人は愛される前に旅をする
深夜とあるカフェのカウンターにて
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女性「すべてには理由があるわ… 別れた(彼氏にフラれた)理由を知りたい…」
オーナー「時には知らない方がいい。それに理由なんて見つからないことも」
ショーケースのケーキを眺めながら
オーナー「パイやケーキと同じ。チーズケーキとアップルパイは売り切れ。
ピーチコブラーやアップルパイもほぼ売り切れ。
でも、ブルーベリー・アップルパイは手つかずで残ってしまう」
女性「なにが理由なの?」
オーナー「理由なんて何も…パイのせいじゃない。注文がないだけ」
女性「食べてみる。ちょうだい」
アイスクリームを添えたブルーベリーパイが差し出され
ひと口くちのなかに入れてみる。
女性「おいしい…♡」
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出典:マイ ブルーベリー・ナイツ ワインスタイン・カンパニー/アスミック・エース
マイ ブルーベリー・ナイツという映画のワンシーンです。
ある失恋した女性が深夜、行きつけのカフェのオーナーの男性に失恋
したことを打ちあけます。
彼の素朴で優しい人柄に日を追うごとに癒されながらも、
別れた彼を忘れられずに引きずってしまう彼女は
旅に出る決心をするのです。
人はなにかをリセットしたくなると旅に出たくなります。
本当の純粋な自分の欲求は何なのか?
あまりに感情が複雑にからみあってごちゃごちゃしてくると
どれが本当の自分の気持ちなのか、
自分にとって大切な願望なのか
わからなくなってしまいます。
この旅に出るという行為は
タロットカードでは「9」「隠者」のカードにたとえられます。
隠者とは字のごとく隠れていて表舞台から隔離されているような状態であったり、
出家者のイメージだったり、定年退職後の会社や組織に属さない人、
そんな意味合いを示すカードです。
私たちはいつのまにか周りからの要求に答えたい、
答えなくては、という思いに必要以上にとらわれたり、
なにが素直な自分かわからなくなったりしがちです。
根が純粋で真面目、従順な人ほどたくさんのものを押し付けられ、
気がつくとたくさんの荷物を抱えてしまっていたりします。
それからすると、隠者は限りなく自由です。
なんのしがらみもなく、自身の根源的で純粋な求道心という
ランプの光だけをたよりに目的以外のものには
一切脇目もふらずに向かっていくのです。
ひとりをさみしいと思うこともなく。
ただ自分にとって大切な本質だけを見ている。
(9という数字は、占星術では9番目の射手座のサインであり
旅行のほかに、哲学や思想、自由などを意味します。)
余計なものに誘惑されない=自由
なにも、出家者みたいなのばかりが隠者のカードではありませんよ。
私たちだれもが身近にもなりうる。
ひきこもりになったり、会社を辞めてしばらくボーッと
してみることだってあるでしょう。
ただ、一時的な状態かずっとそのまま続くのかの違いはありますが。
そのように周りの音をできる限り遮断するように非日常の空間で
耳をすまして自分の中からの声だけを聴いている。
旅すること
できることなら、そのままずっと
放浪の旅を続けていたい人もいるでしょう。
旅の途中で新たな価値観を発見することで
なにかの誘惑に捕まってしまい
そこで旅は終わってしまいます。
人によってその新たな価値観は
「ポケモン GO」だったり、
「自分の会社を作りたい」
「絵を描きたい」
「大きな家に住みたい」、や
「愛されて輝きたい」
だったりします。
そしてその目的を胸に抱いて外に飛び出していく。
次の「10」のカード、「運命の輪」のループのなかに入っていきます。
【 by なつめ 】
次回は、【じぶんの太陽がキラキラ輝く魔法の習慣⑨ 【by なつめ】 愛されるために生まれてきた女性につまらないマジメな話 】です。