ホロスコープで驚くほど予測できる人生の低迷期1

ホロスコープで驚くほど予測できる人生の低迷期1

前回までは、自分自身のしんどい時期を知るためには、元々の自分のホロスコープチャートを知ることが重要だということをお話ししました。
今回は、具体的にどういったチャートがマレフィック天体によってどのような影響を受けるかについてお話ししましょう。

■太陽が他の天体とアスペクトを取っている場合

ホロスコープにおいて、太陽は社会的な自分自身を示します。その人の社会と関わる部分が、どのような形になるかということです。以前の記事で、各天体は所属部署の社員のようなものだという例え話をしましたが、例えばあなたが一社員だとして、あなたに援助をしてくれる、または妨害、対立してくる人がどういった立場の人であるかによって、あなたの会社における立ち位置や生きやすさ生きにくさというものは大きく変わって来るはずです。

今回は、そういったことについて、もう少し具体的なお話をしてまいります。

■太陽と水星のアスペクトがある場合

出生のホロスコープにおいて、太陽と水星は28度以上離れることがないため、メジャーアスペクトとして成立するのはコンジャンクションのみになります。
水星は太陽に近づきすぎると輝きを失い、見えなくなってしまうため、4~5度以内のコンジャンクションの場合は、水星の知性が太陽の自意識によって阻害される、コンバスト(燃焼)とよばれる状態になります。

これは、太陽の自己中心的な働きが強く出すぎて、コンバストした天体に関する悪い面が出てしまう状態です。
水星は、知性やコミュニケーションに関する星です。人と人との関わり方を司ります。しかし、自分自身を示す太陽が近くにありすぎることによって、本来人と人との双方向的なアプローチのための知性やコミュニケーション能力が、自己表現のためだけに限定されてしまう傾向になります。

客観的な視点が持てず、自分の持つ知識をひけらかすだけの空気の読めない人になってしまっているかもしれません。こういう人は、自分の持つ知性を宝の持ち腐れにしてしまいますよね。

こういった傾向があることから、コンバストの人は、知識に応用性がなく、自分の興味のある分野に傾倒して周囲が見えなくなる人というふうに言われます。研究者タイプですね。

性格的には、自分自身の知性に対して自信が強く、それを生かして社会で認められたいという気持ちを強く持っています。そして、そういった自分の才能を認めてくれない世間に対して、見る目がないという意識もあります。たとえある程度認められていても、まだ足りない、まだ認められない、と際限なく求めてしまうところがあります。自意識過剰になってしまうのですね。

結果的に、世間に認められないことに耐えられず、自ら自分が興味があるものに背を向けてしまうことすらあります。なまじっか人よりも知識があるぶん、そこに自意識が加わってプライドが高くなってしまうんですね。

コンジャンクションは吉凶混合と言われますが、こういうコンバストの効果はコンジャンクションの凶作用の代表的なものであると言えるでしょう。
ですから、コンバストによる水星の太陽への作用は、スクエアやオポジションのようなアスペクトの凶作用と同等と考えて良いでしょう。水星の場合、コンジャンクションしかなくても、「タイトすぎるとハードアスペクトの作用、緩いコンジャンクションであればソフトアスペクトの作用」と考えれば良いと思います。

これが、少し角度が離れて、5度以上の緩いコンジャンクションになると、水星の知性と太陽の自意識がうまく補い合うことができ、知性を生かして活発に社会と関わっていける頭の良い人になります。
自分の考えを人に伝える能力に優れ、また説得力もあるため、自分の思った通りに物事を進めることができる、交渉能力に長けた人です。そもそも知性が高いので研究職にももちろん向いていますが、それ以上にコミュニケーション能力がずば抜けているので、官僚や渉外担当、調整役としてのコーディネーターなんかにも向いているタイプでしょうね。

ただ、コンバストほどではありませんが、自分と関係のない事柄には興味を抱かないタイプで、しかも割りとバッサリ興味のあるなしが分かれるので、コミュニケーション能力を生かした仕事をするにしても興味のある分野の仕事に就くことが大切です。

更に、この関係性にマレフィック天体が圧力をかけてきたら、どのようなことになるかを、順にお話していきましょう。

<火星とのハードアスペクトを取った場合>

火星は、情熱ややる気を起こさせる星ですが、悪く働くと攻撃性を示す星にもなります。知性の水星が火星の攻撃性と結び付くわけですから、言葉や知謀知略を駆使して人を貶めようとする人になってしまうか、そういう人から目をつけられやすくなる時期です。特に火星がスクエアで関わってくる時期は人から攻撃的なことを言われる可能性が高い時期です。ただ、火星がアスペクトを取る時期はせいぜい一ヶ月くらいなので、黙って耐えればすぐに過ぎ去ります。

次回は、火星以外のマレフィック天体の影響について見ていきましょう。