ちょっと変わった純愛映画❤「空気人形」で癒されよう(ページ3)

 
恋愛映画っていろいろありますが、その中でも純愛映画は泣けるものが多いですよね。
そんな純愛映画でも、見終えた後に不思議な感覚が残る恋愛映画を紹介します。

カレと一緒に見るのもいいかもしれませんが、独特な設定に嫌がる男性もいるかも?

hana (2)「空気人形」


~あらすじ~

古いアパートに住む秀雄(板尾創路)が愛するのは、のぞみと名づけられた空気人形(ぺ・ドゥナ)。
ある日突然、のぞみは心を持ってしまう。

心を持った空気人形は、外へ出て、街を彷徨ううちに、レンタルビデオ屋へたどり着く。
そこでアルバイトを始めたのぞみだったが、怪我をした時に、腕から空気が抜けてしまう。
傷口にテープを貼ってのぞみを助けた店員の純一(ARATA)は、彼女が空気人形とわかっていながらも、親しい間柄になる。

心を持ち、恋を知ったのぞみは、秀雄の部屋から追い出され空気を入れるポンプを捨てて、純一の元へと向かうのだが・・・
 
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【出典:Amazon

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hana (2)独特な空気のラブファンタジー


これまでにサイボーグが彼女になった恋愛映画はありましたが、この空気人形は大人のお人形、ラブドール。
生身の女性を愛せない、冴えない中年男性秀雄が愛する空気人形が、心を持ってしまったことから始まる純愛と悲劇の物語。

ぺ・ドゥナが、ただの空気人形から心を持った空気人形へと変わっていく朝のシーンが、とっても幻想的。
独特の空気感がたまりません!

アルバイト中に空気が抜けてしまったのぞみに純一が空気を入れて助けるシーンは、動きがとってもエロティック。

空気人形に心が芽生えただけなので、のぞみは言葉も知識もほとんど無い、真っ白な女の子です。
だけど体は空気人形なので、肌が傷つけば中身の空気が出たり、行為をした後には局部を取り出してお手入れしたり、ちょっとリアルすぎて引いちゃう場面も。

純一とは倒錯した愛し合い方をするのですが、ピュアな空気人形のぞみが、自分と人間の体の違いを知らないがために、残酷な結末を迎えます。

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誰もが何かしらの傷やストレスを持っていて、それを吐き出せる相手を常に求めてるのが、痛いようにわかる内容です。
だからこそ泣ける部分や、気持ち悪いと思う部分もいっぱい出てきます。

特に秀雄は、年下の上司から嫌味を言われ続け、モテるわけでもないので、空気人形を自分の恋人として扱います。
延々と愚痴をこぼしたり、ご飯の席が空気人形の分も用意されてるのには、え~!ってなりますが、それも人形しか愛せないんです。

「人形に戻ってくれない?面倒だから。」という台詞が印象的で、そういう男性って最近増えてると思いませんか?
 
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【出典:Amazon

影のある青年、純一の「僕も空気人形なんだよ」という台詞は意味深・・・

空気人形を作っている職人の「この人形たちは燃えないゴミだ。人間は燃えるゴミだけどね。」という台詞は、メルヘンチックなラブストーリーの中でズッシリ重い言葉。

人間の欲望のはけ口として生まれた、空っぽな空気人形の切ない純愛映画
世界観が澄んでいて空気のように流れていきますが、どこか濁ったものも映し出しています。

普通の恋愛映画に飽きたら、こんな変わったストーリーもいいと思います。

女性目線から見ても、ぺ・ドゥナの透明度の高い雰囲気とかメイド服とか、色っぽさにもドキドキです。