【ホロスコープ講座】4ハウスと5ハウスに太陽がある影響(ページ2)

前回までの「【ホロスコープ講座】2ハウスと3ハウスに太陽がある影響」では、出生時刻が分からない人の出生時刻を推測するために、ホロスコープの各ハウスに太陽が入っていたときの影響について見ていきました。
前回までは第3ハウスまでを見ていきましたので、今回は、第4ハウス以降について見ていきましょう。

さて、ホロスコープのハウスは、第1ハウスから始まり第12ハウスまでがあります。

第1ハウスが自分自身、 第2ハウスが自身の所有物、第3ハウスが身近な人間関係、第4ハウスが身近な社会である家庭、第5ハウスが自身の娯楽、第6ハウスが労働、第7ハウスが社会における人間関係、第8ハウスが親から受け継ぐものや家同士の関係ということで結婚生活、第9ハウスが哲学や思想、第10ハウスが社会的ステータス、第11ハウスが社会的友好関係、第12ハウスが目に見えない隠された事象や魂の世界ということで、自分自身から始まりあの世に至るまで、12のステージがホロスコープ上で描かれていることになります。

この流れは、細かいところは違いますが四柱推命にも全く同じ要素があります。
四柱推命では十二運と言い、胎(たい)、養(よう)、長生(ちょうせい)、沐浴( もくよく)、冠帯(かんたい)、建禄(けんろく)、帝旺(ていおう)、衰(すい)、病(びょう)、死(し)、墓(ぼ)、絶(ぜつ)、の十二のステージに人生が分類されるという考え方です。この関係性についてはきちんと分析されていませんが、西洋と東洋で全く同じ十二のステージに人生を分類していることを見ると、この二つには関連性があると見ていいでしょうし、それだけにこの十二分類には信憑性があると見ることができます。

<第4ハウスの意味>

さて、話をハウスに戻します。自分自身である第1ハウスから始まり、身近な環境である第3ハウスを経て、第4ハウスに至ると、今度は社会的人間関係という少し上のステージに入ってきます。社会の最小単位とはなにか。それは家庭です。第4ハウスは、社会と自分自身との橋渡し役であり社会活動を終えて帰る場所である「家庭」を表します。戻る場所ということから、人生においては晩年も表します。古典的には家庭イコールお母さんですから、母親が主に家事を取り仕切っていた伝統的な家庭像の中で育った方であれば母親との関係性も示します。
第4ハウスは、家庭やプライベートでの生活、多くは母親を中心とした両親との関係、家で身に付いた生活習慣、不動産、家、晩年を示します。

<第4ハウスの太陽>

太陽があるハウスは、その人にとって人生の基軸となるものが何かということを示します。ですから太陽が第4ハウスにある人は、家庭が人生においてとても大切なものになっています。家庭生活をより良いものにすることが人生のテーマであり、人一倍家族と一緒にいることを好んだり、家族を支えることが人生の生き甲斐だったりします。子供の頃は親に尽くすことが存在理由だった方かもしれませんね。
内向的で仕事も家でやりたがりますし、家が一番の自分の居場所です。自営業やフリーランス向きですね。家庭での中心人物になりやすいですし、長男長女でなくても家督を継ぐ立場になりがちです。家族のため、家庭の維持のために生きていないと自分に価値がないように思えてしまう人です。結婚するにはいい相手ですが、実家の存在感も重めですのでマザコン・ファザコンの可能性もあります。

<第5ハウスの意味>

第5ハウスは、創造性のハウスです。何かを作り出すこと、自己表現のハウスであり、生み出すことに関わるということで子供も示します。教育というよりは育み世話をするイメージなので、第3ハウスが示す子供の教育とは区別が必要です。気付いていない方が多いのですが、子供を育てるというのは、芸術的活動にひけをとらないくらい創造的な活動領域なのです。ゼロから何かを生み出すこと。それを楽しみとすること。第5ハウスの示す創造性や自己表現は、芸術活動だけでなく、趣味や娯楽、恋愛、子供、妊娠出産などを表します。

<第5ハウスの太陽>

第5ハウスに太陽がある人は、自己表現を通してアイデンティティを確立する人です。根っからのエンターテイナー、もしくはアーティストであり、創造的な活動、自己の内面を表現する活動をしていなければ生きている実感が得られません。その表現への衝動が芸術性として出るか、恋愛方面への積極性として出るかはその人次第ですが、恋愛をしているときの脳の状態と創造的な活動をしているときの脳の状態は似ているため、芸術活動に熱心な人は恋愛をするとのめり込みますし、恋愛に熱心な人は芸術に目覚めるとやはりのめり込みます。どちらかひとつ、というわけではなく、どちらにも転ぶ可能性を秘めているのです。またこういう人によく見られる傾向として、自信過剰で無責任な面があるという部分があります。付き合う際には少々注意が必要かもしれません。

次回は、第6ハウス以降について見ていきましょう。