糖質制限ダイエット!「糖質オフ」と「糖質ゼロ」の違いって何?

糖質制限ダイエット!「糖質オフ」と「糖質ゼロ」の違いって何?

最近、ダイエット法として糖質制限がはやっていますね。
糖を抜くと比較的すぐに痩せられるようです。
タンパク質中心に、野菜もモリモリ食べる人が増えています。

メタボリックシンドロームを防ぐため、脂肪を減らすことが勧められてきました。
そして糖質までも減らそうと言っても・・・。
CMでも言っていますが、糖っておいしい中に必ず入っています。
それに栄養素にも入っているくらい、大事なものなので、完全にやめることはできません。
要は摂り過ぎに気をつければいいのでは。

せめて減らせるところからということで、アルコールなどから糖質が減らされてきています。
発泡酒や第三のビール、缶チューハイなどでは差別化が図られています。
それが「糖質オフ」や「糖質ゼロ」です。
メーカーが売り上げを伸ばすために、苦肉の策で出したものですが、それってどう違うのでしょう?
オフは少な目、ゼロは全くなしって思いますが、本当でしょうか?

ダイエットや成人病予防のために、これって知っておきたいですよね。
実際はどうなのか、見ていきましょう。

糖質制限ダイエット!「糖質オフ」と「糖質ゼロ」の違いって何?

 

【糖質オフの意味】

アルコール類に表示されている「糖質○○%OFF」はどのような意味があるのでしょう?
ちょっと具体的に説明しましょうね。
食品や飲料に含まれる決められた栄養成分には、一定量として100gあたり5g、飲料100mlあたり2.5g以下であれば、低いという意味で、「オフ」や「カット」、「低」といった表示が許されています。
それは、健康増進法に基づく栄養表示基準制度でルール化されています。

糖質オフと一般的に言われていますが、表示としては「糖質○○%OFF」というのが正式。
例えば「糖質50%OFF」と、具体的な数字が出ていたら、食品なら100gあたり5g以上、飲料なら100mlあたり2.5g以上ある、ということになります。

他に、他社との比較としても使われることがあります。
「当社は××ビールに比べ、糖質50%オフ」といった注意書が記載されています。
他者よりも糖質を抑えているというアピールが加熱し、どんどん糖質が減っているということになります。

 

【糖質ゼロの意味】

では、「糖質ゼロ」は、本当に糖質が入っていないのでしょうか?
いいえ、それもまた表示に決まりがあるのです。
ゼロと書いている場合、食品100gあるいは飲料100mlに含まれる糖質は0.5g未満で、それ以下なら微量でもゼロ扱いになります。
他に、「無糖」や「ノンシュガー」や「シュガーレス」も同様です。

ちなみに2.5g以下になると、「低糖」や「糖分控えめ」や「微糖」となります。
製造過程で、全く糖質を無くすことができないのかもしれません。
とにかく、表示にはそういった事情があるので、無やゼロで糖質完全カットとは思わないでください。

 

【糖質はなくても大丈夫なの?】

糖質制限でダイエットが注目されていますが、それはどうしてでしょう?
糖質が体に入ると、分泌されてホルモン中のインスリンが、エネルギーとして余った栄養分を体脂肪として溜め込んでしまうため、太ってしまいます。
特に、食後一気にインスリンが出ると、分泌量が増して血糖値が上がってしまいます。
おいしくものは、危険が潜んでいるのです。

糖質のマイナス面ばかりが目立ってきていますが、インスリンの働きはそれだけではありません。

・ブドウ糖をグリコーゲンや中性脂肪に合成させる働きがある
・筋肉がエネルギーを取り込むのを促す
・筋肉を作るのに必要なアミノ酸を運んでタンパク質を合成させる

つまり、筋肉を作るのに欠かせない栄養素なんです。

では、糖質が体に入るとどのように行き渡るのか、簡単に説明しましょう。
糖質が体内に入ると、最終的には単糖類の状態で小腸に吸収されます。
それが肝臓に入って、一部はグリコーゲンとなって蓄積され、通過したものはブドウ糖となって血液中に溶け込んで、筋肉や脳などのエネルギー源となります。

甘いものが欲しくなる時は、実は脳にブドウ糖が行っていないから。
チョコレートを1粒食べただけで、元気になるのはそのせいです。

余ってしまうと中性脂肪に変わって、肝臓や脂肪細胞に蓄えられてしまうので、それを気をつければいいのです。

【糖質制限の落とし穴とは?】

ダイエットのために糖質制限をしているうえで、気をつけなければならないことがあります。
それは糖質の役割を見ればよくわかりますよね。

筋肉は常に分解されています。
筋繊維はちょっと使うとすぐに切れてしまうので、切れた後に分解されて新たな筋肉に作り替えられます。
インスリンが不足すると、筋肉の材料であるタンパク質の合成ができず、筋肉がどんどん分解されて衰えてしまいます。

筋肉量が減ると代謝が悪くなり、それによってエネルギー量が減って太りやすくなります。
それが痩せにくい体質に繋がります。
また、見落としがちなのが、心臓や胃腸も筋肉でできているということ。
実際、糖質制限で心臓が小さくなり、心筋梗塞になったという実例もあるくらいです。

糖質は摂り過ぎなければいいのです。
よーく考えてください。
お相撲さんはお米をいっぱい食べますが、それはお米の炭水化物と糖質がパワーになり、筋肉になるからです。
お米を食べなかったら、きっと体当たりの戦いはできませんよ。

【糖質制限の落とし穴とは?】

糖質は摂り過ぎれば中性脂肪が増えて、太ってしまいますが、適度に摂れば体調維持に役立ちます。
甘いものをたくさん食べてしまったら、しばらく甘いものを控えたり、運動量を上げれば大丈夫です。
糖質をガチガチに控えるより、オフやゼロを上手に摂り入れ、食のバランスを考えていけば食卓は豊かになりますよ。