久々の「現代の呪(しゅ)」シリーズ、今回は「名前」にまつわる「呪」について話すぞよ。
■「名は体を表す」という故事もあるが……。
故事で「名は体を表す」というものがある。名前はそのまま、その名付けられたものの本質を表している、という意味じゃ。
名前の意味や響き、使われる漢字の意味など全てが、その人間の本質を表しているとの考えで、姓名判断の「画数」以前に、大切な考え方なのじゃな。
しかし、生まれ持った名前については、苗字の由来もあろうし、親が付けるもので己では気をつけようもなく、またそこに込められた意味が実現するか否かについては、非常に難しい話になるので、今回はちと割愛させていただく。
それよりも、もっと己でコントロール可能で身近な「ニックネーム」について話をしていくぞよ。
■おかしなニックネームはおかしな運命に?
さて、ときどき芸能ニュースを騒がす有名人で、その芸名やミュージシャンや芸人であればコンビ名などを体現したような事件を起こして、話題になる者がいる。
まだ記憶に新しい人気バンドのミュージシャンと、それまで万人受けするいい人キャラだったからこそ、その行為が激しいバッシングの対象となった女性タレントの騒動では、当事者のミュージシャンが所属するバンド名が事件内容と符合しているため、このニュースのタイトルにおもしろおかしく使われた。
また、この事件のほかにも、すでに風化した話を蒸し返すのは申し訳ないゆえ具体例は出せぬが、ネガティブな意味、特に「やられてしまう」「転落してしまう」といった意味を持つ言葉を芸名やコンビ名に入れた芸人や著名人が問題を起こし、「この名にしてこの事件あり」とばかりに書き立てられたケースは多く見つかる。
もちろん、何かと一般人よりも目立つゆえに、有名人は名前など関係なく諸々の問題に巻き込まれる者も多かろう。