最高の転職ができる時期を教えてくれる星とは？１

前回までの「自分の適職・向いていることが分かるカルミネート天体３」では、天王星と海王星がカルミネート天体の場合の適職と人生の指針についてお話しました。

さてここで、天王星が持つ興味深い性質についてお話ししましょう。

それは、天王星が転職活動に深く関わっているということです。

天王星とは変化、革新の星です。多くの人にとって、転職とは大きな変化に他なりません。このため、天王星は転職時期に深く関わって来ます。当然、そこから転職に向く時期かどうかということも見ることができます。天王星が良い状態にあるのかどうかでその時期の転職の良し悪しが分かるのです。

ちなみに審判の星でさる冥王星も、運命的なものを示す星なので、その転職が宿命的なものであるのかを見ることができます。

■天王星が転職に及ぼす影響とは

ためしにある人の例を出しましょう。この人をＡさんとします。

Ａさんは「失われた２０年世代」の中でも、特に内定率が悪かった年に大学を卒業した人の転職に関する話です。この人は不利な社会情勢下にも関わらず、新卒で入社した会社を１２年間も続けていたその世代としては珍しい人でした。
仕事も楽しんでいて不満もなく、キャリアも築けていた人です。元々、労働を示す第６ハウスに幸運の星である木星を持っており、更にその木星が本人を示す太陽と良い位置関係の生まれの人だったので、労働環境で苦労することはあまりない人生を歩む運勢を持っている人でした。

しかし、そんなＡさんにも転職の機会が訪れました。会社の業績が悪化し、会社の未来を憂いでぎりぎりまで悩んだ末に転職を決意。転職先が決まった時の天王星と冥王星に関わるホロスコープチャートは、以下のようなものでした。

＜吉凶混合＞

・出生の木星にトランジット（運行中）の冥王星がコンジャンクション（0度）

…幸運を司る木星、しかも労働を示す６ハウスの木星に宿命を司る冥王星が審判をもたらします。
冥王星の影響は宿命的ですから、この時の仕事に関する決断は天が定めたものになります。０度は吉凶混合ですが、通過儀礼のようなものできつさも伴うけれど成長のためには必要な重圧ですから、積極的に進んでいった方がいいことを示します。

＜吉＞

・出生の冥王星にトランジットの土星がセクスタイル（60度）

…Ａさんの冥王星は６ハウスにあります。冥王星は極端さと宿命を示す星ですから、この人は労働に人生を捧げるような生き方をする人です。その冥王星に、良い角度で干渉すれば安定や堅実さを示すことになる土星が吉角度で関わっています。

これはＡさんにとって宿命ともいえる労働が堅実で安定したものになる暗示です。
実際、Ａさんの転職先はＡさんがそれまでいた会社の数百倍の規模の大企業でした。別に、Ａさんは元々ものすごく優秀な人だったというわけではありません。生まれながらに仕事に関しては木星の加護がある人なので実力よりも高く評価される傾向のある人ですが、単純に手繰り寄せた縁が良いものだったということです。それは冥王星のなせる業かもしれません。

また、この縁には土星の加護がありますから、転職してまたすぐに転職する、ということにもならないであろうと判断できます。

・出生の海王星にトランジットの天王星がトライン（120度）

…海王星と天王星の吉角度は、インスピレーションの高感度を示します。直感が冴える時期ですから、この時期の判断は長期的に見て間違ってい無い可能性が高いのです。

Ａさんは転職先の企業の事業内容対して、そのラインナップに隠れた意図があるように感じ、それに惹かれて入った部分もあるそうですが、入社後社長さんとお会いする機会があった際にそれについて聞いてみたところ、その予感が見事的中していたそうです。
役員でも気付かなかった隠れた意図に気づいてもらえて社長さんは大変喜ばれたとのこと。社内でも変わり者というその社長さんとＡさんとは考え方や知識に不思議と共通点が多く、Ａさんは大企業の一新入社員にも関わらず高評価され、採用時に比べて１年で年収が50万円近くも上がったそうです。

＜凶＞

・出生の月にトランジットの天王星がスクエア（90度）

…月は精神を示します。これは単純に、転職という変化に対して精神的な部分でストレスがかかっていることを示します。このアスペクトができているときには心身を壊しやすい時期です。

実際、このアスペクトが最大になったあたりでＡさんはここ１０年かかったことのないインフルエンザにかかってしまったそう。転職直後の使用期間中にいきなり一週間も休むことになりＡさんはかなり不安だったそうです。
初めての転職でこれまでと全く違う業務を覚えることに対するストレスも相当だったとのこと。とはいえ、転職したからには多かれ少なかれ体験する部分ですね。

この他にも、転職して最初の出勤日のホロスコープチャートを見てみたところ、それこそ天王星のアスペクトが更に３つも４つもできていました。いかに天王星が天職と深くかかわっているかが分かります。

次回は、具体的に転職に向く時期とはどのような時期かについて見ていきましょう。