■お見合いパーティーから社会人サークルへ
大手お見合いパーティーにはそれぞれ参加してしまった私が次にとった行動は、社会人サークルに参加することでした。
お見合いパーティーではお話する時間が少ないし、緊張するし、フリータイムは苦痛だし…!
ということで、占いに影響を受けやすい私は「社会人サークルなんていいわよ」という占い師さんの言葉を受け、いい感じのサークルを探したのです。
趣味繋がりで見つかればいいなぁと思ったけれど、すでに出来上がっているグループの中に入り込む自信のないチキン。
学生時代はそれで部活に入ることができなかったという、根暗な面があります。
社会人サークルのキラキラさに、早くもギブアップしかけていた私が見つけたのが婚活目的の社会人サークル。
共通の趣味を楽しむのではなくて、同じ体験をして思い出を積み重ねて仲良くなろうねといった雰囲気。
こ、これは…!
基本、趣味も好きなことも一人で楽しみたいことがあるムッツリなので、まったく趣味が合わない人でも価値観や考え方が合う人がいいなぁと思い、参加することに決めました。
初めての野外イベントなので、かなり緊張しながら(吐きそうだった…)行ってきました!
何に参加したか詳しく書いてしまうとちょっと身バレの恐れがあるので、濁します。ごにょごにょ。
お見合いパーティーは会場についたら指定の席について、プロフィールを書いて、番号をつけて待機というのが大概です。
うまくいくと、前に座っている男性が話しかけてきてくれることもありますが、ほとんどありません。
退屈な時間。
ですが、野外イベントは違いました!
胸に番号はつけないし、プロフィールも見せられないけど、
始まる前に「こんにちは」「今日はよろしくお願いします」と控えめにかけられる声。
皆、なんだか友だちっぽい! そしてなんだか初々しい!
お見合いパーティーに行き過ぎてしまったのでしょう。
ちょっと皆が慣れない雰囲気が可愛くて、一人でテンションがあがってしまった私。
…思えば、それが間違いの始まりだったのかもしれません。
全員自己紹介をしてから、イベントスタートです。
ぎこちない面々。
なんだ、お見合いパーティーではすぐさまに話が始まるんだぞ。時間との勝負だぞ。と思いつつ、今日は長時間コースだから、皆は様子見なのかな?とお互い観察しあいます。
そのうち、女性は女性と話しだして、男性は男性と話し合う始末。
これでは皆、来た意味なくない!?
…とか、思いつつも、無難に周囲に合わせて行動していました。
これも私の敗因だったのかもしれません。
そのうち、ようやく男女まぜこぜになって話すようになりますが、私が気になるのは開始直後からずっと一人の女性と話しているロックオン男子。(名付け:シロクマ子)
彼女から一向に離れようとしませんし、彼女も離れたがる素振りを見せません。
2人の世界を邪魔したらいけないよね。
正直、とても可愛らしいお嬢様だったので、もっとカッコイイ人と上手くいきそうな気もしたのですが、自分の側を離れない方を気に入られた様子です。
あそこは上手くいくな… |
まあ、幸せそうなので、そっとしておきました。入り込める雰囲気でもありませんでしたし。
それからの私は、なぜか周りの観察ばかりしていました。
その日、気になった人は2人。
どちらも庶民イケメンの部類ですが、片方はお喋り気が利き、片方は無口で我が道を行く方でした。
(庶民イケメンはモデルや俳優にはなれないけれど、
たとえば学校のクラスの中では「カッコイイよね」と言われる人たち)
お喋りイケメンは品川君と名付けましょうか。無口イケメンは野口さんとしましょう。
品川君、あまり喋らない野口さんにも話を振るデキる男っぷり。
こやつ、やりおるな…。
男女関係なく、皆と喋った品川君はどうやら気になる女性を見つけた様子。
さり気なく近寄る様子を遠くから観察する私。…何しに来たんだろう。
品川君、さり気なくお気に入りの女性に話しかけます。
背の低い可愛い子だったので、アンジェリーナと名付けましょう。
アンジェリーナ、イベントの目玉に夢中で品川君のアプローチにまったく気づいていない様子。
話しかけられたら答えているけれど、自分からはいかない…!
品川君、がんばれがんばれ!と応援する私の横には誰もいません。
そう、周りの様子を観察するあまり、皆のお気に入りのお相手を見つける流れを逃してしまったんですね。
私、本当に今日は何しに来たの…!
激しく後悔した私は同じように一人でいた野口さんに話しかけてみましたが、一言返しをされました。
こっちを見もしないんですよ…。
精神的ダメージが大きすぎた私は品川君はどうしたのか見に行くと、アンジェリーナはスマホを片手に写真を撮っていました。
安心の品川君スルーですね。
だけど、完璧に無視しているのではないようです。
品川君が話しかけると、アンジェリーナも答えています。笑顔です。楽しそうです。
話は盛り上がっているようで母親のように安心しました。
あそこも上手くいくだろう… |
いつの間にかイベントで上手くいっていないのは私ぐらいです。
野口さんはお気に入りの女性を見つけられないから、無口なのねと思いました。
そう、このときまでは。