都会の呪術(1)街のオブジェは飾りではなく『結界』『封印』の役割も?【芦屋道顕の現代の呪2】

都会の呪術(1)街のオブジェは飾りではなく『結界』『封印』の役割も?【芦屋道顕の現代の呪2】

都会の呪術(1)街のオブジェは飾りではなく『結界』『封印』の役割も?

■結界も封印も昔話や創作ではなく現代にも存在する

都会の呪術(1)街のオブジェは飾りではなく『結界』『封印』の役割も?【芦屋道顕の現代の呪2】

世界や日本の各地、至る所に「結界」「封印」があったと思しきエピソードは、神話や民話には多々出てくる。聖地でもなく皇族や貴族が暮らしている場所でもなく、農民や町人が暮らす何の変哲もない田舎の村やら町内やら、その周辺の山河やらにも、禁忌があり、定期的に行うべき儀式があり、曰く付きの場所にはその目印となる何かが作られていた。

そのような目印がある場所、何か恐ろしいものの侵入を阻む『結界』あるいは悪しき何らかの存在を外に出さぬようにする『封印』など、現代に残っているのは神社仏閣くらいのもの、と思うている人も多かろう。

・・・とはいえ、この記事の読者は皆、現代でもあらゆる領域に古代から続く「呪(しゅ)」がかけられていて、それを継承し守る血筋や役職の者がいて、また一般庶民の顔をして暮らしながら、そのような呪術に加担する者が多いことも知っているはず。

■神社仏閣は比較的大規模な結界でなんらかのエネルギーを封印している

以前にも話したが、神社仏閣にはその土地のエネルギーの噴き出し口を押さえ込み囲い込み、庶民がおいそれと使えぬようにして、権力者がそのエネルギーを独り占めするために作られたものがある。『聖地』と呼ばれる場所はその土地全体が大きな結界に守られていて、外の土地から異質な存在が入り込めないようになっている。

ただ、聖地は単に結界で守ったから聖地になるわけではなく、本来はその中心地に何らかのエネルギーの噴き出し口があり、神社仏閣はなくとも、何かしら仲間内には分かる目印が置かれている。それは大樹のこともあれば大きな岩、井戸……。

■都会化して聖地ではなくなった土地は「結界と封印が壊れた」から

現代では聖地といえば都会から離れた自然が残る場所のイメージがとても強い。確かに、かつて聖地だった場所でも、都会化して聖地ではなくなった土地も多い。

そこを聖地だと知らないか気にしない人々が、結界を気にせず土地を開発してしまうと、結界が壊れて聖地の外から悪しき存在が流れ込んでくる。目には視えぬその悪しき者達が土地を荒らし、土地を守っていた精霊やら何やら、人間にとって善なる存在はやがて駆逐されていく。人間による開発ゆえか、流れ込んできた者達によるものか、やがては封印も壊される。

都会の呪術(1)街のオブジェは飾りではなく『結界』『封印』の役割も?【芦屋道顕の現代の呪2】

封印されていた悪しきエネルギーが解き放たれその土地に蔓延すれば、人間にとっては聖地どころかその土地に足を踏み入れると運気や体調が悪くなる呪いの地と化してしまうのじゃ。

■人が密集する都会でも『結界』『封印』が守られている場所も実は多い

しかし、現代に至るまでかつて人里離れた自然の聖地だった時代のエネルギーを保ちながら、都会化している場所も実は多いのじゃ。それらは古くからの聖地を守るべく専門知識を持った人々によって、結界や封印がどこにあり、どのように保たれているのかその知識が受け継がれることで聖地として保たれる。都市開発でもきちんと考慮され、ディベロッパーや不動産業者なども下っ端は知らされぬが、上の人々は把握しているのじゃな。そして、一般庶民には分からぬよう、現代的な街並みに隠してそのような結界や封印は作り直されてゆく。

■謎のオブジェや銅像は『結界』や『封印』の役割も

そして、これはオカルトに詳しい人々は知っているであろうが、昔は村と村の外を『霊的に隔てる』結界として道祖神を建立し、何か悪しきものを封じるために木を植えたり大きな岩を置いたりしていた。現代では謎のオブジェや銅像などがその道祖神やら封印の岩やらの役割を果たしているのじゃな。

★もちろん、呪術的に何の意味もないオブジェなどもある

とはいえ、そういった呪術的な意味は何もないオブジェや銅像ももちろん多い。昨今は呪術など何も知らされぬ者が関わっていることも多く、また大切なものを隠し敵を欺くためにも、意味のないものを混ぜておくことは大切なのじゃな。また、そういった意味のない建立物ほど、人目につきやすく、見た目も立派で、なおかつそこにあることに誰も違和感を覚えないものであることが多い。

★呪術的オブジェは目を引くもの、引かぬものがありそれぞれ意図がある

呪術的に意味のある建立物は、目立つ場所にあるものと、目立たぬ場所にあるものに分かれる。道祖神や地蔵がふだんその道を使う人々には景色に馴染んでいて気付かないように、その場所に溶け込んでしまうものが多い。目立たず大き過ぎず、平和の像やらその土地の出身者の像やら、現代アートとはいえ奇妙ではなく見た目と命名が釣り合っているものなど。それらは無駄に人目につかず、だからこそ果たす役割がある。地味に見えて霊的な「裏の仕事」をそこで淡々と請け負っているのじゃ。

しかし、一方ではマスメディアが取り上げるほど奇妙なオブジェもある。それらは人々注目を集め、何らかの感情を引き起こすことで、それらの人々のエネルギーを集める装置のような役割があるのじゃ。集めたエネルギーを何に使うのか?は、そのオブジェによって異なるが。

続く。

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