試し行動とは?大人になっても試し行動をする心理ややめたいときの対処法を紹介

試し行動とは?大人になっても試し行動をする心理ややめたいときの対処法を紹介

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「試し行動」という言葉を知っていますか?

子供だけでなく大人になってからも、恋人に対して試し行動をする人は意外と多くいます。

今回は試し行動とはどんな行為なのか、大人になって恋人に試し行動する心理やリスクを紹介します。

試し行動とは

試し行動とは

試し行動とは子供が親・里親・教師などに対して、子供が「自分をどれくらい受け入れてくれるか」を試すために行う行動のことをいいます。

わざと親を困らせるようなことをして、親の反応をうかがい気を引こうとする行動のことです。

大人でも試し行動をする?

大人でも試し行動をする?

試し行動とは子供が親や里親、教師などを困らせて反応をみるというイメージですが、大人でも試し行動を行うことはあるのでしょうか?

大人でも恋人に対する試し行動をする人は多い

大人になっても恋人に試し行動をする人は多くいます。嫌がる行動をしても、相手が自分を許してくれるかどうかを試すのです。

たとえば、突然不機嫌になって怒り出す、無理難題のわがままを言う、そして必要以上にほかの男性と親密に接してみるなど、自分がされたら確実に怒り、傷つくことをしてみます。

相手が許してくれることを愛の重さとして認知するので、酷いことを許してくれることで安心感を得ている状態になります。

大人になってからの試し行動はある意味破滅的な実験であり、穏やかで透き通った水面を自らかき乱して濁らせるような行動です。

なんの問題もなく、お互い好きで幸せに過ごしているのに、急にこの幸せが続かなくなったら…この先の幸せの確約が欲しいと猛烈に不安になることから、大人の試し行動へつながります。

大人になっても試し行動をする人は愛着障害の可能性も

恋人以外にも友達や家族、職場の同僚に対して試し行動を行う人もいます。

こういった大人になっても試し行動をしてしまう人は、愛着障害の可能性があるといわれています。

愛着障害とは、幼少期に親などの養育者との絆や信頼関係を築けなかったためにうまく愛着が形成されず、人間関係や情緒などの問題が起きることをいいます。

相手の気を引くための行動をとって育ってきた人は、うまく人間関係が築けず、大人になっても試し行動をしやすいのかもしれませんね。

大人がする試し行動の例

試し行動でやりがちな行為

続いて、恋人に対して試し行動をするという場合、具体的にどんな行動をとってしまうのか、例を紹介します。

簡単に「別れる」と言う

喧嘩するたびに「別れる!」と言う人もいますよね。

本気で別れたいと思っているのではなく、「別れる」と伝えることで相手がどんな反応をするのかが知りたいのです。

「別れたくない!」と言われるのを期待して、相手の愛を確かめようとしています。

相手のことを否定する

恋人自身を否定することも、試し行動のひとつです。

相手を怒らせるようなことをわざと言って、相手が許してくれると「こんなことを言っても許される=愛されている」と確認しています。

また、恋人の好きなものや周囲の人を否定することで、「自分とどっちが大切なのか」の天秤にかけさせて安心したいという心理もあるようです。

理由を明かさずに怒る

理由を明かさずに怒る

「何に怒ってるかわかる?」という恋人の喧嘩あるあるはよく聞きますが、これも試し行動の可能性があります

相手に理由をいわずに怒る・不機嫌になることで、相手の興味関心を引くことができるからです。

自分への献身を求める

恋人が自分をどれくらい愛しているか確かめる物差しとして、どれくらい献身的かということも重要です。

わざと恋人を困らせるようなお願いをして、「こんな無理なお願いでも、私のために頑張ってくれている」と愛情を感じたいのです。

心配させるような行動をとる

自分のことをどれくらい心配してくれるのかを試すこともあります。

体調が悪いわけでもないのに、「熱がある」「お腹が痛い」などと嘘をついて、彼が心配してくれる様子を見て「愛されてる」と安心するのです。

試し行動のリスク

試し行動のリスク

試し行動で感じることができた感情は本当に愛の深さなのでしょうか?

試し行動は一度だけなら「かわいいな」と捉えてもらえますが、試し行動をするような人は一度だけでは安心できません。その後もずっと続けてエスカレートしてしまいます。

続いては、恋人に試し行動を続けることのリスクについてみていきましょう。

信頼をなくす

試し行動がもたらす効果にプラス面はありません。

相手を信頼していないということを突きつけているだけで、酷い行動を許してくれることで愛されている実感を得るという歪んだ恋愛をしているだけです。

試し行動を続けていると、彼氏もだんだんと違和感を感じるようになります。

「試し行動」と気がつくというよりは、「めんどくさい女」「嘘つき女」と思われてしまい、本当に思っていることを口にしても「ああ、またか」と思われて信頼を失ってしまうのです。

試し行動の対応に疲れてしまう

試し行動の対応に疲れてしまう

相思相愛だから交際に発展しているわけで、お互い好きな気持ちを持っている状態です。

女性は男性より気持ちが複雑なため、よく男性から「女の気持ちはわからない」というセリフも出てきます。

幸せな状態なのに彼女が突然怒り出したり、泣き出したり、幸せな状況を壊す行動を彼は理解できないけれど、でもなんとか幸せな状態を保とうと頑張るのです。

しかし、試し行動が続くと彼氏も対応に疲れてしまい、だんだんとなにに対しても反応してくれなくなってしまいます。

彼女のことが嫌いになる

初めは彼も「どうしたんだろう?何か自分に悪いところでもあったかな?」と心配して、試し行動に対応してくれます。

ところが、試し行動が続いてエスカレートしていくと、彼のなかでは「そんなに俺のこと嫌いなのか。まわりくどい嫌がらせをして別れようと思っているのか」と理解されるようになります。

自分が試された側になったと思ってみてください。たしかに、相手が自分の嫌なことばかり、してきたら、大事にされていない、嫌がらせをするほど自分が嫌いなのかと理解するでしょう。

そして、「だったらストレートに別れたいと言えばいいのに!」と怒り爆発、今までの幸せが嘘のように相手が嫌いになってしまうのです。

試し行動をする大人の心理は?

