答えは足元にある【却下照顧】に学ぶ心のゆとり

答えは足元にある【却下照顧】に学ぶ心のゆとり

毎日を生きていく中で人は、「人生」の答えをいろいろなものに求めます。本当に欲しい答えは自分の中にあるということ、答えは足元にあるということを忘れていませんか?

 

■ 足元を「疎か」にしていませんか?

■ 足元を「疎か」にしていませんか?

人生は迷いと選択の連続です。私たちはいつも何かを選びそして答えを見出して生きています。そんな時、つい忘れがちになっている自分との対話。人の目や世間の常識に囚われてしまい、本当に出したい答えや選びたい道とはズレてしまう時があります。

私たちは、自分の足元をつい疎かにしてゆとりや尊さを忘れてしまうのです。自分が今持っているものや仕事、人間関係が当たり前になってしまいその「尊さ」を忘れてしまうと、自分の心が望んているとは別の方向へズレていってしまいます。

 

■ 【却下照顧】とは

■ 【却下照顧】とは

禅語に【却下照顧】という言葉があります。この言葉はよくお寺の玄関などに「履物をそろえましょう」という意味合いの標語として掲げられていることがあります。しかし、真意はもっと深いところにあります。

却下とは自分の足元を指します。自分の足元を顧みるということは、自分自身を振り返り今の自分の立場を見極めて色々なことに対処するということです。私たちは他人のことは批判したり評価しますが、自分のことになると分からなくなったりします。他人をどうこう言う前に、まずは自分を振り返ってみる必要があるのです。

却下照顧はそんなことを教えてくれている禅の教えです。

自分の足元も見る余裕がない人間に他人を批判や評価する資格はない、自分の履物を揃えるくらいに心のゆとりを持つこと、もしも他人の履物が乱れていたらそれも直してあげられる余裕を持って毎日を生きましょう、ということを説いているのです。

 

■ 自分の心の【ズレ】=心の乱れを修復しよう

 

① 自分自身を振り返る

■ 自分の心の【ズレ】=心の乱れを修復しよう

定期的に自分を振り返る、自分と対話するという作業を習慣にすることで、何にズレが生じているのかが見えやすくなります。

 

② 今の自分はどの位置にいるのか、チェックを忘れない

■ 自分の心の【ズレ】=心の乱れを修復しよう-2

目標がある時、今の自分はどの位置にいるのかチェックしてみましょう。人は目標があることで意欲もわいてきます。その目標に近づく程、達成感や開放感を味わうことで、自分の中に出来たズレを正しい方向へ修正していくことが出来ます。

 

③ 許せないことがあったらリストを作ってみる

■ 自分の心の【ズレ】=心の乱れを修復しよう-3

許せないという感情を持ちながら生きていくことはとても辛いことです。どうしても許すことが出来ないということも中にはあるかもしれません。許すという気持ちにすぐなれなくても、自分が持っている「許せない」という負の感情をリストアップすることで心が少し軽くなれるはず。

 

④ 好きなことを思い切りやってみる

■ 自分の心の【ズレ】=心の乱れを修復しよう-4

心のズレが生じる原因のひとつに「ストレス」があります。好きなことを思い切り楽しむことでストレスを解消しましょう。

 

⑤ 自分の中に答えを探してみる

■ 自分の心の【ズレ】=心の乱れを修復しよう-5

心静かに今自分が何をしたいのか、どうしていきたいのか内観をしてみることで答えの足掛かりが見つかる場合があります。瞑想を繰り返すことでも心の乱れを修復する効果が期待出来ます。

■ おわりに

■ おわりに

長野県にある園福寺というお寺の和尚様、藤本幸邦老師が却下照顧をわかりやすく詩にしたものがあります。「履物を揃える」という詩です。

 

『履物を揃えると、心も揃う。心が揃うと、履物も揃う。脱ぐときに揃えておくと、履くときに心が乱れない。誰かが乱しておいたら、黙って揃えておいてあげよう。

そうすればきっと、世界中の人の心も揃うでしょう』

☞【引用】No11 ~『履物をそろえると、心もそろう』 ~心がそろうと、履物もそろう~ :メールマガジン愛知・岐阜県の派遣求人・人材派遣の仕事情報のイーグルグループ

 

自分の足元だけではなく、他の人の足元も揃えてあげられるような心の余裕を持つことが生きていくうえで大切なことだと教えてくれる詩です。

大切なことは常に自分の足元にある、心のゆとりを忘れずに毎日を穏やかに過ごしましょう。