ホロスコープ上の「不幸を呼ぶ星」「自分でコントロールのきかない星」とは?(ページ2)

前回の■「裏技!プロの占い師とアマチュアの差を埋める四柱推命×ホロスコープ」においては、傷官運にかかわりの深いホロスコープ上の星についてのお話と、四柱推命とホロスコープの合わせ技が占い方法としてどのような意味合いを持つのかについてお話していきました。

傷官星とかかわりの深いホロスコープにおける星は、「海王星」「天王星」「月」「土星」「火星」であると、■「職業運・男性運を傷つける「傷官運」をホロスコープで見る方法1」において説明していきました。

こうしてみるとマレフィック天体(凶星といわれる星のこと)が多くて、「傷官星は吉星である正官星を傷つける悪い星」だと四柱推命においても言われることも納得がいく感じですね…。
マレフィック天体とは、ホロスコープにおいて、ネガティブな要素をもたらしやすいと言われている惑星です。
マレフィック天体が火星と土星、準マレフィック天体が天王星と海王星、冥王星と言われています。

ホロスコープ上の「不幸を呼ぶ星」「自分でコントロールのきかない星」とは?

とはいえ、マレフィック天体がすぐさま悪い効果を及ぼすという訳ではありません。
四柱推命においても吉星と凶星と呼ばれる通変星はありますが、いずれも良い面と悪い面を持っていますし、悪い面の強い星でもほとんど影響を及ぼさない星配置の場合もあります。
特に最近は、昔に比べ多様性が進み、例えば昔であればでしゃばったり目上に対して物おじせずに発言したりというはたらきをもたらす星は女性にとってよくない星として判断されることが多かったのが、現代ではそういう星配置の人も十分に活躍する機会を得られるようになり、一概に悪い星とも言えなくなってきています。

さて、マレフィック天体の話が出たところで、すこし惑星の分類についてお話ししましょう。

■惑星分類とコントロールできる星できない星

ホロスコープで用いる天体は、太陽、月、水星、金星、火星、木星、土星、天王星、海王星、冥王星の10天体ですが、このうち太陽、月、水星、金星、火星を個人天体といい、木星、土星を社会天体、さらに天王星・海王星・冥王星をトランスサタニアンと言います。

■惑星分類とコントロールできる星できない星

トランスサタニアンとは、肉眼で見ることが出来ない、望遠鏡が発達する以前は存在が知られていなかった地球から遠い惑星のことです。
太陽から土星までは、人間社会の影響下にある事象であり、常識の範囲内の出来事をあらわしますが、トランスサタニアンは時代の流れや運命と言った、人の力ではどうしようもない事象を示します。
ですから、この三天体が絡んできたときには、良い影響にしろ悪い影響にしろ、正直言って個人の努力ではどうにもなりません。

他のマレフィック天体、例えば火星などはまだ本人の努力次第で抑えられます。
しかし、社会天体と言われる土星、それ以遠のトランスサタニアンについては自分ではコントロールが効きません。
個人でどうにかできることと言えば、その波に「積極的に乗る」ことくらいです。(その星が司る事象をあえて自分から起こすことで、凶作用を減らすという開運法があります。ガス抜きみたいなものですね。)

天王星の公転周期がが1周84年と、ほぼ人の一生にあたるため、これより公転周期の長い海王星や冥王星は先祖も含めた世代や死後の世界、人の意識の外にあるものとして扱われます。
このため、占いやスピリチュアルなど、目に見えない力や精神世界に関心のある人や、第六感が強い人、霊感のある人などは冥王星・海王星との関わりが強いと言われています。

特に、この二つの星同士でタイトなアスペクトを取っている人は強い霊感を持つと言われていますが、二つとも遅い星のため実際にその説を採用すると同世代に大量に霊能力者が生まれてしまうことになります。
ですので実際は、さらに精神や無意識を司る月や、増幅装置である木星が冥王星と海王星のアスペクトに絡んできた場合にスピリチュアルへの興味や霊感が発揮されることが多いでしょう。

ちなみに私自身、海王星と冥王星がほぼ正確なセクスタイルであり、かつ海王星に木星が吉角度を取っているという生まれだったりします。
妹も似たような配置なのですが、妹の場合はさらに月が冥王星にハードアスペクトを取っていて、災害など悪い意味での予知夢を見る体質です。

■惑星分類とコントロールできる星できない星-2

何日に何が起きる、といった具体的なものではなく、災害が起きる一週間くらい前に、地震や津波を暗示するような夢を見るのです。
東日本大震災も熊本地震も夢で当てていたので、私のこちら方面の関心は知識面に出た形ですが、妹の場合は本当に第六感の方に発現したのでしょうね。
皆さんも、予知夢を見ると言っている人がいたら、その人のホロスコープを見てみるといいかもしれません。

さて、トランスサタニアンは発見されたのが19世紀以降と遅かったため、新しい価値観として使われるようになった星ですが、傷官星は、海王星と天王星という、トランスサタニアン御三家のうち二つもの星が強く関わってきています。
場合によっては冥王星も絡んでくるため、トランスサタニアンの申し子のような星と言えるかもしれません。

次回は、再びチャートの分析の続きをしていくとともに、傷官星とかかわりの深い星が作る他のアスペクトについても解説していきます。