猫エピソード その3 ♥お上手営業猫 ろく君♥

当時の私は電車出勤で、朝と夜、人もまばらだが治安のいい田舎町から出勤していた。
行きは切符が通せるのに帰りは改札機に切符が通せない。駅の係りの人に切符を回収してもらうシステムだ。
きっと一昔前は改札機なんてハイテクなものはなかったのかもしれない。
少しまだ田舎の方に行くと、駅で切符すら買えない。
今も2両編成、電車の中で支払うバスのようなシステムの名残を残すそんな線路。

そんな一つの街で、ある日の帰りに営業をしている猫がいた。
お腹がぺこぺこというわけではなかろうが、6か月程度の子猫。
ある程度は野良で暮らしていく術をいたくらいの子猫だ。
しゅっとスレンダーな黒猫。
黒猫は、帰宅する人々に片っ端から声をかけて足元にまとわりつき、ご飯下さいと甘えている。
目を合わせると確実に100%営業されるやつ。

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