ホロスコープで占う「組織の中で失敗しやすい、孤立する時期」(ページ2)

前回までは、太陽と木星のハードアスペクトを持つ人が、更に火星とのハードアスペクトを形成した場合の影響について見ていきました。
今回は、太陽と木星のハードアスペクトを持つ人が、土星以遠のマレフィック天体とハードアスペクトを形成した時の影響について見ていきましょう。

<太陽と木星が土星とのハードアスペクトを形成する場合>

木星は発展と拡大を司る惑星です。どんどん前に出ていくイメージ。クラスで言えば盛り上げ役です。
それに対して土星は、忍耐と試練、重圧を表す惑星です。クラスで言えば学級委員や風紀委員。規律と信用を重んじる、真面目で融通の効かないタイプです。

言うまでもなく、タイプとしては正反対のこの二つの天体は、両立するのが難しい天体です。基本的に惑星というものは地球から遠い惑星が地球に近い惑星を制することになるため、土星は木星にとってお目付け役にあたります。

土星と木星がソフトアスペクトを形成していれば、土星の堅実さや秩序の中で木星が発生していけるのですが、ハードアスペクトの場合は、このバランスがうまくいきません。

木星は発展したがるのに、土星がそこにブレーキをかけるわけですが、このブレーキのかけ方のタイミングが悪かったり、適切な力加減では無かったりして、発展性と抑制の力関係が不調和をもたらします。

社会における成功のためには、タイミングというものはとても大事です。木星が司るような前に出ていく積極性、未済へ向けての発展性と、土星が司るような与えられた立場や環境の中における慎重な判断力が伴って、初めて組織の中、社会の中において周囲から求めれれる行動を起こすことができるからです。

ですから、木星の発展性と土星のブレーキのバランスが悪いと、社会的に発展していくということが難しくなります。
特に組織の中で働いているような人は、組織の秩序の中での適切な発展行動が取れないため、チャンスが目の前にあってもブレーキがかかりすぎて躊躇してしまったり、タイミングを読むのが下手でせっかくのチャンスをつかむことができなくなってしまったりします。慎重になるべき局面で「まあいいか」と甘い見通しで行動してしまい、組織に損失を与えて評価が下がるようなことにもなりがちです。

慎重すぎても軽率すぎても発展できない時期になりますが、軽率よりは慎重すぎる方がまだ良いため、この時期はたとえ慎重すぎてチャンスを逃しているという自覚があったとしても、慎重な行動を心がけた方が良いでしょう。

また、慎重さと発展性のバランスが取れなくなるわけですから、堅実さと物欲のバランスのとり方も下手になる時期です。結果的にお金に対してルーズになってしまい、何かと出費が増えやすいでしょう。
普段財布のひもを固く締めている人であっても、なんとなくまあいいか、となってしまいがちです。

しかも出生の木星に土星が影響している場合、その影響は2,3年は続くことになりますから、この時期に甘い見通しで財産を使い込みすぎないように気を付けることが大切です。(とはいえ、本当にこの時期は意識せずにお金を使ってしまうので、注意すると言っても難しいかもしれませんが。)

<太陽と木星が天王星とのハードアスペクトを形成する場合>

天王星は、変化や改革、独創性を司る星です。
天王星と木星がハードアスペクトを形成する時期は、天王星が司るこういった事象が増大し、不利益をもたらしやすい時期であると言えます。

現状を変えようと、または自分のやり方を押し通そうとするために、間違った考えや信念に固執し、周囲から見れば浮いた行動を取りやすい時期になります。

天王星はかなり影響の強い星で、この星が出生の惑星に関わっている時期は、それがどのような星であれ、強い変化を望むようになります。
それまでなんとなくなあなあにしていた、まあいいかという気持ちで済ませていたようなことが、この星がハードアスペクトで絡むと、とにかく今の状況を変えないといけないという危機感や、変わらざるをえないという諦め、外的要因による強制的な変化が生じることになります。

それだけ変わらないといけない、変えないといけないという危機感が高まる時期ですから、逆に変わらないことは悪、変わらないでいるとまずいという意識になってしまうわけです。ということは、周囲が変わらないままでいるのであれば、そのことに対して批判的な気持ちになってしまうということです。

自分の危機感によって無理矢理に現状を変えようとする姿は、周囲から見れば独善的に映り、反発を生みますし、人間関係が壊れてしまうこともあり得ます。ただでさえこの時期は転職の可能性も高いので、それまでの人間関係が一変することも十分あり得る時期だと言えます。

状況を変えようとして何らかの投資に走ることも大いにありますが、判断能力が鈍っているので大損する可能性が高い時期です。財運自体も一変しやすい危険さを孕んでいます。