「期待し合う」ことについて
私たちはいろんな人の考えに触れたり意見を聞いたりするうちに、
考えがまとまらなくなって堂々巡りをすることがあります。
自己啓発や、幸せになるためのセミナーのような場所で、
講師の方からアドバイスされることに
「あなたは今のままでいい」
「すでに幸せなのです、感謝しましょう」 さらに、
「期待をしないでありのままを受け止めましょう」 と言われたりもします。
逆に、誰にも期待せず、誰にも期待されない人生は
とてもさみしいものだな、などと思ってしまうのですが、
シェイクスピアは、こうも述べています。
「期待はあらゆる苦悩のもとである」
Oshoは「Joy 喜び」の本の中で
もしあなたが平和になると、人との関係が変わると言っています。
もし、相手が惨めなあなたであることを期待していたら…
あなたの惨めさと結びついていたにもかかわらず、
あなたが他人を必要としない、孤高で
ひとを愛することができる人間になってしまったとしたら
その関係は消滅するかもしれない、と。
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あるとき、一人の女性が私のところにやってきた。
インドでもっとも金持ちの男のひとりの細君だ。彼女は私に言った。
「私は瞑想がしたいのです。でも夫がそれに反対です」
私は彼女に尋ねた。
「どうしてご主人は瞑想に反対するのですか?」
彼女は言った。
「今のままのお前を愛している。お前が瞑想をしたあと何が起こるかわからない。
なぜならば、お前は違う人間になってしまうからだ、と夫は言います。
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出典:「Joy 喜び」Osho 山川紘矢+山川亜希子 訳