運勢の強弱を知る「12運」について2

運勢の強弱を知る「12運」について2

運勢の強弱を知る「12運」について2
前回の「運勢の強弱を知る「12運」について1」では、四柱推命における十二運の考え方と出し方についてご説明していきました。
今回は、各十二運の性質について詳しく見ていきます。
傷官星と組合わさったときの性質についても見ていきましょう。

「十二運」にはそれ自体にも個別の意味がありますが、四柱のどの柱、または流年で出るか、どの変通星に付くか等によって働き方が異なります。
特に月柱は仕事や働き盛りの中年期を表すので、月柱の十二運は人生において重要な働きをします。

干との組合わせ次第ではありますが、意味を覚えておいて意識しておくと自分の働き方に対する指針になってくれるでしょう。

■十二運の意味および傷官と組合わさったときの働き

ここまで、傷官星の働きを深く知るために、十二運についてお話ししてきました。
自分自身の日柱の60干支に対して、傷官運がどのように作用するかを知ることが、ナーバスな時期の自己理解に繋がるからです。
そのためには、傷官星に付く十二運も合わせて意識する必要性があります。

それでは、十二運の各運の意味と、傷官星と組合わさったときの働ききついて見ていきましょう。

 

<胎>

地支としての力の強さ…中
<胎>
胎は母親の胎内にいる、まだ生まれてくる前の段階です。
夢を見ているようなふわふわした状態で、形こそあるもののまだ実質的な力を持ちません。
守られている状態なので、養子縁組や親の脛をかじるような意味で出ることもあります。

積極性には乏しく、あまり積極的に表に出ていくようなことにはなりません。
けれど飽きることなく夢みる人でもあります。
持続力がないので同じことをやりつづけることは向きませんが、目新しいことであればやる気が持続します。

また、環境にも支配されやすく、周りに合わせて夢を諦めてしまう傾向にあります。
移り気で、一貫性にも欠けやすいでしょう。
胎は帝旺と並ぶと荒れる場合があります。

傷官・胎の運勢は、ナイーブな星である傷官のエネルギーが、生まれてくる前の赤ちゃんのように力を持たない存在になるため、あまり暴れず吉凶が安定した状態になります。
傷官のような荒れやすい星は、弱いエネルギーの地支が付く方が望ましいと言えます。

<養>

地支としての力の強さ…中
<養>
母親の胎内にいた赤ちゃんが、世に出て世話をされ始める、養はそんな運気です。
赤ちゃんが人のために働くことがないように、自分のためにマイペースに物事が進んでいきます。
赤ちゃんが愛される存在であるように、年上の人から面倒を見られやすい、可愛がられやすい運気です。
焦って物事を進めないので、誰からもすかれる円満さが発揮されるということもあるかもしれません。

ただ、養はあくまでも人から養われる運気ですので、指導者や教育者としては向きません。
生まれたばかりの子供は自由奔放ですから、積極性や強引さも持ってはいるのですが、それはあくまでも自分のための力なのでそのエネルギーによって他者を引っ張っていくということはできないのです。
社会で活躍するには弱い運勢ですね。

また養は、養子に縁がある場合もあります。
書いて字の如くですね。
自分の身内を養う意味で出ることもありますが、力の弱い地支なので一家の大黒柱になるような名誉運の上がる出方ではないでしょう。

傷官・養の運気は、養子に行った先や扶養に入った先、自分の家族を扶養に入れることによりトラブルに遭う暗示があります。
ただ、養はまだまだエネルギーの弱い星ですので、そこまでひどいことにはならないでしょう。

 

<長生>

地支としての力の強さ…中・吉運
<長生>
長生は子供がすくすくと育っている状態です。
日干に対する十干と十二支のバランスが良い組合わせなので、運性的には円満で穏やかな傾向にあります。
十二運星の中で最も信頼感や安心感がある地支で、人から相談を受ける機会も増えるでしょう。
思考の星である偏印と同時に出ると占い師向きと言われるくらい、相談事に向いている運気です。

相談役に向く星ですので、トップに立つよりは補佐役が向いています。
特に芸能関係、技術関係については才能を発揮します。
人を見る目があり、社会の中で上手に立ち回れるので人望や財力も向上します。
家庭でも問題が起こりにくく、安定しバランスが良いのでストレスが少なくすむでしょう。

傷官・長生の運気は、頭の回転が良くなり思考力が上がりますが神経質になります。
成長運なので、芸術・芸能関連の技能が伸びます。
傷官は地支のエネルギーが弱い方がいい星ですが、長生はエネルギー的には実質的な力を持ち始めた時期になるので胎や養に比べて荒れやすくなります。

傷官は夫や職業を剋する運気なので、特に女性の場合は我がままになりやすく男性の手助けを断ってしまったり、言葉がきつくなり職業運を下げてしまったりします。
夫を剋することになるので家庭を大切にしましょう。
男性の場合は、仕事上で神経質になりやすいので気を付けましょう。

 

次回は、沐浴から帝旺までの運気について説明していきます。