【愛の代償(第12話)】いきなり二人で会うのまずいかなって…
第11話へ⇐ 涼介のマンションに行った数日後。 ずっとメールのやりとりをしていた彩さんからランチの誘いがあった。 (涼介からはしばらく彼女のフリしろって言われてるし……) 彩さんとのメールは楽しい。周りの友達に食器集めが…
第11話へ⇐ 涼介のマンションに行った数日後。 ずっとメールのやりとりをしていた彩さんからランチの誘いがあった。 (涼介からはしばらく彼女のフリしろって言われてるし……) 彩さんとのメールは楽しい。周りの友達に食器集めが…
第10話へ⇐ 「それにしても、良かったわ。彼女の話なんて全然しないから。真央さんのように素敵 な彼女がいて、母さん嬉しい」 場の空気が和み会話が弾む。 誰も、私が彼女のフリをしているなんて気がついてなくて。 罪悪感は拭え…
第9話へ⇐ 「まっさか姉さんも来るとは思わなかった」 両親たちを招き入れた涼介は上機嫌に笑いながら言った。 「ごめんなさいね、涼ちゃん。彼女がいるのに私までお邪魔しちゃって」 セミロングのその人は、どうやら涼介のお姉さん…
第8話へ⇐ 私の家とは違うインターフォンの音に違和感を覚えながら、涼介の家の玄関先に立つ。 同期で入ったはずなのに、涼介のマンションは私のアパートよりはるかに立派だった。 「ああ、ちゃんと来てくれたんだね?」 玄関を開け…
第7話へ⇐ ゆっくりと話始めた増田くん。 私は警戒しながらその言葉を聞いていた。 「明日、両親がマンションに来るんだけどさ、そのときに彼女のフリをしてくれない?」 「え……?」 増田くんの頼み、それは私の想像とかけ離れて…
第6話へ⇐ けれど、次第にはっきりとしてくる増田くんの言葉。 自信に満ちたように、言っていた。 私が納得するような証拠を用意すると……。 「やめてっ!」 増田くんを振り払うようにカッと目を見開けば、そこには驚いた顔の浜本…
第5話へ⇐ 考えがまとまらないままに、浜本さんと会ってしまった。 彼は昨日と同じ笑顔を見せて……その笑顔が余計に私を混乱させる。 いつものバーカウンターで、他愛の無い会話。 そうして、絡まる指先。 何も考えられなくて、私…
第4話へ⇐ 浜本さんの言葉。 私はすぐに答えられずに黙りこんでしまった。 もちろん、会いたい。 何も知らずにいたままの私なら無条件に会う約束を受け入れていた。 けれど、今は……。 (今日会ったら……増田くんの言葉を確認し…
昨夜の中秋の名月は見ましたか? 私は見れませんでした。残念でなりません。 まだまだ暑さが残りますが、暦上は秋に突入しました。 秋といえば、芸術の秋にスポーツの秋、食欲の秋に紅葉の秋ですね! 果物が美味しい秋は大好きです。…
第3話へ⇐ 翌朝―― 自分のデスクにつくなり、増田くんが声をかけてきた。 なんでも、今日からしばらくこの部署の手伝いだと言っていたけれど……。 「寝不足?」 (……誰かさんのせいでね) 家に帰って一睡も出来なかった。 も…
第2話へ⇐ 「今、帰り?」 「え?」 隣から落とされた声に思わず顔を上げれば、そこには見覚えのある顔。 「ま、増田くん!?」 「さっき改札で見かけて、もしかしてって思ったんだけど」 私の隣で、涼し気な目元をしながら増田く…
第1話へ⇐ 「はぁ……」 バーからの帰り道、私は駅で浜本さんと別れた。 終電までまだ時間はあるというのに、今日のデートが終わってしまったから。 (結婚の話なんて……しなければよかったのかも) 後悔のため息が、止まらない。…
愛の代償の重さなんて、私は知らなかった。 知ろうとも、しなかった。 もし、知っていたら……私は幸せな恋が出来たのかな? 夜景の見えるレストラン、おしゃれなジャズが流れるバー。 彼とのデートはいつも、仕事が終わって終電まで…
私はもともと恋愛への興味が薄くて男性と二人で会うよりもみんなでわいわいして楽しく過ごすことが大好きだったので、好きな人や恋人はできないと思っていました。 男勝りで学生時代も社会人になってからも会社では「お前たくましいな」…
新しい恋愛に臆病になる事、ありませんか? 浮気されてるとわかってても、怖くて言い出せなかったり。 別れるのが怖くて、都合の良い女になっちゃったり。 自分じゃダメだと思っていても、次の恋にステップアップできる…