小さいころはそうでもなかったのに、半年１年たって頃に猫の好みもわかってくるし出来てくる。
洗濯物に乗るのが好きな子。
人間が好きな子。人間の膝は嫌いで猫にくっつきたい子。
その中でも、皮が好きなのか私のカバンや財布にばかり乗る子がいる。
メイちゃんだ。
よっぽど好きなのかそれとも逆によっぽど嫌いなのか、ある程度乗ったり匂いをつけたら次はその鞄で爪とぎをする。
私涙物のその行動は、一個に飽き足らずすべての鞄に傷跡を付けた。
ちょっと置いておくのはだめなのだ。
すぐに壁にかけるか戸棚にしまわないとやられてしまう。
この嬉々とした顔。
猫をどけて鞄を移動してもまた猫が移動して寝る。
けっして、私のことが好きで私のにおいがするから乗っているのではない。
彼女は育てた私のことがあまり好きではなく、抱っこすれば両手を胸について踏ん張って拒否の姿勢をとるし、撫でるだけで「うう～」とか唸りだす。
どっちかいうとどう考えても嫌われている。
むしろだから嫌っているからカバンもやられてしまうのか。
カバンは私の形代なのか。
彼女はいつでもどこでも、ほったらかしの鞄を見つけると嬉々として近寄り、匂いを嗅いで倒れ込むように座る。
返してほしいな～と近づくと「私のものですけど？」という顔で見上げるし、どいてもらもうと抱っこすると腕を噛まれる。
白い鞄は無残に下地が出てきて、紺色の鞄は無残に白く下地が…
彼女は満足げである。
ゆいいつ財布は引っかかれていないもの、噛まれていた。
歯型がしっかりついている。
お、女の子だし、かわいい鞄が好きなのかなー！？（汗）
と無理やり納得してみるも納得できない…！
綺麗な鞄がすでにない…に近い！（；ω；）
猫の不思議行動。
「自分のものだよ！」と獲物をどこかに隠したり人に見せにきたりする行動はよく見かけるが、こんな乗りにくくてわりと冷たくて固いクッションの何がいいのだろうか。
彼女は本日も、ほったらかしの鞄を探して居間をうろついている。
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