デートでも観れる、芸術的アニメ映画!

 

アニメって敬遠してる人結構多い気がしません?それは勿体ない!

アニメってストーリーも深いものが沢山あるんですよ!

今回は深いストーリーや重厚な物語のアニメ映画をまとめました!
 

 
攻殻機動隊 Ghost In Shell

あのハリウッドの巨匠たちをも魅了した、士郎正宗原作、押井守監督作のSFアクション。

時は21世紀、第3次核大戦とアジアが勝利した第4次非核大戦を経て、世界は「地球統一ブロック」となり、科学技術が飛躍的に高度化した日本が舞台。

その中でマイクロマシン技術(作中ではマイクロマシニングと表記されている)を使用して脳の神経ネットに素子(デバイス)を直接接続する電脳化技術や、

義手・義足にロボット技術を付加した発展系であるサイボーグ(義体化)技術が発展、普及した。結果、多くの人間が電脳によってインターネットに直接アクセスできる時代が到来した。

生身の人間、電脳化した人間、サイボーグ、アンドロイド、バイオロイドが混在する社会の中で、

テロや暗殺、汚職などの犯罪を事前に察知してその被害を最小限に防ぐ内務省直属の攻性公安警察組織「公安9課」(通称「攻殻機動隊」)の活動を描いた物語。

 

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私のアニメに対する価値観をぶち壊した作品の一つです。

主人公は、脳の一部以外全身義体のサイボーグ、草薙素子。彼女は類まれなる義体使いであり、ハッカーとしての技術も超一流。

事件を解決する為なら非合法の手段も厭わない、実質的な公安9課のリーダー。そして課員は彼女を少佐と呼ぶ。

作品内には哲学的な台詞が随所に現れます。特に印象的だったのがこのセリフ。

『私みたいに全身を義体化したサイボーグなら誰でも考えるわ。もしかしたら自分はとっくに死んじゃってて、

今の自分は電脳と義体で構成された模擬人格なんじゃないかって。いえそもそも初めから<私>なんてものは存在しなかったんじゃないかって。 』

少佐も全身義体であるが故の苦悩が表れていて、サイボーグになっても悩みは尽きないなんて、人間ってなんて業深いんだろうなんて思いましたが、

確かに、個人である証明というものはその人間の思い出や経験、

それに伴う感情などの膨大な情報から成り立つものなのでしょうが、それは脳が発する電気信号でしかないわけで…なんて言ってたら、キリがないですね!

そしてそして、映像も美しい!これ、1995年に公開されたんですが、そんな事感じさせないくらいセンスがイイ!95年なんてやっとインターネットが普及し始めた時なのに、

先見の明が凄すぎる!あのマトリックスのウォーシャウスキー兄弟が絶賛したこともありますね!

また、民謡調の主題歌に、義体のSFチックな製造工程のオープニングが観るものを惹きつけます。あのBGMとオープニング大好きだったなー。

重厚なストーリーに、哲学的な台詞。個とは何か。人間と人工知能の違いは何なのか。

とても考えさせられる作品です。

 


 

イノセンス(2004)

 

少佐こと草薙素子が失踪(前作『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』のラスト)してから4年後の西暦2032年。

少女型の愛玩用人造人間「ロクス・ソルス社製 Type2052 “ハダリ(HADALY)”」が原因不明の暴走を起こし、

所有者を惨殺するという事件が相次いで発生した。被害者の遺族とメーカーの間で示談が不審なほど速やかに成立し、

また被害者の中に政治家や元公安関係者がいたことから、公安9課で捜査を担当することになり、公安9課のバトーは、相棒のトグサとともに捜査に向かう。

 

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この作品は、攻殻機動隊 Ghost in the shell の続編です。今回は公安9課を去った草薙素子に代わり、

その相棒に近い存在だったバトーが主人公です。前作では短髪でしたが、

今作では長髪を一つに束ねております。前のレビューでは触れませんでしたが、私、バトーさん大好きなんですよ。無骨で短気な所もあるけど、しっかり素子の事を気に掛けたり、

叱咤激励したり、守ってくれたり。口ではなく、しっかり行動で示す。理想の男です。漢です。(笑)

今回は少佐がいなくなって、少し危なっかしい所もあるんですよね。バトーさん。それは前から彼を見てる公安9課の指揮官、荒巻課長や同僚のトグサやイシカワにも伝わっています。

事件は、少女型ガイノイドが突如暴走し、所有者を殺害するという不可解な事件が連続して発生するところから始まります。

その少女型ガイノイドのハダリの造詣がちょっと…いや、かなり怖いんですよね。リアルな球体関節人形っていうのかな。

もう、暴走時の動きとか人形っぽいぐりんぐりんって物凄い力で蹴りを放ったりするところがかなり不気味。それを涼しい顔で受け止めちゃうバトーさんは素敵です。

そして、恒例の哲学的な台詞はバージョンアップして健在です。私が印象的だったのはこのセリフ。

『孤独に歩め、悪をなさず、求めるところも少なく、林の中の象の様に。』

これはブッタの言葉らしいですが、難しすぎて最初は???状態でしたが、意味を調べてみたら、

良き伴侶を得られない場合は孤独を貫け、とか、孤独は必ずしも不幸ではないって意味らしいです。

それは、バトーさんと少佐の関係でもあるのかもしれないですね。泣けます(/_;)

そして、ラストのセリフ。絶体絶命なバトーさんに守護天使、少佐が降臨する場面です。

『変わってないわね。』

『行けよポイントマン。後ろは俺が固める。昔のようにな。』

最高にカッコいいじゃないですか!お涙頂戴の恋愛映画よりずっと泣けるんですよこれが!4年間の空白が、埋まった瞬間でした。

二人はガイノイド連続暴走事件の果てに、真実に辿り着きます。このラスト、人によっては意見がかなり分かれるでしょう。

人形になりたくなかった人間と、人間になりたくなかった人形。どちらが正しいのか、人は何故自分の似姿を作ろうとするのか。かなり深い作品です。

あ、この作品で象徴的なのが、犬の場面ですね。バトーさんの愛犬のバセットハウンド。かなりカワイイ。行きつく暇もない展開の中の、唯一の癒し場面でした(笑)

哲学好きな方や、深いアニメ作品を探している方は、是非観てみてください。
 

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bulk

フリーウェブライター、恋愛ライターとしても活動中。主にいろいろな目線で、ライフスタイル/恋愛/占いについて執筆。たまにライブ活動も行うが執筆最優先の生活が続いている。常に面白いことを探しに旅をしている。「初めまして、バルクです。ベリーグッドではいろいろなジャンルの記事を書かせていただいてます!読者のみなさんのお役に立てたらうれしいなと思います。よろしくお願いします。」