太陽の日は女性の敵?骨の病気を防ぐために必要な日光浴とは

太陽の日は女性の敵?骨の病気を防ぐために必要な日光浴とは

5月頃から日差しが強くなってきましたね。
初夏を思わせる夏の空の日も多くなり、自然と紫外線が気になってきます。
紫外線から体を守るためのグッズは、帽子や日傘だけでなく、衣類にも多数及んでいます。
首や腕、肌をさらさないように暑さを我慢して、紫外線を防ぎます。
でもその一方、日光浴っていうのもあります。
日を浴びることを進んでやることですが、それって意味があるの?
実はあるんです。
どうして日光浴があって、必要とされるのか。
そしてそれによって防げる病気もあります。
その病気、女性が罹りやすいし、シニアになってからも影響大です。
太陽の日は決して敵ではない理由、じっくり説明していきましょう。

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【クララの病気は日光浴で治った!】

みなさんは「アルプスの少女ハイジ」を見たことがありますか?
アルプスの自然の中でのびのびと成長していくハイジのいきいきとした姿は、周りをどんどん変え、幸せにしていきますよね。
そのハイジの大親友、クララは車いすがないと生活できない少女でした。
フランクフルトのお屋敷で、家からほとんど外に出ることもなく、家庭教師から学ぶだけで成長してきました。
そのクララが、ハイジのいるアルプスで生活するうちに、体も心も元気になり、ついに立てるようになります。
これはある諸説ですが、クララの病気は「くる病」だったのではないか、と言われています。
これからお話しするのはそのくる病のことです。
どうしてクララが立てるようになったのか、それもお話ししましょう。

くる病は、赤ちゃんのときになります。
発育期にカルシウムが骨に沈着しないことでしっかりとした骨の組織が形成されない状態で、骨の成長障害で骨格や軟骨などが変形してしまいます。
症状は以下の通りです。
・身長が伸びない
・足が曲がる(O脚・X脚)
・筋力低下
・歩行障害
・猫背
・骨痛
くる病になる原因としては、ビタミンD・リン・カルシウム不足があります。
恵まれた環境にいたクララが栄養不足というのは合点がいきませんが、事実なのです。
この3つがあることで、骨が正常に形成され、体の成長に合わせて整っていきます。
丈夫な骨を作るのに欠かせないカルシウムですが、その吸収のためにビタミンDやリンが必要になります。
ビタミンDは食べ物でも摂れますが、骨の形成には実は太陽の日がとても重要な役割をもっています。
ビタミンDは紫外線の刺激によって皮下で合成され、骨は丈夫に作られていきます。
クララがアルプスでの生活で得たものは、くる病によいことばかりでした。
カルシウムはヤギの搾りたてのお乳にたっぷり
リンはおじいさん手作りのチーズにいっぱい
そしてビタミンDはアルプスの自然の中で日をたくさん浴びることで体に形成されました。
また、座ったままとはいえ、ハイキングなどで上半身を動かしたり、ストレスのないきれいな空気の中にいたこと。
クララの病気はアルプスの自然と日光浴で治すことができたのです。

 

【適度な日光浴で骨を丈夫に】

クララは子供だから関係ないと思ったら大間違いです。
大人でも、同じような病気があります。
それが「骨軟化症」です。

紫外線が肌の老化を早め、皮膚がんの要因にもなるという報告もあり、女性たちは敏感になっています。
つばの広い帽子をかぶり、首や腕もUV加工されたもので覆い、直接肌に日差しが当たるのを避けます。
もちろん肌に対しては紫外線は敵ですが、丈夫な骨を作るためには大切です。
実は、その過剰な反応が、赤ちゃんにも悪い影響を及ぼしています。
母親が紫外線を意識しすぎて、赤ちゃんが適度な日光浴ができていないため、くる病が増えているのです。
特に夏は暑いですから余計に避けてしまいます。
長時間とは言いません。庭では木陰でいいですし、ベランダでも日陰でいいので15分ほど日光浴させましょう。
毎日でなくても、週3日で大丈夫です。
そのとき一緒に日光浴をしましょう。
日焼け止めは手と顔だけなど必要最小限にとどめてください。
できるなら30分から1時間が必要とされているので、時間があるときに日光浴を楽しんでください。