あなたの人生がシビアになる時期~ハウスごとのサターンリターンの出方~3

あなたの人生がシビアになる時期~ハウスごとのサターンリターンの出方~3

前回の「あなたの人生がシビアになる時期~ハウスごとのサターンリターンの出方~2」では、サターンリターンが第3ハウスで起こった場合の象意の出方についてお話ししました。
今回は、第4ハウス以降でサターンリターンが起こった場合の事象について見ていきましょう。

その前に、少しハウスについてお話しします。

あなたの人生がシビアになる時期~ハウスごとのサターンリターンの出方~3

これまで第1ハウスから第3ハウスまでを見てきたわけですが、ハウスというのは人間の人生の広がりの段階を示しています。
第1ハウスが自分自身、第2ハウスが自分が持っているもの、第3ハウスが初等教育やごく近い相手とのコミュニケーション、と来ると、生まれたばかりの子供の世界が段々と広がっていくようなイメージを受けませんか?

これはこれ以降のハウスもそうで、第4ハウスは家庭、第5ハウスは楽しみや娯楽、第6ハウスは作業的労働や肉体の健康、と続きます。
人が成長するにつれ、自分の周りの環境が、家庭から外の世界へと移り変わり、次第に自分や家族だけでなく、周囲の環境のために動き始めるようなイメージですね。

第7ハウスは人間関係、第8ハウスは婚姻関係や遺産、第9ハウスは高等教育や宗教や法律、第10ハウスはその人が人生で到達すべきキャリア、第11ハウスは集団で共有する喜び、第12ハウスは隠れた事象、となっています。

第11ハウス以降がちょっと分かりにくいかもしれませんね。
それについても、この先でお話していきます。

 

何にせよ、ハウスというのは、人間の人生のステージを12に分けて考えるものであると言えます。

ちなみに、東洋の占いである四柱推命でも、運勢を人の一生になぞらえて、長生、沐浴、冠帯、建禄、帝旺、衰、病、死、墓、絶、胎、養、の12個に分類していて、これによって吉凶を判断する一つの大きな要素としています。
個人的にはこれは単なる偶然ではないと思っているのですが……東洋占術とホロスコープの関係性については、また機会があればお話ししましょう。

■土星が入室したハウスとサターンリターンの現れ方~第4ハウスから第5ハウス~

<土星が第4ハウスに位置している場合>

■土星が入室したハウスとサターンリターンの現れ方~第4ハウスから第5ハウス~

第4ハウスは、先ほども触れたとおり、家庭を示すハウスです。この場合の家庭とは、社会生活の真逆の環境であり、自分自身が帰る場所、人生の終着点なども表します。親との関係性などの家庭環境から、晩年の自分自身の状態までを示す場所です。

そんな第4ハウスに土星が入室している場合、家庭生活に対して制約や義務感、忍耐が付きまといます。土星は試練の星であるため、ハウスによっては良い働きをするのですが、第4ハウスのようなリラックスすることが望ましいハウスに入っているとしんどいことが多いかもしれませんね。

このハウスに土星が入っている人は、家庭生活に忍耐や制約が付きまとう、もしくは非常に規律を求められるということですから、生まれ育った家庭に問題があったり、非常に厳しい家庭に育つ場合が多いと言えます。両親からの愛情を感じにくく、家庭が自分にとって安らげる場所ではない場合が多く見られます。そんな家庭環境で育つために、他人との距離感にも影響を及ぼしがちです。結婚後も介護など、家庭の中での役割を強制される可能性が高いでしょう。

ただし、家庭の中での規律を重んじる傾向が強いため、家の中での相対的地位が高くなる晩年は安定した運勢になる人が多いと言えます。
そんな第4室でサターンリターンが起こった場合、やはり家庭生活における重圧が増すことになります。介護や離婚など、家庭にまつわる重い問題や責任がのしかかり、そこから逃げることもできない状態が続きます。第4ハウスはキャリアを示す第10ハウスと180度の関係にあるため、家庭問題が仕事に影響を及ぼす可能性も考えられます。

 

<土星が第5ハウスに位置している場合>

■土星が入室したハウスとサターンリターンの現れ方~第4ハウスから第5ハウス~-2

第5ハウスは、娯楽や恋愛など、人生における楽しみごとのハウスです。その人にとって楽しくて仕方のないことであれば、エンターテイメントに限りません。そんな第5ハウスに土星が入っている場合、娯楽や遊びに対する気持ちが抑制されることになるので、控え目で大人しい性格になります。みんなと一緒に遊んでいてもテンションが特に上がらない人や、みんなで一緒に楽しむようなことに乗り気でないタイプの人がいると思いますが、そういうタイプの方は5室に土星がある可能性があります。

そんな性格ですから、5ハウス土星の人は、自分のことをノリの悪いつまらない人間だと思う傾向があります。自分の個性を表に出すことに心理的な制限がかかりますので、創造的な活動や表現活動も苦手な部類になります。
自己表現自体が控え目なので、他人から誤解を受けやすく、恋愛についても消極的です。

そんな第5ハウスでサターンリターンが起こった場合、娯楽に対しての制限が強くなります。実務的な行動に重きを置き、遊びや交友に時間を割くということ自体が苦痛になるかもしれません。また、恋愛関係で問題が起きる可能性もあります。もしくは、恋愛に責任が伴うようになるという意味で、良きにつけ悪しきにつけ、結婚を視野に入れた話が出る可能性もあります。

 

次回は第6ハウス以降の意味について見ていきましょう。