人生のあり方と適職を決定するカルミネート天体2(ページ4)

前回の「人生のあり方と適職を決定するカルミネート天体1」では、カルミネート天体が冥王星の方の社会的傾向についてお話ししました。

今回は、カルミネート天体が冥王星の方の適職と、小惑星・キロンについてお話ししましょう。

その人にとっての社会的な顔の到達点であるMCにカルミネートする(カルミネート=culminateは「頂点に達する」という意味です)天体が冥王星の人は、社会的な意味で頂点を極めようとする人です。他者を支配しようとする気持ちが強く、自分の活躍のステージで権力を得ようと努力する人です。時としてカリスマ性を発揮します。それだけに独裁的になりがちで人から押さえつけられることを嫌います。

それでは、そんな性質のカルミネート冥王星の方の天職・適職について見ていきましょう。

■カルミネート天体が冥王星の方の天職・適職について

ネイタル(出生図)のホロスコープで適職を見つけるには、その人が自分の力で得る財産を示す2ハウス、雇用の中での労働を示す6ハウス、社会的キャリアを示す10ハウスに入室している天体の様子を見ます。

また、「無料ホロスコープ作成サイトMyAstroChart」などで自分のホロスコープを出した時にMCのサインとして表示される星座の支配星や、MCにアスペクトを取っている天体(特にコンジャンクション)も重要な指針になります。

カルミネート天体はその人のホロスコープの中で最もMCに近い位置にある天体ですから、カルミネート天体も適職を見るにあたっての参考になりえます。

ただし、カルミネートと言っても中にはホロスコープの上側に全く星のない方もいらっしゃり、そういう方は社会で職業人として活躍すること自体にあまり興味のない方ですから、適職と言ってもピンとこない人もいるかもしれません。
そういう方は、カルミネート天体を見るよりは2ハウス、6ハウスの状態を見た方が良いでしょう。

さて、それでは冥王星がカルミネートしている方の適職(天職)を見ていきましょう。

冥王星は、極限までの追求や探求をしていくことに威力をを発揮する天体です。そのため、冥王星がカルミネートしている人は調査・研究・分析を要する仕事に対して強い適性を持っています。
また、冥王星は強大な力、隠されたもの、目に見えないもの、秘密、などに親和性の高い天体です。ですからカルミネート天体が冥王星の人は大きな資金を動かすことになる原子力発電や金融業、性産業などの人に言えない仕事、探偵や機密事項を取り扱う職業などに向いています。

さらに、死と再生をつかさどる星でもありますから、環境開発や都市開発、リサイクル系の仕事にも適性を示すでしょう。精神世界への感心も強い人ですので、精神分析・臨床心理士・心理学者などにも向いています。奉仕精神の強い海王星や母性の強い月などと絡めば、カウンセラーとしても実力を発揮するでしょう。

自分自身の能力と、そのあふれんばかりの集中力と実力、驚異的な努力によって自分自身の研究成果や仕事で得た結果を周囲に広めていくことのできるパワフルな人です。

さて、ここまで太陽、月、水星、金星、火星、木星、土星、天王星、海王星、冥王星のそれぞれについてカルミネートする場合の適性と適職についてみてきました。ここで、惑星以外の要素についても目を向けてみましょう。それは、ホロスコープではあまり取り扱うことのない小惑星になります。

■運勢や性格に影響を与える小惑星

ホロスコープで主に見る小惑星は、四大小惑星であるセレス、パラス、ジュノー、ベスタと、その後に発見されたキロンがあります。

これら小惑星は、太陽と月、その他の惑星等を合わせたメインの10天体に比べると重要度は下がるものの、1つの小惑星で惑星の4分の1ほどの影響力があるとみられています。
特に、メインの天体に小惑星がタイトなアスペクトをとっている場合等には、顕著にその特性が表れる場合があります。
特に言われるのは恋愛などの秩序だった行動をとりにくい分野について、これら小惑星が関係していることが多いということです。

このほか、ホロスコープの下半分(北半球)側に10天体が集中しているような人は、社会的な側面が上半分(南半球)にある小惑星によって決定づけられるようなこともあり、より詳しく人物像を見ていくためには必要な要素になります。

ホロスコープでは、太陽、月、水星、金星、火星の5天体を個人天体と言い、個人の性格や能力を示すものとして考えます。
それ以遠の木星、土星を社会天体と言い、社会や時代背景など、個人の力の及ばない事柄を示すものとして考えます。

さらにそれよりも外側の天王星、海王星、冥王星をトランスサタニアンと言い、目に見えない天体ということで、社会ですらどうにもならない霊的な力をつかさどるものとして区別されます。

セレス、パラス、ジュノー、ベスタの四大小惑星は、個人天体の一番外側にあたる火星と、社会天体のうち一番内側になる木星の間を通ることもあり、個人と社会を繋ぐ役割があるものと考えられています。

では次回は、これら小惑星について、もっと詳しく見ていきましょう。