さて、こちらはサラのイチオシの「女子が共感できそうな百人一首の歌」を紹介する記事になります。
昔の人の言葉の巧みさってすごいんですよ。
時代を越えても、私達の年代がハッとさせられるようなもの、言い得て妙なもの、そういったものの多さに驚きます。
恋愛小説もいいけど、たまにはこういう普段触れない珍しいものからインスピレーションを受け、女子力向上につなげるのもいいんじゃないでしょうか?
第一弾に興味が出てきた方は、ページ最上部のリンクから飛んでみて下さい☆
それではいきましょうか。
逢ひみての 後の心に くらぶれば
昔はものを 思はざりけり
歌意…
今こうして貴方と恋人になった後の、この悩ましく切ない気持ちに比べると、逢う以前に貴方を恋しく思っていた気持ちなどは、まったく物思いの数にも入らないものだったということがわかりましたよ。
要約…
マンネリってあるじゃん、マンネリ。
ぶっちゃけ付き合ったりしてるうちにさ、気持ちとか薄れてくんじゃないかと思ってたのねー。でもさ、一線越えたらますます好きになったっていうか。昔は「これ以上好きとかないぐらい好き!」って思ってたのに、そんときの気持ちなんて、なんていうか、全然軽かったんだなーって。うん、マジで。ヤバイ。
早速共感ですね!
付き合ってみたら、片思い中の感情なんて遊びのようなものだった…
恋に恋してるだけだった…
今も昔も大差ないと思うと同時に、美しい言葉でこのありがちな現象を言い収める技量に感服です。
「ねえねえ、百人一首って知ってる?」と、恋人との会話に何気なくはさみ、
「これこれこういう歌があって、こういう意味なんだって。これってさ、まさに私にも言えるんだよね」
なんて言ったら、彼は貴方の古風かつロマンチストなところにかなり惹かれるかも。
この季節、浴衣などを着ている時に、自然にこの話題を出せば(浴衣が似合う→古風→着物や昔の情景の話 などで自然に話題にも出しやすい!)、そのヤマトナデシコッぷりにノックアウトも狙えそう。
浴衣を着ている時は、大人しい言動を心がけて。
逢ふことの 絶えてしなくは なかなかに
人をも身をも 恨みざらまし
歌意…
もし恋しい人に逢うということが全くなければ、相手の冷たさや、わが身の切なさをうらめしく思うこともあるまいに。
一度逢ったからこそ、思うように逢えない今がうらめしくてならないのだ。
要約…
もうさあ。ハンパに優しくしてほしくなかったんだけど。
一回仲良くなってから冷たくされたらさあ、余計辛いじゃん。その分自分が嫌んなるしさあ。一回は会ったからこそ、会えなくなったら辛いじゃん。味占めちゃったっていうか。それとは違うか。とにかくさ、ないならないって最初から言ってほしいじゃん実際。
ちょ、スタバいこ、駅前の。スタバで話そ、コレ。ヤバイ。
こういった切ない歌は、良くも悪くもするっと入ってきてしまいますよね。
もし、逢う、ということが全くなければ…もちろん今それは辛いけど、もし最初からなかったものならば…という、葛藤のようなものを感じますね。
ちなみに、この歌の作者は男性です。つれなくなった女性に対し、辛い気持ちを歌っています。
では次を最後にしましょうか。
長からむ 心も知らず 黒髪の
乱れて今朝は 物をこそ思へ
歌意…
貴方のお心が末永く変わらないかどうかもわかりません。
お逢いして別れた今朝は、私の黒髪が乱れているように、心も乱れて物思いに沈んでいます。
要約…
マジさー、カレシがお泊りして、帰っちゃう日の朝って切なくない?
なんかセンチになっちゃうぶん、いろいろ考えちゃうしさー。カレシの気持ちがずっと続いてくれるのかなーとか、もう今日で会えなくなるんじゃないかなーとか。
まじアタシの黒髪みたいに、乱れに乱れてるし。うん?あー。そうそう、髪色戻し。期間限定で黒髪清楚系。マジ就活ヤバイ。染めてばっかだったから超ゴワゴワ。パない、ヤバイ。
この歌は前回、お気に入りの歌です、とはいったものの紹介はしなかったので、この歌で〆させていただきます。
何を隠そう「ヒロインは黒髪!」なサラにとっては、なんとも魅力的でなまめかしい歌に思えるんです。
恋人のために乱れきった気持ちを黒髪になぞらえて歌うなんて、現代の女性がツイートしようもんならドン引かれそうなことまで美しくやってのける、情緒ある時代だったことが強いて言えば私は羨ましいのであります。
それでは、今回はこのぐらいにしておきましょう。
昔のヒトの感性を、ぜひ心にとどめておいておくんなまし。
参考文献
小学生のまんが百人一首
監修 神作光一
発行人 東樹正明
発行所 株式会社 学習研究社
印刷 大日本印刷株式会社