「女心は難しい」という男たち。
「男心はわからない」という女たち。
たやすく理解し合えないからこそ、
知りたくて知りたくてたまらない想いがあふれることがあります。
その想いを”恋”と呼ぶのでしょう。
若い頃のイタイ自分や、大切にしまってある恋愛の思い出。
そんな昔のことを、思い返しながら読んで欲しい小説があります。
『百瀬、こっちをむいて。/中田永一』です。
切ないタイトルが印象的なこの本は、
短編4本のアンソロジーになっています。
その中でも今回ご紹介するのは、
2014年の映画化も記憶に新しい表題作です。
それぞれが抱える息苦しいまでの切なさに同調し、
彼らの恋愛をかみ締めてください。