知識の木」、そしてそこに巻き付いた蛇の姿です。
アダムとイブが裸で描かれているのは、これがエロティックな意味ではなく、余計な知識に汚染される前の純粋な姿を描いたものであることを示しています。ここで描かれている愛の姿は、男女の性愛と言うよりも、人間愛や人類愛に近いものになります。
アダムとイブは、神の言いつけを破って善悪の知識の木の身を食べ、エデンの園から追放されてしまった存在です。ライダーウェイトはこのことを堕落として捉えるのではなく、(特に女性が)主体性をもって自らの未来を選び取り、意思を持った新たな生命体として誕生するプロセスとして解釈しています。ですからこのカードは、単純に恋人同士のパートナーシップを示すのではなく、自分自身の意思でその未来を選びとっていくカードとしての意味があるのです。
実際のタロット占いの上でも、このカードは単なるカップル成立や結婚というよりも、重大な選択を示すカードとして出ることが多くあります。ですからライダーウェイト版のこのカードをお守りに使用する場合は、例えばプロポーズをされたい場合や、告白されたい場合、告白を成功させたい場合など、「二人で生きていく未来を自分で選びとっていく」展開を求める場合に使用すべきであると言えます。
また、悪い意味で出ると誤った選択をしてしまうカードでもあるため、自分のなかではっきりと答えが決まっていないことに対しては使わない方が良いカードでもあります。例えば単純に誰でもいいから彼氏がほしいなど、曖昧な未来像については、運命の輪など全般的な運気アップのためのカードや、カップのAなど恋愛の始まりを示すカードを選んだ方が良いでしょう。

■「恋人」のカードの意味と効果について-2
それに対してマルセイユ版のカードの絵柄は、もっと「結婚」の意味が強まります。マルセイユ版は、三人の立派な服を着た人物が描かれ、ライダーウェイト版のような大天使ミカエルではなく、愛の天使であるキューピットが弓矢で人物に狙いを定めている場面となっています。人物のうち二人は女性で、男性に「私たちのうちどちらにするの?」と迫っている場面のように見えます。キューピットはどちらの女性を本命にするかを男性に選ばせる役割を持っているのでしょう。このことから、マルセイユ版の絵柄は、ライダーウェイト版のような大きな意味での選択ではなく、もっと恋愛に特化した選択を示すカードとなっています。
古くはこのカードが「結婚」と呼ばれていたことからも、どちらの女性を花嫁にするか選択する意味合いのカードでもあることが分かります。ですからこのカードは、意中の男性がいる場合にはぴったりのカードです。特にライバルがいる女性には良いカードかもしれません。

ただし、タロットカードは「自分が気に入る絵柄であること」も重要ですので、なんとなく好きになれないカードを無理に待ち受け画像に設定していても思ったような効果は得られません。「恋人」のカードが好きになれない場合は、別のカードやデッキを選んだ方が良いでしょう。