その解釈はもう古い!?ホロスコープ相性診断の新常識

その解釈はもう古い!?ホロスコープ相性診断の新常識

前回の「幸運を呼ぶ「三角形」のパワーと相性診断」においては、ホロスコープにおける「正三角形」の関係性がどういうものであるのかについてお話ししました。
今回は、その正三角形の関係性を利用した相性占いについて、詳しくお話ししていきましょう。

ホロスコープにおける相性が良い天体同士の関係性としては、ホロスコープの円周上で天体同士が120度の関係性になる「トライン」の状態、天体と天体がぴったりと重なりあう0度イコール「コンジャンクション」の状態、120度ほどではないけれどエネルギーのバランスが取れている60度「セクスタイル」の状態です。

中でもトラインの関係性は、特に良い関係性として言われます。ぴったりと重なるコンジャンクションも良い関係性なのですが、あまりにも同質すぎてかえって反発することもありえます。同族嫌悪という言葉もありますしね。その点、トラインは自然にエネルギーの流れが生まれ、ぶつかり合うことのない非常に良い関係性であると言えます。相性占いに用いる天体同士がトラインの関係性にある場合、ほとんど喧嘩らしい喧嘩をしない、相手といると自然体でいられる理想的なカップルになることでしょう。

先程申し上げたダビデの星、六芒星を思い出してみましょう。六芒星は上向きの正三角形と下向きの正三角形が組み合わさった形で、男性性と女性性の融合、あの形だけで世界の理(ことわり)を示しています。男性性と女性性がバランスよく配置された形状は正三角形の組み合わせで示されるものなのです。そしてホロスコープにおいて、男性性を示す天体は太陽と火星であり、女性性を示す天体は月と金星です。自分のホロスコープチャートと相手のホロスコープチャートを重ね合わせたときに、これらの天体同士が120度や0度、60度を取る相手が、男女として相性が良い相手ということになります。

■現代におけるホロスコープ解釈上の注意点

ここで気を付けるべきは、ホロスコープによる相性診断のサイトなどでは、相性を見るときに古典的な「男性の太陽と女性の月の相性」や「男性の火星と女性の金星の相性」で見ることを採用していることが未だに多く見られる点です。

これは言ってみれば、「彼の仕事人間具合とあなたの内助の功具合はどれくらい相性がいいか」「彼の情熱とあなたの美しさの相性はどのようなものか」といったものを見るようなもので、まったくもって前時代的な相性診断の仕方であるとしか言いようがありません。
もちろん、個人が持っている星同士の相性がいいことには変わりありませんから、これによって相性を見ること自体は可能ですし、実際にこれらの星が相性がいい二人は男女としても相性がいいでしょう。

しかし、今はこれだけ男女の垣根をなくしていこうと言う時代であり、男女の垣根に対する意識の薄さは若い世代になるほど強いはずです。今の十代の男の子で、「男が台所に立つなんて恥ずかしいことだ」「子供を育てるのは女の仕事だ」なんて古くさい考えにとらわれている人が一体どれくらいいることでしょうか。

もちろん、今はまだ社会全体が変わりつつある途中の段階ですから、傾向としてはこういった古典的な男性の相性の見方だってひとつの要素として働きますが、あえて「男性の太陽と女性の月」「男性の火星と女性の金星」で相性を見る必要性は下の世代になるほど薄くなっているとおもいます。男性にだって古典的には女性的と言われる優しさやきめ細かな気遣い、弱いものたちへの慈しみの感情は持っていますし、女性だって男性性にカテゴライズされる攻撃性や情熱、仕事に対する意識の高さを普通に持っている時代です。

太陽は社会的側面、月は家庭やプライベートでの側面、火星は情熱や行動力といった「動」の側面、金星は豊かさや美しさを示す「静」の星ですから、これらが互いに相性が良いということは、陰と陽のバランスが取れている相性のいい二人であるということには変わりがないので、占いサイトの古典的な解釈に惑わされず、男女は関係なく「自分の太陽と相手の月」「自分の月と相手の太陽」「自分の火星と相手の金星」「自分の金星と相手の火星」の相性を見ていけば良いのです。


ただし、上の世代になればなるほど、古典的な男性観、女性観にとらわれていますから、特に40代以上の男女の相性を見る場合は、古典的な解釈にのっとって見た方がすんなりと解釈しやすいのではないかと思います。

また、若い世代であっても、教育によっては古い男女の役割に縛られている人、元々の資質として古典的な男性像、女性像が個人の個性とぴったり合っているという人もいますから、「明らかに昔ながらの男性的な行動原理で生きている男性」や「明らかに昔ながらの女性的な行動原理で生きている女性」の相性を見る場合には、たとえ若い世代であっても古典的な解釈を採用した方が良いでしょう。

反対に、上の世代であっても非常に男性的な女性、女性的な男性というのは存在しますから、その人の人となりを加味した上で、相性診断をしていくことが重要です。