四柱推命の十干で見る基本的な性格傾向!あなたの本質を占う4(ページ3)

四柱推命で基本性格の傾向を占いましょう。
前回の「あなたの本質を占う!干合による命式の変化について」では、干合の作用についての説明と、己の日干の方の性格傾向についてをお話ししました。

今回は、十干のうち残りの3つ、庚、辛、癸について見ていくことといたしましょう。

なお、干の性格傾向のうち、他の干については、以下の記事でお話ししています。

★甲と乙
「あなたの本質を占う!四柱推命の十干で見る基本的な性格傾向2」

★丙
「四柱推命で本質を占う!丙の日生まれの人の基本的な性格傾向」

★丁と戊
「あなたの本質を占う!四柱推命の十干で見る基本的な性格傾向3」

★壬
「四柱推命で本質を占う!壬の日生まれの人の基本的な性格傾向」

■日干が庚の人の基本的性格

庚(かのえ/こう/陽の金)は金属や鉱物、刃物で言えば頑丈な斧としてあらわされる干になります。方位は西、色は白、刃物のような薄いブルーと言う場合もありますね。

金属は切れ味の良さを美徳とします。ですから庚にしろ辛にしろ、金性の人は頭の回転が速く合理的なものの考え方をします。水金の気の人は頭が良い人が多いですね。庚は人前では本音を出さずに周囲に合わせることもできますが、自我がしっかりしていて、自分の考えと感性を重視して行動するうえ、孤高な面があるために周囲を顧みずに自分の考えを押し付けるようなことも起こりえます。庚には辛のような柔軟性が無いので、自分自身が変化すると言うことはありません。陽干は大抵そうではありますが、人の指図や命令が嫌いです。ただ、庚の場合は斧で木を切り倒し新たな環境を作っていく性質がありますから、自分自身の考えで環境を変革していく勇気ある改革者としての面を持っています。(ちなみに庚の人には私はあまり会ったことがありません。ここまで書いた内容を見ても分かると思いますが、改革精神の高い庚は既存のコミュニティを維持することに長けた日本人には少ないタイプであると言えます。)

庚は細かい神経を使うことが苦手で、面倒くさい人付き合いも嫌いです。改革者ですから、平和な環境よりも、スケールの大きい波乱に満ちた世界のほうが輝けます。理想主義で理性的、淡白で感情をあまり表に出さないので、企業のプロジェクトマネージャーなどに向いている性格であると言えます。

■日干が辛の人の基本的性格

辛(かのと/しん/陰の金)は宝石や草花を剪定するハサミとしてあらわされます。
方位は西、色は淡い白。

辛の人は宝石と言うだけあって美形が多いです。これまで見てきた中ではそのことが一番印象的かもしれません。
柔和な印象に反してやや神経質で完璧主義な面はありますが、根気と体力があまりない人が多く、無理がきかない性分です。

頭の回転は金性らしく早いのですが、マイペースで夢見がちで、どちらかと言えば芸術家肌です。鋭い感性を持ち自分の興味のある分野への探究的な活動への適性が強いことから、職人的な仕事や芸術関係の仕事に適性があります。内向的なので外に向かっていく仕事よりはマイペースにできる仕事の方が向いていますが、誠実で親切で人あたりもいいため、営業などの職であっても社会的にも信用を得てそれなりに出世はしやすいでしょう。ただし、必要以上に我慢してストレスをためてしまうこともあります。自分の体力を考えずに無理をするところがあるので、休息は自分で思うよりも積極的に取るようにした方が良いでしょう。

■日干が癸の人の基本的性格

癸(みずのと/き/陰の水)は雨露としてあらわされます。

方位は北、色は黒。一見地味で大人しい人ですが、探究心が旺盛で人にできないことをやり遂げるようなところがあります。形のないものを形にすることが得意ですので、仕事においても発想力を生かしつつコツコツと取り組んでいけるようなものへの適性があります。急激な変化は好まず、現実的な堅実な方法を好みます。冒険心とは無縁のような性格です。

野心を持たず、淡白で、保守的で、あまり全面的に自分の考えを前に押し出す方でもありません。若いころから仙人のような風情があります。人あたりは穏やかですが世知辛い人間関係の中をうまくわたっていくような器用さはなく、また流されやすい性分でもあるため、主体性のなさのせいで人を怒らせたり、何を考えているのかわからないと思われたりする面があります。本人の度量もあまり大きくはなく、ストレス耐性も高くはありません。

ただ、人に奉仕することが好きで、人懐っこく周囲の人のために動くことを喜びとするため、うまくはまれば周囲からも可愛がられる幸福な人生を歩めるはずです。
好き嫌いが激しい面があり、一旦敵だと判断すると容赦なく対立するような面もあります。

以上、十干のおおまかな性格について見ていきました。
ただし、これはあくまでも傾向ということになります。実際はこの干の下にどのような支がつくかによっても変わってきますし、命式全体のバランスでも変わってきます。四柱推命は、命式全体でその人を形成しているのです。