闇の手口(2)闇の手口を知るためにまずは本物の霊界通信の話【芦屋道顕】

闇の手口(2)闇の手口を知るためにまずは本物の霊界通信の話【芦屋道顕】

闇の手口(2)闇の手口を知るためにまずは本物の霊界通信の話

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■霊界通信と闇側の手口では声を掛けてくる「タイミング」が少し異なる

現代であれば電話や音声通話を使って生者に語りかけてくる「本当に親しかった誰かの、霊界からの声」なのか「闇側が真似た声」なのかは、最初は分かりにくい。あらかじめ、このような罠があると知らなければ、霊的な現象にまったく興味がない人々はもちろん、ふだんから信心深い人々や聖職者、スピリチュアルな世界に精通している人々でも騙されてしまう危険がある。

まず、相手の声が届くタイミングは、本物であれば生者が気にかけている相手の「臨終間際」で、偽物は臨終後「少し時間が経ってから」の違いがある。

本当の声のほうは「相手の肉体が、最後の呼吸を終えるより少し前」にやってくる。「亡くなる前に、別れの時が来たことを身内や親しかった人に伝える」いわゆる幽体離脱じゃな。これに関わる話は今も昔もよく聞くが、もちろん何の問題もない。数ある霊体験の中でもほっこりするいい話に含まれるものじゃな。

かたや、闇側が声真似をするのは「相手が肉体的な死を迎えた後」最後の呼吸を終えて、病院ならば医師が死亡確認をした時刻よりも後になる。

しかし、いずれの場合も声を受ける側は、臨終を迎えた相手のそばにおらず、人の死に際しては関係者は皆多少なりとも混乱しているがゆえ、例えば「亡くなった身内と電話で話した時刻」が臨終より前なのか後なのかはすぐには分からない。

★孫の就活を気にして「心配ない」と連絡してきた臨終間際の祖母

ある就活中の一人暮らしの男がいた。祖母が危篤で入院していた。病院から離れた場所にいる男の家の電話が明け方に鳴り、出てみたら祖母で力強い声で「心配ないから、あなたは就職活動を頑張りなさいね」などと言われた。祖母は目覚めて電話までできるようになったのだと男はホッとして、その日は就活の面談に行った。夜、家に帰ると電話が鳴り、それは祖母が入院している病院からだったそうじゃ。入院以来、昏睡状態だった祖母が今朝亡くなったと。このケースでは臨終間際に幽体離脱をした祖母の魂が、可愛い孫の心を乱し就活で失敗しないようにと安心させるためのメッセージを届けたのじゃな。

★死後しばらく経ってからのコンタクトも偽物ではなく死者本人のことも

また、死後にこの世を彷徨う魂が、あるいは死後に決して悪い場所にいるわけではないが、この世に残した誰かが気掛かりで連絡をしてくる霊界通信もある。

ある女性の場合。ある日音信不通になったまま何年も経ち、新しい電話の番号も知らないはずの元彼からガラケーに電話があった。

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非通知だったが、虫の知らせのようなもので「もしかして」と思い、電話に出てみた。懐かしい男の声で「実は夜逃げをして、昔の繋がりを全て断っていた。君に何の説明もしなくて悪かった。許してほしい。君は君の幸せを見つけて。あの世から見守っている」というような言葉に「自殺するのでは?」と思った女性は、それまであえて調べずにいた元彼の居場所を、旧縁を頼ってあれこれと調べた。元彼の親友だけが消息を知っていた。元彼は数年前に借金を逃れる目的である女性と結婚し女性の苗字に変えて、あとは普通に暮していたそうだ。

けれど、重い病気になり最近亡くなったと。死亡日は彼女が電話を受ける7日ほど前だった。元彼は死の間際に謝りたかったのか、死んでからようやく自分が彼女にひどいことをしたと悔悟したのかは分からぬが、とにかく謝りたかったのじゃな。

また、これは海外の重苦しい話ではあるが、誘拐され殺されてしまった子供が親にそれを伝えたく、しかしもう苦しんでほしくないからと「天国にいるから大丈夫だよ」というようなメッセージを伝えたことも。

本当の霊界通信は内容が「安心させてくれる」「生者を気遣う」ものが多いのじゃ。

しかし、時折「生者の危険を知らせるもの」もあり、それは少なからず闇側の声真似による嘘と混同しやすくもある。

続く。

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