試し行動をする大人の心理は?

では、なぜ試し行動に出てしまうのでしょうか?

せっかく幸せな2人の関係を壊すような感情はどこから生まれるのか、試し行動をする心理についてみていきましょう。

幸せになるための準備不足

試し行動をしてしまう心理、それは幸せになるための準備が不足しているのです。

幸せになるための準備ができていないと、幸せであればあるほど、それが崩れた時の反動が怖くて不安になってしまいます。

幸せの確証が欲しい

願掛けや占いが人気なのは、少しでも未来の確約が欲しいから、今幸せであればこの幸せが永遠に続く確証が欲しいからです。

それと同じように、試し行動する人は「今後もこの幸せが続く確証が欲しい」と思っているのです。

この幸せが長く続くかどうか、それが知りたくて試し行動で相手の気を引いて相手の愛を確認してしまいます。

相手を失うことが怖い

試し行動は続けていくと恋人を失うリスクがあります。しかし、試し行動をする心理として「相手を失うのが怖いから」ということも挙げられるのです。

本末転倒ですが、相手を失うのが怖いから、相手の気持ちを試して常に確認していたいと思ってしまいます。

自分を愛していない

自分を愛していない

試し行動する人は、全力で自分を愛していない人が多いといわれています。

自分を愛していない・自分に自信がないからこそ不安になってしまうのです。

試し行動をやめたいときの対処法

試し行動をやめたいときの対処法

大人になっても試し行動を続けてしまい、「もうこんなことやめたい」と考える人も多いでしょう。
試し行動が癖になっている場合、すぐにやめることは難しいですが、少しずつ対処すると自分を変えていくことにつながります。

そこでここでは、試し行動をやめたいときの対処法を紹介するので、できることから試してみてください。

自分の気持ちを大事にする

試し行動をしてしまう状況は、自分の気持ちよりも人の顔色ばかり窺っていることになります。

嫌われたくないと思って、相手の機嫌をとる行動をしながら、愛情確認のために試し行動もしてしまうというときもありますよね。
このときはまず、自分の気持ちを大切にしてみてください。

相手のことばかり考えず、自分の気持ちを優先して、何がしたいのか、どう思っているのかを素直に表現してみましょう。

自分の気持ちを大切にすることで、「相手にどう思われているか」という基準ではなく、「自分はどう思うか」という基準で物事を考え、行動することができます。

相手主軸の考えではなく、自分主軸の考えを持つことが、試し行動をやめる一歩に近づくでしょう。

自分の行動を客観視する

試し行動をやめたいときは、自分の行動を一度振り返ってみましょう。

試し行動するときは、相手の気持ちがわからず「本当に自分が好きなのだろうか」など疑っている状態が多いでしょう。
人を疑って気持ちを確かめる行動は、自分の思い通りに相手を動かそうとしている節があります。

気持ちを知りたい・確かめたいというのが試し行動ですが、相手からしたら「自分の気持ちや行動をコントロールしようとしてる?」というプレッシャーを感じることも。

常に試し行動によるプレッシャーを感じていると、好きだけど一緒にいると疲れると思われ、離れしまう可能性もあります。
自分の行動が相手の気持ちを変えてしまうと、心に留めておきましょう。

マイナス思考になる自分に気づく

大人になっても試し行動ばかりとってしまう場合、どんなこともマイナス思考で捉えがちになっているかもしれません。

物事はプラスとマイナスの両面がありますが、試し行動をする人はマイナスの面にばかり目を向けがちです。さらに、そのマイナス面をどんどんネガティブな方向に想像していく傾向があります。
結果、不安や心配が大きく膨らんで、相手の気持ちを試す行動をとってしまうのです。

まずは、自分がマイナス思考になったとき、一旦思考を止めてください。
それまでマイナス思考で考えていた物事に対し、第三者視点で俯瞰して、プラス面を見つけてみるのです。もしくは、マイナスもプラスもない、ノーマルな状態を意識してみてください。

考え方次第で、物事はどんどん悪く捉えることも、なんでもないことに捉えることもできます。
自分でネガティブな方向に想像を膨らませる前に、思考を止めて、別視点を持つことを意識してみましょう。

大人の試し行動は恋人と別れる原因にもなるので気をつけよう!

試し行動をすることで「愛されている」と実感できると思っている人も多いでしょう。

しかし、確認をしないと不安になって頻繁に試し行動をしてしまったり、試し行動の対応をする恋人の神経をすり減らしてしまうなど、良いことはあまりありません。

自分が試し行動をしてしまうという自覚があるならば、試し行動で相手を困らせずにストレートに思ったことを相手にぶつけてみるように努力してみてくださいね。