【芦屋道顕】猫は異界の生き物(3)神隠しに遭いかけた少年【真夏の怪談】

【芦屋道顕】猫は異界の生き物(3)神隠しに遭いかけた少年【真夏の怪談】

バックナンバー:猫は異界の生き物

猫は半分は異界の生き物。異界の鬼や妖怪変化とも仲良くそちらに棲まうことのできる生き物。かといって人間に仇を成すことはなく、愛し可愛がればその愛に死後まで報いようとする情の深さもある。

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死後も飼い主をときどきであるが思い出し、夢で「こちらで元気でやっているよ」とメッセージを送ってくることもある。さらには、飼い主が困っていれば密かに異界からできる手助けをすることもある。

■異界に迷い込んだある少年の話

猫を愛し可愛がっていたがゆえに、異界に迷い込んだもののこの世に戻れたある少年の話をしよう。
【芦屋道顕】猫は異界の生き物(3)神隠しに遭いかけた少年【真夏の怪談】

今も昔も、人が突然いなくなり二度と現れず、探しても遺体すらみつからぬゆえ「神隠し」と呼ばれる失踪事件がある。

現代では悲しいことに犯人は概ね鬼よりも恐ろしい内面を持つ人間であることが多いが、