応用編:恋愛脳を切り替える特訓!叙述トリックを見破れ「GOTH」【ネタバレ有】

 
一度脳に刻んだ情報を修正するということは、
大変な労力を要する作業だと感じたことはありませんか?

ある事柄に対し最初に記憶された情報は、
脳に深く刻み込まれ、なかなか覆らない・・・

こうして起こるのが”思い込み”です。

一度「こうだ」と思ったことに対して、
他人にあれこれ言われても絶対に聞き入れない人を
”頑固”だとか”分からず屋”と言ったりしますね。

このような人方が「恋に盲目」になってしまった場合、
頑固だった反面、急に自我を保てなくなります。

そうなると悪い男に騙されたり、
最近話題の”モラハラ”を受けても気付けない傾向が考えられます。

なぜなら一度思い込んだら「自分が絶対」なので、
周囲の心配する声にも耳を貸さないからです。

ミステリー小説にはしばしば”叙述トリック”というものが使われます。

これは読者の”思い込み”を利用し、
話の構成をかき回す手法です。

今回ご紹介するのは、そんな手法が巧みに使われた作品です。
 

奇才・乙一『GOTH』に収録された『犬 Dog』
この作品で、ぜひご自分の”思い込み”の強さを測ってみてください。

前説として―『GOTH』の主人公は「僕」として語られています。
(一応あとから付けられた名前もありますが・・・)
そしてこの物語は「僕」の他に、”私”という視点でも描写されます。

 

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