「こんなことで泣くなんて情けない」
そんな気持ちが無意識に働いてしまうあまり、泣くことをつい我慢したり避けたりしてしまうことはありませんか。たしかに、ただやみくもに泣くだけというのはあまりエレガントではないかもしれません。
けれど、「史上最高にブサイクな顔」になるまで激しく泣いた後って、自分でも驚くほどすっきりとした気持ちになります。悲しいと思った時、嬉しいと思った時、ムカついた時など、泣きたいときにいつでも泣けるということ。それって実は、とても素晴らしいことではないかと思うのです。
泣くことによってあなたはもっと強くなれるし、そして健康にもなることができます。今回は、あなたをもっと強くしてくれる「涙活」のすすめをシェアします。
1:悲しくて涙が出るのは、健康の証
嬉しさなどはもちろん、怒りや悲しみなどのネガティブな感情を長いあいだため込むと、次第にそれらの感情がありとあらゆる方法で表に出てくるようになります。
それはニキビやアレルギーとして出ることもあれば、自暴自棄などといった精神的なものにあらわれることもあるでしょう。大抵、ネガティブな感情たちが表に出てくるというのは、決して「可愛らしい」とは言えないのではないかと思います。
もし、泣きたいくらいむかつく出来事や他人の一言に傷ついた時。「大人なんだから我慢しなくちゃ」「けれど、あの人だっていい人だから」といって、必ずしも飲み込む必要はありません。泣きたいくらいむかつくのならば、泣きたいと思った瞬間に思いっきり泣いてしまいましょう。ありとあらゆるネガティブな感情たちを外に押し流すことで、ネガティブな感情たちをいつまでも抱え込んでしまわないようにすることが大切です。
2:涙はあなたが「人間である」ことの何よりの証拠
現代に生きる多くの人々が、本当の自分がいまどのような感情を抱いているのかさえ忘れてしまうくらい、毎日を慌ただしく過ごしているのではないかと思います。たしかに、仕事に熱中することで嫌なことから「逃避」できる部分はあるかもしれません。
皆さんは、「自分の行動」についてきちんと把握できていたとしても、「自分がいまどんな気持ちでいるか」について、きちんと把握できているでしょうか。
溜め込んでしまった感情を泣くことによって洗い流してあげると、あなたは自分自身の心の声と調和できるようになっていきます。
長い間感情を抑え続けてしまうと、まるで自分がロボットであるかのような錯覚に陥ることがあるかもしれません。もしくは、心の底から何かを実感するということがなくなってしまい、「何となく」日々を過ごしてしまっているのかもしれません。
けれど、嬉しいときはもちろん、悲しいと思ったときにもきちんと涙を流すこと。そうすることで、どれだけ忙しく働き続ける日々であったとしても、あなたの中にある「人間らしい部分」を思い出させてくれます。
3:人前で泣ける人は、心優しい人
自分の弱さを素直にさらけ出せるようになってくると、レストランや公園、駅のホームなどといったパブリックスペースでも涙を流してしまう瞬間が訪れるかもしれません。
たしかに、特にパブリックスペースのような多くの人がいる中で泣くことは、少々気まずく感じるかもしれません。けれどそれは、「あなた自身の心がどれだけ優しくて純粋なのか」を示すことでもあるのではないでしょうか。
4:涙はあなたの気持ちを心地いいものにしてくれる
もしかすると、「涙活」で最も重要かもしれないのが、泣くという行為はあなたの気分を心地いいものにしてくれる効果があるということ。
怒りや悲しみといったネガティブな感情をいつまでもため込んでしまうことは、時として心身への痛みをもたらす可能性があります。
けれど、涙を流すということは、あなたの肩に重くのしかかったネガティブな感情をおろしてくれるということ。
どれだけブサイクな顔になったとしても、どれだけ泣きじゃくったっていいんです。涙はあなたの中にあるネガティブな要素を取り除き、心地いい気分を取り戻すきっかけとなるはずです。
5:泣けるようになると、弱さを見せることが怖くなくなる
大人になると、時として涙を流すことは「弱い」と判断されてしまうことがありるかもしれません。けれど、涙を流すことがどんなに無様な姿であったとしても、時として自分の弱さをさらけ出すことが必要となる瞬間はあります。
周囲の人へ素直な気持ちで接することが大切なように、あなた自身が自分自身の気持ちにも素直である必要があるのです。
6:涙にはデトックス作用がある
「人が反射的に流す涙の98%は水だが、何かしらの感情が揺さぶられることで流れる涙には、体内から分泌されたストレスホルモンが含まれている」というドクターの論文を読んだことがあります。
もしかすると、思いっきり泣いた後に何とも言えない爽快感を感じるのは、泣くことによって体内にあったネガティブな気持ちを吐き出すデトックスのような働きがあるからなのかもしれません。