【あたらしい専業主婦】
『ハウスワイフ2.0』という本をご存知でしょうか?
いま、ちょっとした話題になっている一冊なので、もしかしたら聞き覚えがある方もいらっしゃるかも。
ハウスワイフとは専業主婦のこと。この本はいまアメリカで流行しつつある「あたらしい専業主婦」を追いかけています。
こう書くとちょっと胡散臭い雰囲気がただよいますが、それは誤解です。著者はあくまで現象から距離を保ちつつ、批判的な視点で問題を切り取っています。間違えても「やっぱり女は主婦よね!」などという脳天気な本ではありません。
著者によれば、ハウスワイフ2.0は母親たちの世代の仕事第一主義に対する反発から生まれ、しばしば「60年代のフェミニズム」を敵視しているのだとか。
したがって、理想的なハウスワイフ2.0とは、ネットを駆使して世界中に情報発信し、収入と余暇を両立させ、子育てや生活を楽しむ、そんな夢のようなライフスタイルということになります。
ところが、残念なことに、そういう理想的な暮らしを実現できているひとはやはり少数。大半のひとはもっと極端で保守的なライフスタイルを選択しています。