■ある不倫中の女性がぼやいていたこと
“本気で好きになれた彼が、実は既婚者だった。
既婚者と知らないまま付き合ってしまった。
既婚者だと知らされたけど、諦められなかった。
なぜなら「彼の奥さんより、私のほうが綺麗だし愛されている」と感じたから。それに、彼は奥さんの悪口をしょっちゅう言っていて「いつか、奥さんとは別れるはずだ」と思ったから……。
だけど、彼は奥さんの悪口を言いながらも一向に別れる気配がない。思い切ってなぜ別れないのか?聞いてみたいけどやっぱり聞けない”
・・・まだ、いつか彼が奥さんと別れて自分と結婚してくれる、という期待を抱いていたいなら、そしてもう彼が不倫をするような男だとしても、少しでも自分の本音を正直に話す良心が残っているなら、男の立場としては『聞かないほうがいい』と思う。
『なぜ別れないの?』と聞いたら、不倫男は『別れない理由』を真剣に考えて、自分でも意識していなかった『妻を手放せない理由』を意識するだろう。「こんなところも、こんなところもあるから、別れるわけにはいかない」と、忘れかけていたかもしれない妻の魅力、妻への感謝、一度は結婚をして添い遂げると誓った相手に対しての義務や責任を思い出すだろう。
でも、不倫相手が狡い男なら、子供がいるなら『子供が成人したら』いなくても何かしら先延ばしにする理由を捏造して『いずれは別れる』なんて言うだろう。そして、また言うはずだ。妻にはもう愛はないとか、君の方が魅力的だとか。
■不倫相手の彼が不満を言いつつ太って魅力のない奥さんとは別れないのが不思議でしかたない
不倫をする男の中には、確かに『妻より女性として、性的に魅力的』な女性を選んで不倫する男もいる。逆に、妻が充分に魅力的だけど、妻より容姿もステイタスも劣る女性を選んで不倫する男もいる。後者についての理由はまた別のときに話すね。
今回は前者、『妻より女性としても性的にも魅力的』な不倫相手をなぜ選ばないのか?について。不倫男が言う『妻よりも君のほうが綺麗で女性として魅力的』『妻とはもう長い間セックスレス』などの言葉には、実は嘘はない。心の底から、妻より不倫相手の女性のほうが魅力的だと思っているし、妻とは本当にベッドまで別だったりもする。
“以前、彼が奥さんといるところを見てしまったけど、奥さんは太っていて体重は私の倍くらいありそう。顔の大きさも一回り大きいし髪も艶がなくておばさんくさい”
“彼の奥さんは身なりに構わなくなって、いつもジャージですっぴん。髪も一つに『まとめる』じゃなく『引っ詰めて縛ってる』し、疲れた顔してる”
・・・不思議に思うのは当然だと思う。日本なんて昔から『女房と畳は新しいほうが良い』なんて言葉があるくらいだしね(苦笑)
それでもやっぱり妻を選ぶ不倫男にとって、妻という存在はすでに『見た目や性的な魅力は二の次』で、もっと別の理由で妻を手放せなくなっているんだ。
■かつて愛らしかった子猫がデブ猫になったからと捨てて新しい子猫を飼う人間はあまりいないのと同じこと
それは例えるなら……。かつては見た目が可愛くて飼った子猫がすっかりふてぶてしいデブ猫になったとしても「もう愛らしい子猫じゃないから捨てて、可愛い子猫をまた飼おう」なんて考える人間はほとんどいない。(ゼロではないから、もしそんな人間がいたら、そいつは古女房を捨てて新しい、若くて美しい女性を選ぶかもしれないけれど)
新たな猫を愛でたければ、猫カフェに行ったり猫動画を見たりする人もいる。だけど、いくらよその子猫や可愛くても、血統書付きの美しい猫に見惚れても「やっぱり自分の家の猫が一番愛おしい」と思うものだろう。
不倫男が不倫相手の女性に「結婚できない=君を選ばないけれど、とても愛している」と伝えるための言葉によく「もっと早く出逢っていたら」というものがある。
言い訳に聞こえるし、実際に言い訳かもしれないけれど、実は残酷なことに「出逢うタイミング・出逢う順番」は、その後の関係に大きく影響する。人の縁は決して早い者勝ちではない。けれど、お互いがまだ少しでも若いうちに出逢って恋に落ちていれば、その若いときの印象、「愛した相手の姿」は、とても重要になる。女性以上に男性は案外「綺麗だった・可愛かった頃の相手」を覚えていて、目の前の妻が太ってもやつれても、歳老いても「あの頃」の記憶はそこまで薄れることはない。
なにより、共に過ごした年月で芽生えた愛着はとても強い。恋愛から家族愛に変化してしまったら、性欲は湧かなくても家族としてのかけがえのない存在として、取り替えが効かなくなってしまうんだよね。
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