四柱推命で本質を占う!壬の日生まれの人の基本的な性格傾向

四柱推命で本質を占う!壬の日生まれの人の基本的な性格傾向

前回の「四柱推命で本質を占う!丙の日生まれの人の基本的な性格傾向」では、十干中最強と言われる丙の性格について触れていきました。
今回は、丙と1,2を争う強さと言われる、壬の性格について見ていきましょう。

■壬(みずのえ/じん/陽の水)の人の基本的性格

壬は海や大河に表されます。
方位は北、季節は冬。色は黒(夜をイメージさせる色)、特に壬子は玄王と呼ばれ、冬の皇帝を意味します。大海原である壬は、太陽である丙と並び、少し前までは女性が持つと強すぎて良くないとまで言われていたほどの十干中最強クラスの強い星です。

海や大河がどういうものであるかを考えてみれば想像がつくかもしれませんが、何もかもを飲み込んで受け入れる清濁併せ飲む度量の大きさと、それでいて平然と我が道を行くマイペースさがある人です。ただ、海や大河は時として荒れ狂うもの。内面の変化は激しく、性格としては短気な部類に入ります。先ほど度量が大きいという話をしましたが、これは短気であること、内面的に不安定さを持っているところとは別問題で、言ってみれば「自分に指図さえしなければ大体どうでもいい」という形の度量の深さです。物は言いようという感じがしますね。しかし壬の人は、その人の生き方や行動に口出しさえしなければ本当に大抵のことは「別にいいんじゃないの」という感じの人なので、一般的に見ればおおらかで度量が大きいということになるのです。

前述のとおり、壬の人は束縛を嫌います。規則を嫌うと言うふうに書いているサイトもあるようですが、別に規則自体は嫌っていない、むしろ決められていることについては自分が疑問を感じない限りは規則通りにこなそうとする真面目な部分のある人が多いと思います。壬の人が束縛を嫌うと言うのは、自分のやりたい方向性、意思決定を阻害されることに対して強い抵抗を示すと言う意味です。既存の規範や規則自体を嫌っているわけではないんですね。ですから、もし元々決められている規則が合理性が無い、規則ではこう決められているけれど自分はこういうふうにやりたい、ということがある場合は、壬の人はその規則を正々堂々と変えにかかります。その規則を変えるために何が必要なのかを調べ、変えるための具体的行動を起こします。

■壬の人の長所と短所

こういった変革に対して、壬は瞬発力はあるのですが、粘り強さはありません。一つの目標に向けてコツコツ努力をすることはいとわない意志の強さがありますが、ゴールが見えない状況だと比較的すぐにあきらめてしまいます。

そしてこれも短所と言えますが、変革しようとする際、他人の意見はあまり聞こうとしません。規則を変えるための布石として周囲の意見をリサーチすることはあり得ますが、基本は自分が何をしたいか、どう変えていきたいかなのです。計画立案と提案力、問題解決能力が高いため、そういった規則を現実的なものとして改革していく能力は高いでしょう。このように壬の人は自分の思った通りにことを進めることに慣れているため、やや自信過剰ぎみな面が目立ちます。ただ、知的好奇心が旺盛で現象的な問題点を的確に見抜く洞察力と知恵があり、本質をわきまえて行動しまた成果も上げるため、周囲からの評価は自然と高いものになります。

好き嫌いがはっきりしていながらも「悪人だから嫌い」というわけでもなく、フィーリングと自分の中の価値観で他人への好感度が変わるため、清濁併せ飲む部分があります。悪人も善人も気に入りさえすれば可愛がります。そしてその中でお山の大将であることを望みます。政治家向きと言えますね。基本的にリーダー向きの性質ですが、中にはマイペースさが前面に出て優秀なナンバー2がいなければならない性格の人もいます。
とはいえ、生来頭がよく清廉であることを好むので、規範自体は大切にする性質があり大きく道をはずれることはありません。

また、壬の人は意志が強い分、一旦こうと決めると方向転換がしにくい面もあります。第一印象は柔和でおおらかなのに、芯は非常に強く自分を曲げません。懐に入れた人間のことは大事に甘やかす愛情あふれた面もあるので他者に対する聞く耳は持っているものの、自分がそれなりに考えてこうと決めていることに対しては人の言動に左右されることがありません。西洋占星術で言えば不動宮の頑固さですね。

■壬の人の外見的特徴と生き方

見た目としては、水の性質を持っているため知性的な色気は持っていますが、意識的に装わなければ喜怒哀楽の表情に乏しく、感情表現は下手な部類です。周囲からすれば常にクールな印象か、何を考えているのかよく分からないつかみどころのない印象を与えるはずです。

大いなる海が普段は優しい面しか見せないように精神的に余裕がないとき以外は本質はなりを潜めていますが、壬の人は基本的には激情家です。特に子日生まれや冬生まれの方は、命式中に火の気か土の気がない限りはそういった自分の感情面を抑えることに非常に苦労することでしょう。しかしそうした一面をうまくコントロールし、何事にも他人の言葉に耳を傾けることができれば、社会的評価は非常に高いものになるでしょう。自分自身の才能に溺れやすく、怠け者になりやすい面があるため、常に自分を今いる場所より一段高い場所に持っていくための意識付けを行っていくことで、更に運が開ける強い運勢を持っています。

次回は、話を少し戻して、己以降の十干についてその性格を見ていきましょう。